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時悠人chosan流処世術

★日本版軽減税率制度②逆進性の隘路

2015-09-15 08:39:06 | 日記・エッセイ・コラム
 公明党は、消費税が持つ「逆進性」を排除するため、軽減税率の導入が必要だと主張している。

「逆進性」は、税金額ではなく、税の負担率を尺度とするので、所得の低い人ほど高くなるが、軽減税率を導入しても、有効では無い。

なぜなら、一般的に、低所得世帯は、安価な食料品を購入する工夫をする一方、高所得世帯では高級な食料品を購入するので、消費税額に差を生じる。

そこへ、一律に軽減税率を適用すると、低所得世帯よりも高所得世帯の方が、高額の現金給付を受けるのと同じ効果をもたらす。

その矛盾をクリアするために、財務省が知恵を絞った結果、示されたのが、還付式軽減税率制度なので、私は賛成だ。

しかし、我が国の財政状況を考えれば、軽減税率を導入せず、一律に10%を徴収し、税金の使い方に工夫を凝らす方が、煩雑な処理も不要で、建設的だ。

消費税率の引上げの目的は、「社会保障の安定財源の確保と財政健全化」の同時達成であり、孫子の世代に重い借財を背負わせないためのはず。

国民ひとり一人が痛みを分かち合わない限り、支え合う社会の構築は、望めない。