ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ザ・ロード(ネタバレ)

2010年08月12日 | 映画
ヴィゴ主演で長らく日本公開が待たれていたザ・ロード、忙しくて見逃す映画が多い中、これだけは! となんとか観に行ってきました。
いつもネタバレといいつつ大してネタバレじゃなかったりしますが、今回はかなりネタバレですのでご注意ください。
ネタバレ避けて行ったのですが・・・もうどうなるのか怖くて怖くて、途中泣きそうになりました(汗)最後ハッピーエンドじゃないってきいてたし・・・私にはホラー映画級の怖さでした(涙)
でも、しみじみと味わいのある映画でしたね・・・
ちょっと疑問点はいろいろあるのですが。世界の異変の理由はわからないのですが、子どもが生まれてからあんなに大きく育つまで何年も、食糧とかどうしてたんだろう? どうしてそれまでは家に住んでて大丈夫だったんだろう?
他の流浪者も、死にそうに飢えてたけど、それまで何年かはどうやって生きてたの?とか・・・
でもまあ、そういうのを気にしないで作品に入り込んで観ることは可能でしたが。

とにかく人食いたちが怖くて怖くて。前半で怖がらせておいて、観客まで後半で出てくる人たち皆疑ってしまうような心理状態にさせてしまう展開は上手いなあと思いました。それにしても怖すぎ・・・(涙)
ヴィゴ演じる父親は、最愛の妻を失ってもなお、息子を生き延びさせるために生きていく決意をしますが、本当はずっと奥さんと一緒にいたかったんでしょうね・・・
眠るたびに観る、美しい妻の思い出の映像が哀しかったです。
途中で息子に語った、「悪夢を見るうちは生きる気力がある証拠だ。いい夢を見るようになったらおしまいだ」という言葉が出てきて、ズシンと来ましたね。既に自分の死を悟っていたんだろうなあと。
後半に出てきた他の人たちも良かったですね。老人が息子のことを「天使かと思った」というところとか。
浜辺の泥棒も、ナイフを持っていてドキッとさせられましたが、(というかあの老人が戻って来たのかと思った・・・)眠っていた息子には手を出さないままだったし・・・そういうヒューマニズムが、人食いたちの残虐さとの対比で胸に残りました。
きっと父親は死ぬんだろうな、と途中から予測はつきましたが・・・きっと美しい夢の中に入って行ったんだろうと信じたいです。
ずっと父親の遺体から離れなかった息子が、ついに決意して父親の道具を持って旅支度を始めたところで、どっと泣けてしまいました。息子を生き延びさせるために必死で頑張った父親の遺志が伝わったんだな、と父親の労苦を思って泣き、いたいけだった子どもが一人で生きていく決意をしたという健気さと成長に泣き・・・
ラストに息子が出会った男が、武装して顔つきも服装も一見人食い風なのがまた上手いなと・・・
人食いなのかそうでないのか、と迷わせるうちに、「辛い目にあったんだな」という一言に、ああいい人なんだ、とわかって、なんだかホッとしてまた涙が止まらなくなってしまいました。父親はちゃんと息子を「送り届け」ることができたんだなって・・・
もっと早く出会えていれば父親も助かったかも、とつい思ってしまいますが・・・遊園地で虫を見たのも、世界の再生の微かな兆しだったのかもしれないし。
でも、きっと父親が生きていたら男を信用することはできなかったでしょう。これも運命だったんだなと・・・やはり美しい夢を見るようになった父親は、生き残って新しい希望を見る運命にはなかったのでしょう。
しかしあの家族、二人の子どもに犬まで、どうやって生き延びてきたのか。しかも子どももう一人保護する余裕があるって・・・
武器を持ってたから、何か武器とか食糧とかの備蓄があるのでしょうか。でもそんなに持っていたら人食いに狙われそうだと思うんだけど・・・
原作読んだら謎も解けるかな。でももう一度あの話をリピートする気力が今はちょっとないです・・・(汗)
ヴィゴは歳取ったなーという感じもありますが(汗)汚い役やらせたらやっぱり右に出るものがいませんねー(爆)
そしてなぜいつもオールヌードになるのか・・・(笑)
息子役のコディくんがかわいかったです。静かな演技も見事でした。
実際にアメリカの噴火や火事などで廃墟になった場所や、廃道になった道路などで撮影したんだそうで。特に廃墟の遊園地など、独特の雰囲気でしたね。


てな訳で今年見た映画の順位。
1.ニューヨーク、アイラブユー / 2.9ナイン~9番目の奇妙な人形 / 3.ザ・ロード / 4.NINEナイン / 5.復讐者に憐れみを / 6.Dr.パルナサスの鏡 / 7.のだめカンタービレ最終楽章後編 / 8.コララインとボタンの魔女 / 9.ラブリーボーン / 10.かいじゅうたちのいるところ / 11.アリス・イン・ワンダーランド / 12.プリンセスと魔法のキス

あと今年観に行く予定の映画。
公開中「ペルシャ猫を誰も知らない」
8月28日公開「トイレット」
11月19日公開「ハリー・ポッターと死の秘宝 前編」
12月10日公開「ロビン・フッド」
12月11日公開「ノルウェイの森」
観たいかなーって映画結構あったのに見逃したらあまりなくなってしまった・・・今年も本数少なくなりそうです。

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-11-11 22:09:04
最後に息子が会って、一緒に行くことになる家族と犬はあのシェルターの上をうろついていた
者では?犬の唸り声がしたことから、そう思われます。
恐らく、親子の後にシェルターを発見(犬が嗅ぎつけて)食糧も補給できたのでしょう。
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なるほど (ぐら)
2012-11-11 22:46:20
コメントありがとうございます。
あの家族の犬がシェルターのところにいた犬だというのはわかりましたが、なるほど食料はあそこで補給したんでしょうね。
でも、あの大量の食料を運ぶ手段が必要でしょうし、武器はまた別に調達したのでしょうし・・・
もともと持っていたのか、何かの手段で手に入れたのか、いずれにしても上手く生き延びることができた家族なんでしょうね。
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