映画「死刑弁護人」 公式サイト
「湿った理想と乾いたリアリズム」 スタジオ・ヴォイス
「齊藤潤一さん 『死刑弁護人』監督」 リアル東京
映画のチラシに出ている5つの凶悪事件。これだけでも、充分に「悪魔の弁護人」やら「鬼畜」よばわりされてしまう、安田好弘弁護士。
本ブログの最後に彼の弁護した事件を列挙したが、北海道から和歌山から広島から全国各地の重大事件を40年にも亙って精力的に関わっている。
日本には3万人の弁護士がいるのに、なぜ彼ばかりが東奔西走するのか。
わたしは70年代から安田弁護士を知っているけれども、「なんなのだろう、この並々ならぬ働きの源泉は...」と、つねづね不思議に思っていた。
この秀逸なドキュメンタリーによって、納得した。
初日に舞台挨拶を観た。監督もプロデューサーも、若いふたり。これからが楽しみだ。
雑誌での好ましい特集が、下記のふたつ。各編集部に感謝...だけど辛口すこし書いておくね。
「週刊金曜日」 6月22日号は表紙が安田弁護士。特集頁あり。22頁のインタビュー。森達也がメディアを利用しろと3回も迫る態度に、あきれた。
「キネマ旬報」 7月上旬号に特集記事あり。125頁の「光市母子殺害事件のドラえもん発言など、安田氏の方法論の怪しさを客観的に問い直す姿勢がない」真魚八重子の評に、げんなり。マスコミ偏向報道のまんま、受け取っている。ほんとに映画みたのかしら、このひと。
以下は、安田弁護士の扱った事件リスト。どれも重い。
1971年 | 新宿クリスマスツリー爆弾事件 鎌田俊彦 無期懲役 |
1972年 | あさま山荘事件 坂口 弘 死刑(再審中) 晴山事件 晴山広元 死刑 |
1973年 | 日航機ダッカハイジャック事件 丸岡 修 無期懲役 |
1976年 | 北海道庁爆破事件 大森勝久 死刑(再審中) |
1980年 | 宮代町母子殺人放火事件 村松誠一 死刑(再審中)、村松裕次郎 無期懲役 新宿西口バス放火事件 丸山博文 無期懲役 山梨幼児誘拐殺人事件 梶原利行 無期懲役 名古屋女子大生誘拐殺人事件 木村修治 死刑 |
1986年 | 仙台老夫婦殺人事件 堀江守男 死刑 |
1988年 | 名古屋アベック殺人事件 少年 無期懲役 |
1989年 | オウム真理教事件 麻原彰晃 死刑(再審中) |
1991年 | 千葉 福島 岩手 誘拐殺人事件 岡崎茂男 死刑 |
1992年 | 市川一家殺人事件 少年 死刑(再審中) |
1998年 | 和歌山カレー事件 林 眞須美 死刑(再審中) |
1999年 |
光市母子殺害事件 元少年 死刑 |