崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

涙の力学

2009年01月31日 06時23分33秒 | エッセイ
 日中終始卒論発表会を聞きながら指導学生以外全員にコメントをした。学生たちは先生たちと一緒に作った作品(論文)をパワーポイントを利用してプレゼンテーションをした。本番になって緊張してうまくできなかったという学生もいたが、大学でこのような経験をさせていくのは大変有益だと総評をした。多くの学生はインタネット上の情報を集めるだけにと止まっている。中には宮本君のように本も多く読んで私と対等に議論できる学生もいた。
 特に真形君は私が東亜大学赴任して一年から担当した学生である。そのクラスの学生たちからは当時、勤務したばかりの私が大学の事情をよく知らないということで集団的に困らせられた、いわば、いじめに近い印象があったが、彼はとっびな発言をして私は注目していた学生の一人である。その後卒論まで4年間一貫して私の指導を受けた。私は最後の段階ではスピーチ論を語り、繰り返し練習させた。彼の発表は冬ソナの涙の力学に関するものであり、泣く場面(女主人公ユジンの50回)を画像分析したり充実したなものであり、プレゼンテーションも非常に良かった。このように教育効果が出たのをみて満足するのが孟子の三悦の一つであろう。

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