「遠野」なんだり・かんだり

遠野の歴史・民俗を中心に「書きたい時に書きたいままを気ままに」のはずが、「あればり・こればり」

2018 遠野市郷土芸能共演会 其の参

2018-11-28 09:11:52 | 郷土芸能

其の参まで引っ張ってきた共演会、この日、会場には高校時代の部活の先輩が来ており、

郷土芸能を観るタイプだったかなあ?と思いながら撮っていました。

少しでも、郷土芸能ファンが増えることを期待をしながら・・・笑

 

出演順で5番目は、細越獅子踊りさん

「しし」とひらがなで表記する団体が多くなっている中で、ここは伝承されてきた通りの「獅子」を使用。

しし頭が鹿に見えないと云われたり、獅子はライオンやイノシシのことだろうと云われることもあり

で、あたりさわりの無い「しし」の表記をするようになってきた団体が増えているように思います。

しかし、遠野で見かけるカモシカを青じし(訛って云うと、青ずす)と云うように、鹿もシシです。

しし踊り、鹿踊り、鹿子踊り、獅子踊りと其々が昔から使っていた文字を堂々とと幟に掲げて頂きたい

ような・・・気がします。笑

 

さて、細越獅子踊りさん、この日は恒例によりまして柱がかりメイン

 

しし頭が床に付くほど頭を下げての熱演でした!

 

廻りにいた数名のカメランさん、同じ瞬間にシャッターを押していましたが、何を狙っていたのか気になります。笑

 

今年の日出神社例祭・上郷まつりに、いつも参加している種ふくべさんの姿が無く、心配していましたが、

転職され、なかなか思い通りに休みがとれない状況だということです。

他の芸能団体でもそうですが、ずっと出ていた人の顔を見なくなると気になるのはカメラマンゆえでしょうか?

 

外山神楽さん

嘉永年間に断絶し、後に田瀬の白土神楽を習得したということで、大迫町の早池峰岳神楽系です。

 

天女舞

 考えてみるとこの演目、遠野の山伏系神楽では、あまりお目にかかっていないような・・・・

 

 

 とりら、とりら・・・の歌詞が心地よく耳に残ります。

 

森の下さんさ踊り

大正9年から昭和2年まで上郷町森の下に居住した紫波町長岡出身の藤原米太郎が、

地元の若者に手ほどきしたのが始まりです。

 

盛岡方面同様に一八(イッパチ)と呼ぶ踊りの先立ちが最初に踊ります。

森の下ではどう呼んでいるのか知りませんが。

土淵町の山口さんさと同様に笛・太鼓が踊らないのは、楽器の奏者が踊りの指導を受けなかったことに

起因するのでは?と観ながら、いつも感じるところです。

 

市内のさんさ踊りの中では、どことなく上宮守さんさに近いような気がします。 

 

最後に登場したのは、和太鼓集団和會

躍進みやもり祭りやお盆の時期のめがね橋の広場で熱演しているようです。

北上・江刺周辺から指導を受けたと記憶していたのですが、当日配布のパンフレットには記述は無く、

2013年に結成されたとあります。

 

今回は、以前観た時と迫力が違い、得した気分です!

 

太鼓は、上郷町の仙人太鼓と松崎町の薬研太鼓と三団体に増えました。

 

子供たちのチームもあるようなので、今後さらなる進化を遂げるものと思います。

 

其の四まで引っ張ろうと思いましたが、なんだりかんだりと立て込んできたので、ここまでです。

市内で行なわれる郷土芸能も年内は、おそらく終わりかと思いますが、

いやいや、あそこでやるよ!という情報をお持ちの方はコメントを頂ければ幸いです。笑


2018 遠野市郷土芸能共演会 其の弐

2018-11-27 08:58:52 | 郷土芸能

休み明けの昨日は天気も良いので、午後から所用で釜石市役所へ。

春先まで対応してくれた若者の姿が見えないと行く度に思っていたのですが、退職したとのこと。

地元出身で震災後に採用になり、これからの釜石を担っていくはずだと思っていたので残念。

ある程度お金の心配をせず暮らせることが、どれだけ幸せかと思うのは私だけでしょうか?

