毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「バリ:お金持ちも庶民ものんびりできるホテルはあるが…」No.2150

2018-07-31 00:50:47 | 亜細亜

昨日、涼しいバリから暑苦しい大阪に戻り、

膨大な数の写真を編集しているうちに一日が過ぎてしまいました。

数日間とは言え、せっかく行ったのですから私の見たバリについて、

少し書いておきたいと思います。

どこでも、食わず嫌いせずに行ってみるものですね。

実際に行くことによって、そこが〈自分とは関係ないところ〉から

〈自分がそこで生活したところ〉に変化し、

一気に身近になるから不思議です。 

 

東京都の2.5倍程度の小さい島に

どうしてこんなにも大勢の人々がやってくるのか不思議なほど、

世界中の人々がバリ島に来ていました。 

みんなが皆、お金持ちの雰囲気でもありません。

世界中の普通のおじちゃん・おばちゃんたちが

大集合している感さえあります。

みんな、(よし、ここなら予算内で楽しめそう!)と思ってきたのでしょう。

何にも調べず、何も知らずに行ったのは私だけかも。


【①超高級ホテル:ザ・リッツカールトン・バリ】

私が教え子の滕さんと2人で2泊したリッツカールトン・バリの

ツインルームはこの時期、1泊37000円以上もします。

私が今までの人生で泊まったホテルのうち、最も高級であることは

言うまでもありません。

新婚夫婦の招待とは言え、否、招待だからこそ、

心に落ちつかなさを覚える私でした。


kmもある広大な敷地に何棟もの客室用ビルが点在し、

私たちのビルから受付のメインロビーに行くのには、

車を使わなければ歩いて数十分もかかる有様です。

下がその車です。

専属スタッフが希望の場所に連れて行ってくれます。

私を見たスタッフは全員、一人の例外も無くにこやかに声をかけ、

あるいは両手を合わせて挨拶をしてくれます。

それは徹底したスタッフ教育の結果なのか、

あるいは、バリ人伝統のもてなす態度なのか迷いましたが、

おそらく前者だろうと思える機会がありました。

ある観光スポットを訪れたときのことです。

 そこは高所からブランコに乗るところで、

 係の人は毎日、毎日、朝から晩までブランコ乗りの手伝いばかり、

 つまらなすぎて、もし自分がその仕事をする係だとしても、

ニコニコ笑顔も主体的にもてなす心意気も消沈してしまうのは必至です。

係の人たちは誰もニコリともせず、

「フロム ジャパン?こんにちは。お元気ですか。」

などとうわ言のように口から片言の日本語が出てくるのですが、

全く無表情で変化無しの顔が、リッツホテルのスタッフと対照的でした。

 

 ↓名前も分からない南国の花が咲き誇るホテルの広い庭園。

余立君さんのお母さんは庭園の花を髪に飾って

結婚式に列席しました。

2階の部屋から下を見ると大きなプールがあり・・・・・・

部屋にはエスプレッソを淹れるコーヒーメイカーが備わっています。

初めて使いましたが、大変美味しく淹れてくれました。

 


ビーチはプライベートかと思うほど静かで、誰もいません。

結婚式が始まるまで、一人で散策を楽しむ滕 碧霞さん。

世界中のリッチな人々はいつでも、いくらでも、

こういうバカンスを楽しんでいるのでしょう。

日本人客もたくさん泊まっていて、

(なんだ、日本は不況だとか言っても結構金持ちはいるもんだな)と私は驚きました。

 


あ、浜辺を誰かが歩いている!

 

何を持っているのかな、と思ってよく見ていると……、

それは大きなゴミ袋でした。

それで砂浜にはゴミが一つもないのです。

私の見た限り、バリ島は、ビーチだけでなく町も

掃除が行き届いて清潔できれいで、

世界有数の観光立国のプロ意識を垣間見た思いでした。


     

【②一人7000円のホテル:AMNAYA(アムナヤ)ホテル・クタ】

外から丸見えのフロント(左奥)。ドアが無く、出入り自由です。

滕さんと私は高級ホテルに2泊した後、

デンパサール空港(正式名称:ングラ・ライ空港)に近いクタ地区の

AMNAYA(アムナヤ)ホテルに移動しました。

日によって価格は微妙に異なりますが、いずれにしても

リッツ・カールトンに比べたらホッとする値段です。

しかし、私がホッとしたのは宿泊費だけではありません。

その1:スタッフのもてなしが半端じゃない

クタには実に多くのリーズナブルな値段のホテルがひしめいています。

ネットで調べてみると、何とその多くのホテルの中で、

このアムナヤホテルが人気No.1でした!

