電脳筆写『 心超臨界 』

つぎの目標を設定したり新しい夢を描くのに
年を取りすぎていることなどけっしてない
( C・S・ルイス )

善悪を超えて生死を共に…… ――伊藤肇

2024-05-03 | 03-自己・信念・努力
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
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そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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増田宋太郎は西郷の弁舌に打たれたわけでもなく、西郷の文章を多く読んだわけでもなかった。ただ、西郷にじかに接しただけのことであり、それでもって骨の髄まで染まってしまうほどにのめりこんでしまったのである。


『人間的魅力の研究』
( 伊藤肇、日本経済新聞社 (2000/11/7)、p35 )
1 深沈厚重魅力

  刺客をも包み込む西郷のふところ
    会わずには推量すらできぬ並外れた大きさ

1-7 善悪を超えて生死を共に……

「深沈厚重」の魅力で思い出す人物がもう一人いる。西郷隆盛である。西南の役に敗れた西郷は軍を解散することにきめ、まず他郷出身者から帰すことになった。

その中に豊前中津(ぶぜんなかつ)の若い士族64人で結成されている中津隊がいた。もちろん、隊員たちは、それぞれ帰郷することになったが、隊長の増田宋太郎だけは「残る」といったのである。

増田は互選された隊長なので、隊員たちは口々に「われわれは郷里を出る時、生死を共にすると誓った仲ではないか。それを君だけがここにとどまるというのは、どういう了見なのか」とつめよると、増田ははらはらと落涙して、「君たちは隊員であったから、西郷という人を知らない。自分はたまたま隊長役をひきうけたために、軍議の席につらなり、西郷先生に接することができた。先生に接してしまった以上、もはや、どうすることもできないのだ」といい、いまだに中津に語りつたえられている有名な言葉を吐いた。

「かの人はまことに妙である。一日、かの人に接すれば、一日の愛生ず。三日、かの人に接すれば、三日の愛生ず。しかれど予は接する日を重ね、もはや去るべくもあらず、いまは善悪を超えて、かの人と生死を共にするほかはない。」

増田宋太郎は西郷の弁舌に打たれたわけでもなく、西郷の文章を多く読んだわけでもなかった。ただ、西郷にじかに接しただけのことであり、それでもって骨の髄まで染まってしまうほどにのめりこんでしまったのである。
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