「遠野」なんだり・かんだり

遠野の歴史・民俗を中心に「書きたい時に書きたいままを気ままに」のはずが、「あればり・こればり」

2020 遠野郷神楽共演会 其四

2020-01-29 16:41:02 | 郷土芸能

旧暦の1月5日、遠野は雨です。-10℃でもおかしくないのに・・・。

このぶんだと桜を見る会も早まるのでしょうか?

制限文字数が気になるので、共演会も最後です。笑

 

13番目 鱒沢神楽さん

今日は気持ちがのってこないと云いながら、

 

演目は、龍殿

 

この日、4つ目のくぐりっこです!

出番終了後、おいしそうに外の空気を吸っていた舞手一名を目撃 笑

 

14番目 大出早池峰神楽さん

重鎮の揃い踏みです!

 

鞍馬舞

7月17日の大出早池峰神社宵宮では、女の子が演じていた鞍馬

 

今回はお父さんと彼でした!

 

15番目 塚沢神楽さん

 

機織舞

若狭の国に仲睦まじい夫婦あり。ある時、夫は京へ行き帰らず。

その間に機織りであるその妻に心寄せる里の長者は悪人に良からぬ噂を流すよう頼み、

その噂を聞いた妻は耐え兼ね池に身を投じますが、成仏できず亡霊となり狂ったように機を織ります。

 

その狂ったように機を織る様が、見事なシーン

 

物語では京から戻った夫は、事の次第を知り、出家して妻を手厚く供養したと云うあらすじです。

と、早池峰神楽鑑賞ガイドにありました!汗

演目が演目だけに、なかなかお祭りでは、お目にかかれません。

昨晩も、ひと悶着あった我が夫婦、また日帰り温泉に誘い修復を図りたいと思います。笑

 

最後は鷹鳥屋神楽さん

 

令和元年の幕前で下舞い

 

権現舞

 

皆さんの頭をカミカミして、演目の終了。

この後は、皆さんの懇親・交流会とのことで、

遠野郷の神楽保存会さまの今年一年のご活躍をご祈念申し上げ、撤収です!


2020 遠野郷神楽共演会其参

2020-01-28 18:04:26 | 郷土芸能

共演会も後半ということで其参です。

 

10番目 平倉神楽さん

 

勢剣舞(せつるぎまい)

早池峰神楽鑑賞ガイドには詞章がないため、どのような場面を表しているのかよくわかっていません。

と説明されています。

 

と云うことで面を付けた三人が誰なのかは、私にはわかりません。笑

 

悪神悪鬼退散、除災呪法の舞ではないかと云われているようです。

 

別名三人くぐりっこと呼ばれると記されています。

このくぐりっこは、剣舞にもありますよね!

 

11番目 上宮守神楽さん

 

恵比寿舞と云うことで、いつものあの方が舞うものと思っていると、笛を放しません。

今回は別な方だったようで、後から誰だったのか聞きに行きました!笑

 

丸無し向い鶴紋の新しい幕に目がいった人が結構いたようですが、遠野南部氏の紋です。

同じ演目でも、舞て手が変わると、それぞれの個性が垣間見られ、楽しいものです。

 

12番目 飯豊神楽さん

 

四人八幡舞

 

会員の人数の多い飯豊さんらしく、所狭しと。

男性が舞う機会も、少しずつ増えているように感じます。

 

この四人八幡舞の見どころは、先ほどの平倉神楽さんの勢剣舞に観られるくぐりっこがあることで、

勢剣舞の三人に対して、ここでは四人くぐりっこになります。

昨年は市外に呼ばれた回数が一番多かったのではないでしょうか。

 

 


2020 遠野郷神楽共演会其弐

2020-01-27 16:37:20 | 郷土芸能

引き続き共演会からです。

 

5番目 大出早池峰神楽さん

師匠が手平鉦、愛弟子の千葉さんは、ここのところ胴を担当することが多くなってきました。

 

岩戸開舞

天思兼尊は誰が演じているんだろう?等と思いながら・・・

 

多力男尊が幕を上げ、鈿女命と大日霊女尊が登場するようですが、それ以上の事はわかりません。笑

 

面をはずした後半になり、誰が誰なのか確認できました。

 

が、誰が何さんなのかはわかりません。笑

冗談はさておき、後半のくずしの舞がきれいに見えるのは、やはり練習の精度の賜物かと。

 

6番目 湧水神楽さん

 

龍殿舞

 

小学生時代の膳舞から、この春には高校生も最終学年

どちらか?って見ればわかるでしょう~行山流湧水鹿踊との二刀流です。

 

7番目 小倉神楽さん

小倉神楽の皆さんは忙しかったようで、新田会長が孤軍奮闘

 

昨年辺りからの新人さん3人での鳥舞

ここの鳥舞は、なかなか正面前方に顔を向けてくれないので、撮る側は一苦労 汗

 

8番目 似田貝神楽さん

ですが、この演目では飯豊神楽さんがサポート

 

八幡舞

いつもは胴の彼が舞う姿、もしかして初めて観たかも・・・笑

 

9番目 鷹鳥屋神楽さん

 

令和元年の幕が目を惹きます!

