「遠野」なんだり・かんだり

遠野の歴史・民俗を中心に「書きたい時に書きたいままを気ままに」のはずが、「あればり・こればり」

GEINOど真ん中ミーティング 其の参

2019-02-27 09:00:55 | 郷土芸能

私には、まだこの間のような気がする、今から30年も前の遠野、

少しはお金も出すから、若いやつらで本気になって町づくりを考えてみろ!

なんて云うトップや行政マンがいたものです。

そんなことを懐かしく思い出しながら、GEINOど真ん中ミーティングを見学させて頂きました。

 

ステージには、出番が終わったばかりの小田代神楽庭元である及川さんと上の長い女性が登場しました。

話を聞いていると上の長い女性は一関市の本寺地区神楽の方でした。

とういう事は、私の到着前に終わっていたのは、この本寺地区神楽さんと最初のデスカッションに出ていた

平泉町の達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門神楽さんのようです。

どちらも生では観たことがなかったので、非常~に残念。

 

最後は先週、お邪魔した花巻市の円万寺系神楽初舞に出演していた上根子(かみねこ)神楽さんです。

 

演目は先ほどの小田代神楽さんと同じく鐘巻です。

ちなみに、この鐘巻は道成寺での安珍・清姫伝説を基にした話の一部を神楽で表現したもの。

伝説の詳細はネットで確認して下さい。笑

 

こちらの鐘巻は、鳥居が配置され、女性の手には数珠です。神仏混合の名残りでしょうか。

 

鳥居の前での舞い

 

女性が消えると刀を差した男性の登場。同じく手には数珠。

 

男性は手に扇子と錫杖を持っての舞い

 

男性が消えると、蛇に化かされた女性がステージを這い回り、

 

客席に行ったかと思うや、次々と子供をさらっていきました。

 

突然連れ去られる子供は大泣き!

くしゃくしゃの顔をしたこの子、実は遠野の子です。

幕裏に消えましたが、その後、どうなったのだろうと思っていましたが、演目終了後に両親に確認したところ、

お土産を貰って大喜びとのこと・・・安心しました!笑

 

その後、祟りを鎮めるべく、あの男性が再登場し、ひと舞いして終了。

同じ鐘巻でも、早池峰系と全く違うシーンを切り取っての演目を、異なる神楽二団体続けて観られ、大満足です!

 

最後は上根子神楽さんがそのままで、権現舞へ

 

一週間前に観たばかりですが、今回も見入ってしまいました。

 

先週と同じ感想になりますが、ところ変われば権現舞も異なります。

 

白い布に続き、扇子も

 

刀も飲み込み、カッカ、カッカと歯打ちをして終了

 

小田代神楽さんと上根子神楽さんが登壇し、他の神楽の時と同様にお話をし、

その後イス等の配置を変えて、出演者、お客さん、他の郷土芸能団体等を交えての意見交換会

という段取りになっていたようです。

流石に、神楽人でも無く、花巻周辺の人間でもない、おじさんカメラマンが同席するのは憚られ、撤収。

今回は花巻から一関までの若い神楽関係者が多い集まりといった感じでしたが、

タイトルがGEINOという事なので、次回辺りには他の郷土芸能も出てきてデスカッションするかもしれません。

それにしても、郷土芸能に対して篤い若者が多いことにびっくりです!

 

帰りは、会場近くの道の駅石鳥谷へ寄り、南部杜氏の里に敬意を表し、

バレンタインデーのお返しに日本酒を購入して、帰りましたとさ。

その日まで中身に手を付けなければ良いのですが・・・。笑

 

 

 

 

 

 

 


GEINOど真ん中ミーティング 其の弐

2019-02-26 11:02:13 | 郷土芸能

今回のイベントは岩手県内の地方新聞等にも取り上げられました。

若い人、SNSの力は凄いですねえ~!