さて、本題の共演会其の弐です。

 

石上神楽さんの岩戸開き舞

 

大出早池峰神楽から明治初期に伝授され、戦中以降約30年間休止し、昭和50年に復活

と当日配布のパンフレットにはあります。

 

昭和29年発刊「郷土のすがた」には、今から(昭和29年頃)50、60年以前に砂子沢の鈴木林之丞が

大出早池峰神楽を伝習した。(但しこれ以前にも習い始めたことがあったが完成せず)

 

林之丞は壮年には村に居なかったので菊池乙松が再び大出早池峰を習い、現在に及ぶ。とあります。

その現在に及ぶの間に、昭和50年の復活・保存会結成があり、現在は鈴木康男氏が代表。

 

飯豊神楽同様に早くから女性が参加している団体ですが、現在は後継者育成が急務というところでしょう。

大出早池峰神楽の古い型が残されている神楽だと思います。

 

次は塚沢早池峰神楽さん

 

女五穀舞

 

安定した浅沼さんの舞です。

 

石上神楽さんの師匠が大出早池峰神楽なら、塚沢さんは大迫町の早池峰岳神楽系。

 

同じ岳神楽系として上郷町にある平倉神楽さんは先日アメリカで公演をし、

そのメンバーにはこの日参加している何人かも含まれていたようです。

できればその時の舞をダイジェストではなく、通しでユーチューブか何かに載せて頂ければと切に願います。

 

 


2018 遠野市郷土芸能共演会其の壱

2018-11-26 11:37:16 | 郷土芸能

昨日の日曜は、みやもりホールで開催された第9回遠野市郷土芸能共演会を覘いてきました。

おそらく来ているであろう茨城の海東さんともお会いし、遠野ブロガーksuzさんの顔もありました。

 

まずは遠野市郷土芸能協議会の佐々木会長の挨拶からです。冒頭、市内には六十数団体あるとの言葉があり、

これには御輿団体や自治会独自に遠野まつりに参加する団体は含まれていません。

 

トップは宮守町達曽部の舘大神楽さん

拙ブログでは9月頃開催の達曽部八幡神社例祭で紹介済みの団体となります。

 

獅子舞

遠野郷八幡宮のお祭りを御存知の皆さんは、大工町の遠野太神楽と比較して観ると思います。

 

基本は同じですが、笛の音程が低く、スローテンポ

内陸から沿岸に行くに連れ、音程が高く、動きが速くなるようですが、これは大神楽に限ったことではないようです。

 

祝いの舞

遠野太神楽でも演じることを御存知の方は少ないのでは?

女の子達は達曽部八幡のお祭りで演じる時とは違い、少し緊張気味でしたが、無事大役終了。

 

次は、土淵しし踊りさん

写真中央水平に張られた縄に注目です。

 

綱引きのような所作があり、

 

綱が切られますが、これが綱きりです。

似たような演目が鵜住居町のしし踊りにも観られ、市内では板澤しし踊りに注連縄踊りがあります。

今回は良いものを観させて頂きました!

 

普段は、いわゆるパレード用、30分程度のステージ用に集約された踊りとなり、

 

柱がかりだけがメイン演目だと思ってはいませんか?

この日、市外からお出での客さんの中に、以前観たしし踊りはもっと激しい踊りだったと話していましたが、

其々個性があり、演目の構成でも違うということを知って頂ければ幸いです。笑

 

 

 

 

 

 

 

 


2018 どべっこ祭り

2018-11-24 16:07:00 | 郷土芸能

祝日と日曜日の間の本日は、遠野ふるさと村へ

 

遠野どべっこ祭りの初日、今回で19回になるようです。

 

駐車場から上着無しで行こうかとも思いましたが、まだ、身体が冬仕様になっていないので

真冬並みの防寒で出撃です! 笑

 

会場となる村内の肝入りの家では、岩手放送のじゃじゃじゃTVの生中継が行なわれていました。

カッパの着ぐるみを着ているのは川島有貴アナウンサー

アナウンサーと云えば、先週の14日、生涯現役いきいき促進協議会という団体主催で

同じ岩手放送のアナウンサーで遠野出身の菊池幸見氏の講演会があり、

最年少のお客さんとして久しぶりに幸見節を聞かせて頂きました。

 

曲り家の中に入り、神楽が始まるまでの間、まぶりっととカッパおじさんのよしもとより楽しい会話を盗み聞き。

 

挨拶、乾杯が済み、神楽の始まり。大出早池峰神楽さんです。

 

四人鶏舞

 

三番叟

 

観る度に少年の顔になってきているように感じます。

 

廻りでは地元の肴と一緒にどぶろくが振る舞われます。(無料ではありませんが)

あのつぶつぶが何とも言えないんですよね~!