 

神楽道具等を焼失してから少しずつ揃えているとのことで、この三番叟の面を作った方も

東和町から駆けつけていました!

と云うことで、駆け足での其弐となります。笑


2020 遠野郷神楽共演会其一

2020-01-26 20:34:52 | 郷土芸能

昨日は某祝賀会。

昨年までは、およそ30年前に買ったダブルのスーツを着て出席していました。

ところが、出席者の服を眺めると、ほぼ100%がシングル。

いつ頃からそうなったのかもわからないほど、気にしていなかったということです。汗

15,000円引きを着て乾杯!笑

 

受賞者の役職柄、祝宴では「地固め節」

ユーチューブで「遠野地固め節」と検索すると、それらしき歌が民謡調で出ています。

実際、関係者間で歌われるのは、若干、異なりますが。

 

明けて本日は、水光園芸能館にて第27回遠野郷神楽共演会

 

ステージには12団体の権現様が並べられていました。

 

まずは飯豊神楽さんの打ち鳴らしから

その後、菊池孝二協議会会長の挨拶、来賓の祝辞と続き、共演会の始まりです。

昨日は12時から祝賀会、続いての二次会、別な新年会と渡り歩き、飲んだ会場は5ヵ所

栄養ドリンク・うこんのお世話になりましたが、さて、どこまで眠らずに観られるか・・・

 

1番 平倉神楽さん

 

鶏舞

 

昨年デビューしたと紹介のあった女性が、年下の先輩と一緒に・・・落ち着いた舞。

笛は、いつもの方とは違っているようでした。

 

2番 似田貝神楽さん

 

子供二人による三番叟、楽しそうに舞っていました!

 

3番 外山神楽さん

 

八幡舞

 

今回のはやし方は、若手主体、層が厚くなってきているように感じました。

 

4番目 石上神楽さん

 

紹介では30年ぶり?の山の神舞と云っていたようでした。

 

競う競演会ではなく共演会ゆえに、しばらくやっていない演目に挑戦している最中でも、

 

こうして披露できる会があるということで、他の保存会の皆さんには励みになるのではないでしょうか。

もちろん、私のように、ただ見るだけの者には、それだけでもうれいしいのですが。笑

会場には東京のD門さん、茨城のK東さんの顔もあり、旧暦正月二日にふさわしい

良き日となりました!

 

 

 

 

 

 

 

 


どんと祭

2020-01-17 08:45:52 | 民俗

1月15日、市内ではどんと祭です。

 

が、その前に気仙沼市へ

 

大島への連絡船発着場所となる港周辺には立派な商業施設が建ち、

商店の再建もかなり進んだ印象でした。

午後1時からの用件を済ませ、三陸道・釜石道にて一路遠野郷八幡宮へ。

 

午後3時、拝殿に滑り込みセーフ

 

どんと祭神事が行われる中、八幡神楽権現舞

 

2020年最初の遠野市内での伝承芸能見学です!

 

火伏の意味合いが濃いのが、ここの権現舞

 

今年も変わらず良い響き

 

舞い終わると、集まった皆さんの頭をカミカミ。私も頭をカミカミして頂きましたが、

今年は肩にすれば良かったと今年最初の後悔。笑

 

場所を外の馬場に移し、火入れの神事前に法螺。

拝殿内での神事前にも吹きますが、撮影できませんでした。

大出早池峰神社に関係する妙泉寺文書に祭礼行列の記述があります。

吉田神道に連なる始閣家によって神社が管理されていたことから、山伏の法螺は無いと

思い込んでいたところ、その記述では行列の最初が山伏の法螺でした。

神仏混合の時代は、大迫も遠野も同じような次第。

 

早川の瀬織津姫というの文言が入る祝詞の後、

 

火入れ、後、権現様が火の回りを一周し、

 

ここでも集まった方々の頭をカミカミし、

 

用意して頂いていた餅を串に刺し、炙って無病息災を祈念し、食す。

 

今年も昨年同様に雪が少なく、気温も下がらず、ほぼ無風。

火に近づけず、炙る?焼く?のに苦労しました。笑

 

帰り際、宮司様から珍しいものを拝見させて頂きました!

天保2年(1832)の日付で願主の名前は〇〇徳左衛門のように見えます。

ネット検索するとその苗字では〇〇徳右衛門という人が確認できました。

江戸時代の盛岡商人で陸送と厩宿の商売の他、元禄12年(1699)には姥懐金山が発見され、

そこでも徳右衛門が仕事をしていたようです。

この苗字で盛岡・遠野の家臣を探したものの見つけられませんでしたが、

おそらく、商人としての才覚により苗字の名乗りを許されたものと想像。

左衛門と右衛門、名前は異なるものの多くない苗字ゆえに同族だったのでしょう。