英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season13 第6話「ママ友」

2014-11-21 00:15:05 | ドラマ・映画
今回のテーマは
人間の裏側

 本性や本音は、よほど親しい間柄ではないと見せない。親しい間柄(家族など)に対しても、怒りや悲しみなどは見せても、もっとドロドロした欲望や嫉みなどは、見せたくないのではないだろうか。
 そんな内面(裏側)は、社会性やプライドで隠したり、抑え込んだりして、普段は綺麗な表側しか見せない。

 タイトルになっている「ママ友」は、「表向きの面だけ見せて仲良くやっている間柄」なのかもしれない。

(「ひど~い、英さん、そんなことないわよ」と反論されそうですが、もちろん、本当に心から信頼し合っているママ友さんたちも多いと思います。まあ、≪今話の『相棒』で登場したママ友たちに関しては、そうだったなあ≫ということで、上記については、追及しないでください)

 今回のママ友たち、表面上は楽しく仲が良さそうだったが、裏側では格差(いじめ)があったり、裏で不倫や裏口入学の不正をしたりしていた。
 そんなママ友たちに転居して仲間に加わった女性翻訳家・広子が加わり、親密さが増していった中で、事件が勃発した……


 行方不明になったと見られた女性翻訳家は、特命係に相談をした雅代によると“いい人”だったらしく、彼女のことを親身に心配していた。
 特命係の捜査(聞き取り調査)では、彼女は4人にプレゼントまで贈るほどの親密な間柄であったらしい。
 ただ、B子は不倫、C子は裏口入学の件を広子に知られていたのではないかという可能性があり、広子を殺害する動機と考えることもできる。
 実際に、広子が行方不明になった推測される時刻に、B子もC子もアリバイはなかった。
 まあ、アリバイ工作は被害者に変装し、遠景で目撃させるというありふれた手法であり看破されてしまう

 「有りがちなアリバイ偽装」というのは、今回の主眼ではないので、スルーするとして、この偽装を暴くのがドラマのかなり後半というのが、右京にしては遅すぎるというのが不満ではある。ただ、「その工作によりアリバイができたC子こそ犯人である」という論法でC子が目を付けられてしまうのは、面白い。(有りがちではありますが)

 さて、この広子の裏側が並のモノではなかった
 翻訳家ではなく元キャバクラ嬢なのは想定内だが、3億円の横領犯を殺害してその金を横取りしていた。しかも、床下に死体を隠す。
 でも、もっと驚いたのは、かなり高い崖から転落したにもかかわらず深手を負わず、最後は伊丹、芹沢、プラス一課の刑事と互角以上の乱闘を繰り広げ、最後は芹沢と相討ちの川(池?)に転落。タフさと強さに唖然……


 裏側が凄まじかった広子であるが、裏を隠すのが上手すぎたため、思わぬ勘違いをされてしまった。
 C子の息子(実は養子)を可愛がったため、≪広子が実の母親で、息子を取り返しに来たのではないか≫と疑念を持ち、それが爆発してしまった。
 殺意はなかったが、「あなたの正体、目的は分かっているのよ」と言ったため、それを今度は広子が≪殺人がばれている≫これまた勘違いし、C子を襲いかかる。もみ合って、広子が転落。

 というわけで、今回のもう一つのテーマは「勘違い」であった。
 

 今回の脚本家は、“要注意脚本家”の一人、金井寛氏。
 「人間の裏側」「勘違い」をテーマによく練られていたと思う。(原案が藤井清美氏ということで、どこまでが藤井氏で、どこまでが金井氏の脚本かは不明)

 しかし、疑問に感じる点も多かった。
①ママ友4人組を避けるのは却って詮索されてしまうと、それなら親密になったほうが良いと考えたという。しかし、あれだけ親密になったら、却って、訪問されたり、あれこれ聞かれたりするのではないだろうか。「収入は?」とか「翻訳って何語?」とか「じゃあ、この言葉は何て訳すの?」とか
②「広子が階段で転落した」と雅代が嘘をついた訳が、明かされなかった。
 嘘が判明し、それで、ママ友間にいじめがあることが分かるという意味はある。
 いじめ(差別)されて、その恨みから、≪彼女らの誰かが犯人であってほしい≫と考えた。あるいは、≪そんな差別をする彼女達なので、広子に何か危害を加えた可能性が高い≫と考えたという想像はできる。
③どうやって死体を運んだのだろうか?