 

飯豊神楽さんが終わると、私が会場に入った時と同じようにディスカッション。

遠野市の飯豊と花巻の上根子の神楽人が、神楽を始めたきっかけや今の思いなどを話していました。

その間に外の休憩所で、花巻の春日流八幡鹿踊の藤原さんとミーティング。

自ら鹿踊を踊ることは無さそうでしたが、元気そうで何よりです。

 

ステージの準備が整い、登場したのは江刺の小田代神楽さん

初めて観る神楽です。祭りの追っかけさんのブログによると、明治28年にの五十瀬神社に奉納するため、

氏子総代の植田喜作氏が庭元となり、羽田の鶯沢神楽から指導を受け創設。現在の庭元で六代目とのことです。

 

演目は鐘巻道成寺

最初に道成寺の和尚さんが境内の掃除をするようです。

 

麗しい女性が出てきました。

 

女人禁制の寺に参拝に来たようです。

 

すばらしい舞いです。

 

衣装も立派ですね!

 

しばしご覧ください。笑

 

 

やがて、一人の武士?が登場。

 

女人禁制を破り、祟られた女性と武士?の格闘が始まります。

 

軽々と抱え上げてしまいました。

 

最後は元の麗しい女性に戻って終わりとなります。

この演目もまた、他の系統の神楽とは一味違いました。

 

ネット上にある小田代神楽さんの紹介文には、岩手県南に分布する南部神楽とは系統的にやや異にし、

法印神楽の名残りを所作と演目に残しているとありました。

今回は心に残る良い舞いを観させて頂きました!


GEINOど真ん中ミーティング 其の壱

2019-02-25 20:32:57 | 郷土芸能

GEINOど真ん中ミーティング

なんのことか、さっぱり、わかりませんでしたが、県内の神楽数団体が出演し、

その中に遠野の飯豊神楽も出るらしいとの情報から、

 

日曜日は花巻市石鳥谷町へ

ネット情報では10時から16時までの長丁場で、タイトルにミーティングとあることから、

午前中は郷土芸能関係者の意見交換会でもやるものと決めつけ、10時半過ぎに遠野を出発。

 

会場となる生涯学習会館に入ると、ステージでは、まさにミーティング中

東和町の彼女はわかりましたが、他の方は初めての方々。

祭りの追っかけさんから様子をお聞きすると、既に2団体が出たとのことでした。

そもそも出演団体の名前も数もわからないままの状態でいたところ、春日流鹿踊の藤原さんから、

飯豊神楽を観に来たのか?と・・・

 

カメラの準備が出来たところで、ちょうど遠野市土淵町の飯豊神楽さんの登場となりました。

 

パンフレットも見ていなかったので最初は演目もわからず・・・御神楽(みかぐら)でした。

飯豊神楽では、鳥舞と云わず、御神楽で通しています。

 

この日は女性二人に男性一人

 

そろそろ落ち着いてきたので、(出演者ではなく、私です)

開場内を見渡すと、知人が数人、あとは知らない人ばかりです。

 

一幕で終わりかと思っていましたが、続いて三番叟

 

来場者の多くは、おそらく花巻市を中心に周辺の神楽関係者が大部分だったと思います。

早池峰系、南部系、大乗系、円万寺系とも異なるリズムの遠野山伏系神楽、

来場者には、どう観えたのでしょう?

 

演目ひとつとってみても、リズムも笛のメロディーも、舞いも異なりながら、

演目名としては共通なものが多いのも岩手の神楽

 

山伏系と云われる神楽では、当初は山伏たちが演じていたであろうことは想像できますが、

あとは其々の個性に応じた舞いになっていったんでしょうね~。

 

二幕終わって、まだ続く気配

胴と手平鉦の担当が交代し、恵比寿舞です。

 

沿岸の神楽では人気の演目ですが、内陸では早池峰系でしか、私はまだ観たことがありません。

 

早池峰系では魚を釣り上げませんが、この恵比寿さんの様子を観ると、釣る気満々。

 

途中はカットし、目出度く鯛を釣り上げたようです。笑

 

今日も大漁だったと、どや顔のポーズを決めて終了です。

 

これで飯豊神楽さんの出番が終了し、最初に受付に置いてあったパンフレットを確認し、

別紙を見るとアンケートがあり、中をチェックすると、お住まいは?とあります。

岩手県北、岩手県央、岩手県南、県外

沿岸地域も無く、県の振興局単位で考えようとも思いましたが、

遠野はどこに入れてもらえるんでしょう? 笑


2019 小友町裸参り

2019-02-24 20:46:33 | 民俗

2008年を初年として、翌年休み、その後連続で今年も行った小友町裸参り

過去のこの記事を振り返って見ると、毎回、同じような構図で、同じような文章。

人は学習無くして進歩無しということのようです。

 

