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無題

F1エンジンとサンプリングレート

2006-04-18 23:08:32 | ノンジャンル
CDのサンプリングレートが44kHzであることはよく知られている。
いわゆるデジタル理論で人間の可聴周波数上限が20kHzなので、という
ことで今のデジタル機器はたいていこの数字が基準になっている。
さらに最近のネット配信では圧縮形式が使われるため、サンプリングレートが
少し落とされてたりなど、高域の音がリジェクトされる傾向にある。
高級音響機器には高いサンプリングレートが使われることはあるが、
全般的に音を伝達する経路はたいていはデジタル化されて、どこかしらで
44kHzのサンプリングレート上限値に引っかかるようになっている。
もちろん、「理論的に必要十分だから」だからだ。

さて、F1。
シーズン前の下馬評を覆して?早さを見せて意外性を発揮しているのが
コスワースエンジン搭載のマシンたち。
ここ数年、メーカー直開発のワークスエンジンに押されて、コスワースのような
カロッツエリアが低迷していたが、得意のV8規格になって俄然燃えている
のだろうか?。
そして、早さの秘密の一つとしてまことしやかに噂されているのが、
「コスワースエンジンは回転数が20000越えしている」
というもの。
これを聞いて思った。
   20000サイクル=20kHz
なので、とうとうデジタルサウンドで再生できないエンジン音が出始めている、
ということなのだ。
フジテレビがF1の放送権を持っているが、とうとうコスワースエンジンは
テレビで音が再現できない領域に足を突っ込んでしまったわけだ。
実はターボの時代からF1エンジンのトレンドは「高回転高出力」になっていて、
市販車のように「低回転高トルクで経済的」とは対極の方向に進んでいる。
ホンダなんかはそのために伝統的なエンジン設計を大変更する決断で
様々な苦悩があったことがドキュメンタリーされていたりする。
ボアやストロークをいじるにはなかなか勇気がいるようだ。
音のカン高さでは昔からフェラーリが有名だったが、さらなる高回転競争でF1では
ジェット機のように通過するときの風切音の方が大きくなるかもしれない。
20kHzは耳に聞こえなくなるとはいえ、臨場感を得るためにはエンジンの回転数に
対応して、可聴外高音が再生できるような、サンプリングレート対応が必要になり、
今後のF1放送はどんどんオーバーサンプリングになっていく・・・かもしれない。
もっとも、受像機器の方でその音を再現できるかは、また別の話。

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