崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

コネ社会の日本

2008年11月04日 05時54分52秒 | エッセイ
 本日能力主義社会の典型であるアメリカの大統領の選挙の投票が行われる。面白い。長い選挙過程で候補者のあらゆる実績や実力が明らかになった。それに比べると日本の選挙は「あなたの順番だよ」という「仲間政治」「派閥政治」の承認行為に過ぎないように感ずる。しかし「横道にずれて歩いても都へ」、方向は同様であるというそれも日本社会の特徴だと思うと能力主義への希望は、諦めの方向に向く。
 長寿人気番組「笑点」の司会者桂歌丸氏が当時、NHKに遠い親戚の方がおり、そのかあの縁によってテレビに頻繫に出るようになったと言っておられた。これは日本がいかにコネ社会であるかを端的に表す言葉である。もちろんNHKも入社試験などは厳しいとは思うが、運営に重要な部分にはこのようなコネによって運営されているシステムであることは常に感じている。多くのテレビ出演者など特にレギューラーなどはほぼ同じ意見や傾向の人や仲間の集まりのような人によって構成されている。したがって新しい人の登場や新鮮な意見はなかなか聞けない。能力主義の最先端であるべきマスコミの核心がこのようにコネの塊になっている。多くの世襲的な政治家たちも実はコネ社会の産物であろう。政治家が演ずる「社会劇」の選挙を早く、面白く観戦したい。