「ホームレス歌人のいた冬」さざなみの如くひろがる 共振の輪
「ホームレス歌人のいた冬」 三山喬 東海教育研究所
2008年の暮れ。あの派遣村の逢った頃だ。朝日新聞の「歌壇」への投稿。
週1、2回のペースで投稿し、2009年の最多入選者となる。そして彼への返歌の数々。
9か月の投稿を経て、突然に姿を消した彼。それらを巡る...ルポルタージュ。
さいしょ著者は自分もホームレスになるかもしれない生活の不安を訴えていたので、「けっ、東大出の朝日新聞13年の経歴はエリート極まりないくせに...なに寝惚けてるの」と思ったが、しだいに惹き込まれていく。
ミステリー風なり、意外な人物の登場など飽きさせない物語だ。
横浜の寿、限界集落 76頁
心が折れてしまう 152頁