崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

iPad:「好奇心」の強い「新大陸」(アメリカ)

2010年04月04日 04時57分14秒 | エッセイ
 ソウルから出版社社長の洪氏が来た。彼は新しい名刺をくれた。それはデジタル出版のためにもう一つの会社を立ち上げたという。彼は父親が復刻中心の出版社をはじめたものを引き継ぎ、大きく発展させた二代目の社長である。彼は会社をもう一段グレードアップするために事業を行っている。文字読者が減っていく中で文字出版が生き残るための対策としてデジタル化へ開拓しようとしているという。まず彼は自分の出版社の全出版物をデジタル化して有料で検索できるように作業をするという。先週アメリカを回りその市場を調査してきたともいい、日本は新聞社などが文字中心の定期購読の新聞システムを守ろうとしているがそれは時間の問題であり、遅れることだけしか意味がないと彼はいう。いずれ読者は文字からインターネット上「検索」に依存するようになる。「時代を読むべき」だという。
 米アップルは薄くて軽量の新端末「iPad」を発売すると発表した。パソコンとしての用途のほか、電子書籍リーダーやフォトフレームとしても使える軽いものである。音楽データや動画などを管理できる。米国では電子書籍を販売するオンラインショップのサービスを予定している。
 人によってはこの変化に否定的であるかもしれない。そのような人はボールペンが出た時、インクペンや万年筆を固守したが、それは今はお洒落に使うようなものであり、ボールペンの時代になっている。今若者先導に「携帯文化」が進んでいる。いずれ、より老年層まで一般化するだろう。類人猿に物を投げるとその子供が先に触れてみるという。それが一般化するという。ユースカルチャーのジーパンやファーストフードなどもいまは老年層まで一般化されている。「新しいもの」へ「好奇心」の強い「新大陸」(アメリカ)の「iPad」に私は強い関心がある。