千恵子@詠む...................

リンクにて開く世界は万華鏡 あれやこれやと交差の果てへ

冤罪はこうして作られる 12/2 弁護士会館

2010年12月01日 | 企画

刑事事実認定の理想と現実」 木谷 明 法律文化社

いまこの本を読んでいる。木谷明さんは、しっかりした判決で有名な裁判官だったかた。

『刑事裁判の心―事実認定適正化の方策』(法律文化社,2004年)、『事実認定の適正化―続・刑事裁判の心』(法律文化社,2005年)に続く、3冊めの本だ。

1冊めと2冊め、同じような題名だ。出版直後に読んだ。3冊めは、それらより易しいと「はしがき」にあったので、はりきって読むが3分の2しか進んでいない。明日までに読まなくちゃ。


待ったなし! 今こそ可視化の実現を ~ 冤罪はこうして作られる ~

12月 2日 (木) 18:30 ~ 20:30

場 所:弁護士会館2階講堂クレオ 東京都千代田区霞が関1-1-3

【第一部】「こうして冤罪は作られた~冤罪被害者の声」

・ドキュメンタリー『つくられる自白~志布志の悲劇』
・菅家利和さん(足利事件冤罪被害者)
・泉澤 章さん(弁護士/足利事件弁護団)
・桜井昌司さん/杉山卓男さん(布川事件冤罪被害者)
・河津博史さん(弁護士/厚労省元局長事件弁護団)

【第二部】「今こそ取調べの可視化を!」

・江川紹子さん(ジャーナリスト)
・木谷 明さん(法政大学大学院法務研究科教授/元裁判官)

----------------------------------------------------------以上、転載。

「刑事事実認定の理想と現実」備忘メモ

刑事裁判官必読の書 「酔酊冤罪 裁かれるべきは誰か」石原悟 現代人文社「同Part2」、「お父さんはやっていない」矢田部孝司 太田出版、「彼女は嘘をついている」小泉智樹 文芸春秋、「甲山事件の作られ方」上野勝 現代人文社 96頁

可視化 決着ついている 123頁

可視化は 一手段 125頁

9夜連続の任意取り調べ 145頁

ダッシュで小菅 147頁

語録 170頁

「この裁判官に対してなら、捜査段階での供述と異なる供述をしても叱らたりすることはない」という信頼感を植えつける努力をすべき 190頁

いじめる兄、事情を調べもしないで叱る母 「自分の少年時代は暗黒であった」木谷少年 202頁

差し戻し審が警察の補充捜査に完全に乗せられてしまったため、事件があらぬ方向に迷走 少年の名誉回復まで8年 213頁

被告人の着席位置 222頁


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2 Comments

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裁判所をも弾劾しよう (yoshi)
2010-12-02 08:40:49
 柳田稔法相を罷免した理由の一つは「法と証拠に基づいて、適切にやっております」との答弁で国会質問を誤魔化せると自慢したことだった。法の執行官の無謬性を誇らしげに語ったこの発言は、噴飯ものだ。

 無謬性が嘘だということはとっくにバレている。執行官たる警察・検察が人を罪に陥れた足利事件。狭山事件で「発見」された万年筆や、袴田事件で一年以上も経って「発見」された血染めの衣類、和歌山毒カレー事件での事件発生後二ヶ月余に林宅の台所から「発見」されたプラスチック容器の亜ヒ酸。みな捏造だろう。

 また、前田元検事のフロッピーディスク改ざんによる証拠捏造が発覚した村木事件にみられる検察の闇。ありもしない容疑をでっちあげることを検察もまた常習的に繰り返してきた。この悪習を是正する兆候はどこにもない。最高検は、前田・大坪・佐賀の三人を微罪起訴し、すべて三人に責任を押し付けることで幕引きを図り、悪習を温存させようとしている。

 しかし、警察・検察を「改革」すればすむのか。そういう問題ではあるまい。捜査官憲による捏造証拠を鵜呑みにする裁判官が多すぎるらしいことについて木谷明著『刑事事実認定の理想と現実』が判決批判を盛り込みながら説いている。裁判所が捜査官憲作成の証拠や調書の嘘を見抜けないカラクリを丁寧にときほぐした論考は見事だし、裁判官だった頃からの木谷氏の心情と人柄が伝わってくる。三十件以上の無罪判決を出し、控訴されたのはたったの一件だけ。それも数年後に無罪の判決が出たから、判決が覆ったことは一度もないという実績を持つ氏の自負や自信も垣間見ることができる。

 高知白バイ衝突死事件判決についてテレビインタビューを受けた木谷氏は、
「検事のいうとおり、みんな有罪判決にしてしまえばいいと(いうならば)、それなら裁判所はいらない」
と言いきっている。

 次の標的は裁判所だ。捜査官憲の腐敗を暴き、その膿を摘出することも急務だが、同時に、適正な職権を行使せず、捜査官権による証拠を丸呑みにして誤判を大量に産み出す裁判所のあり方を是正することこそ急務だ。捜査官憲の暴走を止める一定の役割を、裁判所は担うべきだ。

 ともあれ警察・検察・裁判所いずれも巨大な組織で、権力を行使する権限を持っており、その壁はあまりにも強固だが、主権者一人ひとりが声を上げ、変えさせていかなければ、法治国家という言葉はもはや絵に描いた餅にすぎない。

☆☆関連リンク

5月24日のニュースから(ほぼ日刊イトイ新聞 -3分間で、最近のニュースを知る。2000-05-25)
視点・論点 「裁判員制度を考える(2) 無辜(むこ)の不処罰」(解説委員室ブログ:NHKブログ 2008年08月20日)
「被告人の弁解こそ真相では」との意識を(木谷明・法政大学法科大学院教授)(Because It's There 裁判員に選ばれるかもしれないあなたへ 2009/05/20 23:59)
布川事件・再審確定。「自白を裏付ける客観証拠もなく、確定判決は明らかに判断を誤っていた」木谷明(謎の2メートルのブレーキ痕「高知白バイ事件」龍馬の土佐の高知で 2009.12.17)
インタビュー 押田 茂實 氏(日本大学医学部(研究所) 教授)「法医学の役割-安全で冤罪許さない社会目指し(第4回 無罪判決の難しさ -」 科学技術 全て伝えます サイエンスポータル / SciencePortal 2010年5月31日)
木谷明・法政大教授「裁判所の信用背に、検察におごり」(日本経済新聞 2010/10/1 23:27)
証拠全面開示まず必要…元裁判官 木谷 明さん : 堕ちた正義 再生への提言(YOMIURI ONLINE - 読売新聞 2010-10-25)
昨日の朝日新聞夕刊に元裁判官の木谷明さんがコメント「捜査の内容に疑いを持たず、持ったとしても深く調べず、検察が書いた通りお筋書き通りに事実認定しているだけの裁判官は少なくない。チェック役を果たさず、検察を増長させてきたという意味で裁判所の責任も重い」(Twitter / 保坂展人 7:18 PM Oct 6th 2010)

高知白バイ事故=冤罪事件確定中
高知白バイ事件=片岡晴彦再審請求中
返信する
朝日の反射鏡 (chie)
2010-12-05 16:42:32
朝日新聞に、木谷明さんの見解が載っていた。

魚拓を貼りつけ。
http://megalodon.jp/2010-1205-1245-33/mainichi.jp/select/opinion/hansya/news/20101205ddm004070010000c.html
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