 

八幡舞

 

連休だったせいか姉妹揃っての舞

 

最後に下舞い

 

お客さんも参加しての権現舞で、私の時間は終了です。

 

暖かいといっていた11月ですが、例年通りに勤労感謝の日までには初雪となり、

春までのなが~い月日を耐える季節到来です。

 

ここで告知

昨年1月に遠野で写真展を開催した埼玉の荻野さんが、埼玉県川口市で「正月様 遠野」と題して

また写真展を開くようです。

興味のある方もそうでない方も、ぜひ足を運んで頂ければ本人は大喜びかと思います。

ちなみに18日の板澤しし踊りの踊り納めで一緒だった埼玉のカメラマンさんともお知り合いとのことで、

遠野が取り持つ縁を感じた次第です。

さあ、明日は遠野市郷土芸能共演会、久しぶりの演目を披露する団体もあると聞いています。

みやもりホールで11時開演15時終了

暖かい会場で、のんびり郷土芸能鑑賞は如何でしょうか!


2018 板澤しし踊り 踊り納め

2018-11-19 16:33:00 | 郷土芸能

昨年のタイヤ交換が何日だったのか思い出しませんが、廻りの人達が交換しているようなので、

そろそろかな?と思い、本日交換。

勤労感謝の日辺りに一度降る雪も、今のところ、その気配は無く、なるべくだったら、遅いほうが良く、

さらに欲を云えば、積雪量も日数も少ないほうが良いと願うのは私だけでしょうか?

 

例年、勤労感謝の日を踊り納めにしていた青笹しし踊りさんも板澤さんも今年は早めの納めとなり、

昨日は板澤しし踊りさんの踊り納め。

情報では11時からとのことでしたが、11時は保存会関係者で、一般の方々は12時だったようです。

10時過ぎから時間をつぶすのに苦労しました。笑

 

今年は踊り納めの前に6歳の時から踊っていたという佐々木会長の挨拶があり、続いて、祝辞

 

そして、早々に乾杯!

 

埼玉から訪れたカメラマンさんと一緒に豚汁も御馳走になりました!笑

この踊り納め、震災の年までは元祖田子助に縁ある隣りの与五兵エ家に出向き、踊った後に納会でしたが、

今は、ししの館で全て行なわれるようになっています。

 

その後、会員は準備となり、ししはエズコと呼ぶ藁で編んだ帽子を被り、腰差しを付け、風呂敷包みのような

しし幕を左上の人のように被ります。

 

前幕を下ろし、

 

まとまっていたかんながらを後ろに移動させ、ほどくと変身完了です。

 

そして、今年最後の踊りの始まり

 

昨年の納めは雪降りで、泣きながら踊る子もいましたが、今年は好天。

 

家の中外にいる来賓の前での踊り

 

中からは、初めて踊り納めを見に行った際、場所を教えて頂いた当時の種ふくべさんが見守っていました。

種ふくべもこの方から双子ちゃんのお父さんに代わり、2013年からは今の方になっています。

 

こちらの二人も見守り隊

 

子供たちは大きくなるにつれ、部活等により、しし踊りから離れる子もいる中、

太鼓と笛、そして、ししには新人が加わったと会長の挨拶にあり、層に厚みを増す団体です。

 

お祝いも沢山頂いたようなので、この晩、若い人たちは一年分をまとめて飲んだのでは?笑

 

そのお祝いの披露

子供たちには何のことかわかるはずもなく、一生懸命土いじりする姿に遠野時間を感じさせられます。

 

立派なお供えを持ち、感謝の踊り

 

最後には、いつものように集合写真を撮って終わり

この後は、家の中に入って、心置きなく飲んだことと思います。

 

勤労感謝の日には白くなっていることが多い六角牛山

良い天気に恵まれた踊り納めとなりました。

 

さて、

来週の日曜日は遠野市郷土芸能共演会、どんな演目を披露してくれるのか楽しみにしたいと思います。