やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

水俣発 地元学

2009-08-07 | カルチャー
日経ビジネスonlineで、水俣病という
負の遺産に向かいながら、地域の活性化に
取り組んでる人たちが紹介されていた。

チッソがおこした水俣病という公害によって
地元が受けたダメージは想像以上。

チッソは地元の最大企業だから、
チッソを取り巻くコミュニティは
いびつながらも存続せざるを得ない。

一方健康被害だけでなく、
水俣出身を理由に婚約破棄されたり、
農水産物が売れなくなったり、
イメージの悪化も伴って
生活、仕事が破壊されていく。

その立て直しなんてどんだけ大変か、
想像に難くないし、頼まれることもなかったけど
引き受けられる筈もない。



1991年から政策転換が行われ
水俣市を環境都市を標榜し、
水俣病で得たものを活かし、
地元のよさを発見する「地元学」として
結実しつつある。

そのムーブメントの中心に吉本哲郎さんが
いて、その様子は『地元学をはじめよう』 (岩波ジュニア新書)
に詳しい。

水俣にくれば元気になる人々が増え、
国内だけでなく海外からも修学旅行生が
くるようになり、地域活動を通じて
嫁になるひとも。

いまかかわっている地域等は
どれだけ恵まれているかが
実感できるし、地元学も有効ではないかと
思いをめぐらせる。