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時悠人chosan流処世術

★青島広志の世界

2007-07-01 09:43:02 | 日記・エッセイ・コラム

 アンサンブル金沢(OEK)の「第224回定期公演」は、6月29日(金)、テレビ番組「世界一受けたい授業」で、大人気の青島広志さんをゲストに迎えて開催された。

 クラシック音楽を平易な言葉で解説し、自らピアノで演じてみせる。軽妙な語り口と熱演振りは、クラシック界の枝雀かと思わせた。手塚治原作の「火の鳥」や、三島由紀夫原作の「黒蜥蜴」からオペラや合唱曲まで、広範囲にわたる作品を手掛ける多才な作曲家であり指揮者でもある。

 彼のユニークさとサービス精神の旺盛さを垣間見たのは、午後7時開演の20分前。前触れもなく、突然、マイクを持ってステージへ登場。自己紹介し、一柳慧さんと音楽対談を始めた。勿論、プログラムにはない想定外のハプニングで、会場はまだ空席が目立つ時間帯だった。また、幕間の休憩時間には、ゲストのフルート奏者yumiさんとサイン会。ステージ終了直後には、出口に駆けつけ、観客を見送る徹底振りだった。

 バッハ・モーツアルト・ベートーベンの3巨匠に、没後100年を迎える北欧近代音楽の父グリーグを加えた4人の作品を、司会・解説・指揮・演奏の4役で魅了。会場には、和やかな雰囲気が漂い、時には笑い声が流れた。クラシック演奏会では、味わったことがない不思議な余韻が残った。