電脳筆写『 心超臨界 』

人格は知性に勝る
( エマソン )

全国に92ある日赤病院で初めて看護師出身の副委員長になった――高橋高美さん

2008-05-06 | 08-経済・企業・リーダーシップ
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異質が吹き込む風――息切れ職場 活力再び
【「働くニホン【現場発】第4部そこにある人財[4] 」08.05.05日経新聞(朝刊)】

武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市)の副院長、高橋高美(59)は4月下旬、経営数字を確認し胸をなで下ろした。2007年度の決算が黒字化したのだ。

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患者目線で改革
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1年前、高橋は全国に92ある日赤病院で初めて看護師出身の副委員長になった。患者視点の経営改革にひた走る。診療科ごとの壁を壊し、空きベッドの自在な融通で患者の受け入れを拡充。「空きがあるのに入院を断っていては地域医療に貢献できない」。若い医師や職員にも協力を呼び掛ける。ベッドの利用率は上向き、利益を生んだ。

診療報酬抑制などで病院経営は厳しさを増す。「経営者は医師であるべきだ」。こんな見えない壁にこだわっている余裕はない。異質な存在だった「ナース副院長」が組織を変える。

六本木、汐留、横浜みなとみらい……。菓子製造のシャトレーゼ(甲府市)の品質管理担当、北野和彦(34)は休日返上で流行スポットを回る。首都圏進出プロジェクトの一員として、どんな商品や接客が支持されているかを探る。

「プロのサラリーマンになろう」。北野は昨年9月に社長に就いた杉野正(49)の言葉が忘れられない。杉野は旅行大手エイチ・アイ・エスから転じた第三セクターのしなの鉄道(長野県上田市)、埼玉高速鉄道(さいたま市)を相次ぎ再建したプロの経営者。年功序列など硬直的な人事制度に風穴を開け、社員のやる気を引き出した。

郊外店で成長してきたシャトレーゼにとって都心は未知の世界。異質の杉野は「商品構成や配送システムなど事業モデルをがらりと変える」と宣言する。

心理学に「学習性無力感」という言葉がある。気性の荒い魚カマスとえさの小魚の間を透明の板で仕切る。カマスは体当たりを繰り返すが、無駄だと分かると板を外しても小魚を狙わない。「何をしても仕方ない」。忙しさに追われ、息切れムードが広がる職場の姿に似てはいないか。

実験には続きがある。別のカマスを水槽に入れるのだ。猛然と小魚に襲いかかる様子に、無気力だったカマスが目を覚ます。外から飛び込む刺戟は活力を取り戻す即効薬になる。

(後略)

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