その理由は、

①スタッフの優しさが嘘じゃない。

②コスパが非常にいい。

というものでした。

私も滕 碧霞さんもそれを体感しました。

リッツとも、ブランコとも全く違うのです。

リッツカールトンだって優秀なスタッフたちが

たいへん上品かつ丁寧な物腰で接してくれていたのですが、

親しみ易さ・距離感の有無が異なります。

まさに「嘘じゃない」もてなしオーラが

スタッフの全身から発光しているのでした。

さらに、こちらは、

ホテルの入り口の作りからしてオープンマインド全開です。

下の写真で、左側に植物がずらりと並んでいますね。

実はそこはもう、外なのです。

入り口にドアも何にもなく、開けっぴろげなのに驚きました。

奥の壁に星のような、木の葉のような模様がありますね。

そこがフロントで、私たちが着いた時は夜9時前でしたが、

スタッフはとてもにこやかで、

且つ、質問にはとことん親切に繰り返し説明し、答えてくれました。

手前がロビーです。

 

チェックインでパッションフルーツのアイスティーを出してくれたホテルも 

今までの人生で初めてです。 

荷物を持って部屋まで案内してくれた女性スタッフは、 

何と関西学院大付属高校に交換留学していたと英語で教えてくれましたよ(笑)。

下はフロントの壁。

このホテルをデザインした人のセンス、私は大好きです。

夜は、室内清掃スタッフが翌日の天気予報をカードに書いて

部屋まで持ってきてくれました。

各室をノックして配っているのです。

翌日の午後、ロビーを通りかかったときに、

花のお供えを作っていたスタッフが作り方を手取り足取り教えてくれました。

このお供えは毎日、家の前に置くそうです。

インドネシア国家全体ではイスラム教徒が80%を占めますが、

バリ島ではバリヒンドー教が中心です。

容器のザルはココナッツの木(?葉?)を薄く長いテープ状にしたもので組み立てます。

ホッチキスではなく、細い竹の棒を刺して固定します。

ザルができたら、その上に花のお供えをきれいに盛り付けます。

下(手に持っているもの)は私が作ったお供えですのよ。

その2:一日ホテルに居たい気になるのんびり感満載

朝、7時からなんと!11時まで朝食タイム(無料と言うか宿泊費に含まれている)。

メニューもボリューム満点、10種類ぐらいから選べます。

盛り付けも味も十分満足しました。

特に特製ヨーグルトが美味しかったですよ!

さらに、午後3時からなんと!夜7時までアフタヌーンティータイム(宿泊費に含む)。

日本的にはすでに晩御飯の時間帯……。

自分で作ったお供え花を飾りました。

本来こんなところに置くものではないような気がしますが……。

4種類のスウィーツはココナッツ味、ういろう、抹茶、そして黒砂糖風味で、

私には嬉しい限りでした。

バリコーヒーは私にはいささか薄すぎでしたけど、2杯おかわりしました。

コーヒー、紅茶は自分勝手にいくらでもおかわりしていいんですよ~。

2階にジムやスパがあり、1階ラウンジの隣にはこじんまりしたプールも。

全て、宿泊費に含まれて居ます。

このプールの手前には写真と絵のミニミュージアムもあり、

一日中、ホテルの中での~んびり暮らせるムードがあります。

観光村に連れて行ってくれたバリ人のガイドさんによれば、

バリの魅力は、

1:ホテル 2:食べ物 3:海のリゾート地 4:海以外の観光地

だそうで、私は2軒しか知らないのですが、それでも、

ホテルがトップに来るのは納得しました。


【③セキュリティー対策から垣間見えるバリの危険度】

物価が日本よりずっと安く、

地元の人々も「ボーッとする時間を確保する」ことを

伝統的な基本習慣とするのんびりした生活ぶりにも拘らず、

バリ島もまた、爆弾「テロ」事件 から無縁ではありません。

2002年、クタの路上で車に仕掛けられた爆弾が爆発して、

200名を超える死者を出し、

2005年にはクタなど3箇所のレストランが同時に爆発し、

23名が死亡しました。

ISが「自分達がやった」と声明を出しており、

インドネシアをイスラム国家とするための攻撃だと看做されています。

現在、攻撃の矛先は警察とキリスト教関係の宗教施設に集中しているそうですが、

アベ政権がISとの対決をはっきりと打ち出してからは、

日本及び日本人も攻撃の対象とするとISは明言しており、

のんびりバカンスを楽しみに行って、事件に巻き込まれないとは言い切れません。


ホテルの「テロ」対策はどうなっているかと言うと、

リッツ・カールトンホテルは次のような対策を講じていました。 

私が空港から車でホテルの入り口に着いた時、

二重の停止バーが行く手を遮り、 

一人の保安要員がドライバー側の車のドアを開けて車内をチェックし、 

別の保安要員が私が座っている反対側のドアを開けて 

「失礼します。ただのチェックですから

 と言って中をジロジロと見るのです。 

ゴーサインが出ると、 

第三のスタッフがシュルシュルと紐を引っ張り、それによって

 停止バーが上がっていくのには思わず

「手動かい!」と突っ込んでしまいました。

一方、クタの人気No.1ホテルのAMNAYA(アムナヤ)は、

何しろドアもないほどで、

保安員はホテルの外の看板の横に立っていますが、

ただ、通行人をニコニコと見ては手を合わせ、挨拶するだけです。

おそらく外国系ホテル以外は襲われたことがないからでしょう。

ザ・リッツカールトン・ホテルは外国系の代表ホテルですから、

非常に危機感があると思います。

世界の大観光地バリは火山の爆発、地震、そして、

爆弾「テロ」の可能性という3つの危険に晒されながらも、

地元の人々の多くは、訪れる人々に手を合わせて挨拶し、

心からのもてなしを続けていくに違いありません。

実は、私も(また行けるといいなあ)と思い始めているのです。

↑↓AMNAYAホテルのすぐそばのレストラン「SHINTA」で(滕 碧霞さん撮影)。

↓AMNAYAホテルの展示場の写真(滕 碧霞さん撮影)。

 