 横道に逸れるが、ある程度の間柄で、職業を偽るのはけっこう難しいのではないかと思った。
 私なら、「棋書のゴーストライター」かなあ……

【ストーリー】番組サイトより
 右京(水谷豊)と享(成宮寛貴)は、東京郊外の新興住宅地に住む雅代(岩崎ひろみ)という主婦から奇妙な話を聞く。一昨日、数組の家族で行ったバーベキューの最中に、一人の女性が突然、行方不明になってしまったという。
 バーベキューの参加者は近くの公園で知り合ったママ友4人とその夫や子供で、消えたのは半年前に引っ越してきた広子(三輪ひとみ)という独身女性。彼女は、写真を撮ると言って一人で山に入ると、そのまま戻らなかったといい、雅代はママ友の中に広子に危害を加えた犯人がいるのではないかと疑っていた。
 手掛かりは、参加メンバーみんながバーベキュー中に撮っていたスナップ写真。その写真を時系列に沿って並べると、ママ友にはそれぞれ、会場から姿を消した“空白の時間”があるというが…!?

表面上は仲良く見えるママ友たち。
しかし、その裏には危うい嫉妬や知られたくない秘密が!
さらに、行方不明の女性の意外な一面が明らかになって…!?
ママ友をめぐる不協和音が、驚がくの結末へと繋がっていく!

ゲスト:岩崎ひろみ

脚本:金井寛 原案:藤井清美
監督:橋本一

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2 コメント

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ママ友(笑) (koumama)
2014-11-21 09:01:06
右京さんたちに捜査を依頼して大量の写真を見せてた彼女が
公園でママ友に懸命に話を合わせていたのをみて
。。。これはあるある~って思ったのよ(笑)
子供が仲良しで
でも母親さんは苦手でっていうのは必ずどのお母さんも経験していると思う
でも子供のために上手にその場では合わせる。。結構がんばったてたかもなぁ(笑)思い出しちゃいましたよ(笑)
もちろんドラマの話は究極で 殺人を隠すために
そのママ友にいちいち贈り物をするっていうのも
おかしな話で
そんなことしたら現実はすぐにばれてしまうってことわからない原作者はどうかと思う(笑)
ママ友さんたちはあちこちで いろいろ話をするのでもらった事を隠してもすぐばれるのだよ。

いろんな意味で面白く見ていました。
広子さん?っていう犯人 ほんと おそろしいほどタフで笑っちゃったね(笑)
返信する
難しいですね ()
2014-11-21 16:56:17
koumamaさん、こんにちは。

>子供が仲良しで、でも母親さんは苦手でっていうのは必ずどのお母さんも経験していると思う
>でも子供のために上手にその場では合わせる。

 子供で繋がっている友人関係でも、当人同士が表面上のなれあいではなく、「友達」の関係でないと、しんどいですね。
 でも、子供のことを考えると、マイナスの関係にはなれないし…。

>ママ友さんたちはあちこちで いろいろ話をするのでもらった事を隠してもすぐばれるのだよ

 ママ友4人の関係に関しては、実情を反映していると思いますが、広子の関わり方は、かなり不自然ですよね。

>広子さん?っていう犯人 ほんと おそろしいほどタフで笑っちゃったね(笑)

 ほんと、そうです。取り調べの時は、ケロッとしていましたし。
 いきなり大捕り物になったのですが、牛乳を飲んでなくてよかったです(吹き出してしまったと思う)。
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