6年連続で、お供してくれた葬祭幹事長は今年は欠席で、暇な同級生二人と無料バスに乗車。笑

出発直前の車窓からは、これまた白いネクタイの同級生軍団の姿。

ニット帽に防寒着の我々とは対照的でした!笑

 

ペットボトルにロウソクを灯した小友の町に到着。

右手に見える佐恒商店さん、これまで何度となく店の前を歩いていますが、

今回初めて店内を外から眺めてびっくり!いわゆる雑貨屋さんなのですが、ミニコンビニといった品揃えでした。

 

通りで小友町の方々が準備してくれた甘酒を一杯頂き、神社参拝

 

10年以上通っていて初めてのことですが、今年は全く雪がありません。

今日に至っては、春3月かと思えるほどの好天でした。

 

神社脇の社務所で、たて続けに甘酒二杯!

残念ながら、今年は豚汁のお振る舞いはありませんでした。涙

 

6時30分に少し前、小友町地区センターを裸参りの一行が出発

 

神職そして供え物を持った役員が先を行き、続いて外山神楽さん、その後ろから裸参りの一行

 

護符を噛んで寒さに耐える例年とは異なり、参加者は若干余裕の表情です。最初だけは。

 

想像していた以上に参加者が多いように感じました。

 

神社の中では神楽の打ち鳴らしから神事のスタートです。

 

裸参りの一行は通りはずれの石碑へ向かい、

 

神社へ戻ります。

往路三度、復路の三度目は神社へ寄らず、地区センターへ!だったような気がします。

 

極端に見学する人が減ってきているのが気がかりで、人口減というだけでは寂しすぎます。

 

いつの頃からか、大鈴の前を歩く清めの塩を撒く役が無くなってしまいました。

と書いた後で気づきました!大鈴の後ろに並んでいますね~

 

どんな形になっても続けてほしいと思うのは、見学者ゆえのわがままです。笑

 

最後に神社の中で行われる権現舞を今年も見学。

これも、テレビでよく見られる雅楽が流れる中での神事では、遠野には似つかわしくないと思うこの頃です。

帰りはバスでは無く、ブロガーksuzさんの車に乗せて頂き、遠野駅前にてハバキ脱ぎとなりました。笑

 

 

 

 


松崎ひなまつり

2019-02-21 21:26:50 | 民俗

お昼どき、月曜から開催されている松崎ひなまつりに寄り道してみました!

 

会場は遠野市松崎町にある遠野北小学校東側の遠野市総合福祉センター&松崎地区センター

 

恒例になった遠野市内のしし踊り群舞

 

側ではコタツに入ったおばあちゃん達がマッタリしてました。

 

こちらは遠野まつりの風景

 

小友町の氷口御祝の皆さんも

 

松崎町横田田植踊り

 

お馴染みの吊るし雛

 

大好きな南部ばやし

 

カメラマンが押しかける山口さんさ

 

当然ですが、一般的なおひな様もあります。

また、遠野の町中では町家のひなまつりも開催れていますので、立ち寄っては如何でしょうか。

 

そして、今週末土曜日は遠野市小友町の裸参りです。

6時30分から巌龍神社をスタート。

例年だと、甘酒や豚汁のお振る舞いがありますが、今年はどうでしょうか?

遠野駅前から5時30分発の無料バスが運行され、帰りは小友町を8時に出発し、遠野駅着が9時50分

という事で、JR釜石線を利用しても往復できるものと思います。

 

さらに、ひな祭りの最終日3月3日は、遠野郷八幡宮に二年に一度訪れる黒森神楽の巡行。

昨日、姫猫さんに整理券を頼んだところ、本日手元に届きました。

東京からの日帰りも可能なスケジュールになっているようです。

本業がバタバタしていますが、裸参りと黒森神楽は最優先ということで、

それらの日に無理難題を持ち込むのはご遠慮下さい。笑