 

 

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「踊る新郎新婦」No.2149

2018-07-29 23:54:49 | 亜細亜

バリ島の海のそばのガラス張りの結婚式場で、

新郎の言葉に感激し、涙ぐみながら愛を誓う余立君さん。

新郎の周さんは初恋が実ったのだそうです。

 

これを見ていた大学時代の同級生、滕 碧霞さんは

滅多に着ないサーモンピンクのワンピースに

涙をポタッと落としながら撮影していました。

 

「ああ、もうだめ」とか言いながら涙を拭く滕 碧霞さん。

さて、夜の披露宴は、

リッツカールトンホテルの庭園で華々しく行われました。

凝ったコース料理をはじめ、打ち上げ花火、ウエディングケーキのカット、

新郎新婦の挨拶、友人たちのお祝いの言葉など、

豪華なだけでなく、心のこもったパーティーでしたが・・・・・・


新郎新婦の挨拶の後、なんと突如踊り出す二人。

新郎の周さんは、普段日曜日も出勤するほど仕事で忙しいはずなのに

いつ練習したのでしょうか。

バリに来てから余立君さんの特訓を受けたのでしょう。

結婚式で付き添いを務めた友人たちも加わり、

ダンスは続きます。

 しまいに、出席者全員でジェンカを踊り、二人を祝福したのでした。

 

 

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「上海人民公園・魯迅公園のお見合いコーナー写真」

2018-07-29 00:02:27 | 中国事情

貴重な写真を入手しました(笑)。

上海在住のとう・へきかさんがネットからダウンロードしたものです。

上海の人民公園では週末に、魯迅公園は月・水・金に

このような傘がずらりと並べられるそうです。

傘には何か貼ってあります。

傘に貼られたものと同様のものが石の上にも置かれていました。

下の写真を見ると、若者本人はいません。

親や親戚など、退職して時間に余裕のある年代層がほとんど。

「家族が連綿と次の世代に命を繋ぎたい」というのが

今も中国の一般的な人々の考え方だとへきかさんは語ります。

日本の親たちもその気持ちはあると思いますが(私の心にもあります)、

しかし、結婚するか、子を産むかは本人が決めることであるというのが

前提です。

したがって、この写真のように熱心な親同士の婚活は

どうしても違和感がぬぐえません。

へきかさんの話によれば、

大都市上海では、親にそうした活動をしてほしくない若者層や、

婚活は子どもが自分でするものであって、親がどうこうするべきではないという親たちも

確実に増えているそうです。

中国社会の変化はこんなところにも見られるようです。

 

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「バリの浜辺で結婚前夜パーティー」No.2147

2018-07-28 01:57:39 | 亜細亜

まるで普段の私と関係ないムードのバリの夜です。

でも、満月はいつもと同じでした。

北京、上海、その他中国各地、そして日本の大阪から

余立君さん(私の教え子)と周鄭川さんの明日の結婚式に出席するため、

40人もの人々がバリに集まりました。

私は夕方5時半に着いたのですが、

他の人たちは朝7時ごろ既に到着し、だだっ広いホテルの敷地を散策したり、

バリの海老を食べたりして楽しんでいた様子です。

 

 

バリはどれほど暑いだろうと思いきや、

今は一年で最も寒い時期なのだそうです。

(今日は26-28℃)

うっかりしていましたが、バリは南半球にあるのでした。

 

空港まで迎えに来てくれた滕 碧霞さんとホテルに行くと、

まもなく結婚前夜のパーティーがホテルの広い敷地にある浜辺で始まりました。

 

下は余立君さんとお母さん。二人とは昨年夏の敦煌旅行以来初めて会います。

お母さんは今、雲南省でダンス教室をしているそうですが、

1960年代はじめの幼少の頃、

「また日本が攻めてきたら、なんとしても生き延びるために

いろんなものを食べられるように訓練する。」

と元軍人のお父さんに躾けられ、ゴキブリまで食べさせられた逸話は

忘れることが出来ません……。

可愛いお嬢さんたちも、もう25歳になりました。

18歳で大学に入学してから、もう7年も経ったのです。

私も歳を取りました。

 

余立君さんの次は私の番だ!と花を持って張り切る滕 碧霞さん。

しかし、恋人はいません。

私が「失礼なことかも知れませんが、恋愛をしたことはあるのですか。」

と尋ねると、

大きい声で「ありますよ~!」と。

大学一年のときに高校時代の同級生と付き合ったけれど、

あまりにも相手が子どもっぽいので、滕さんはまるでお姉さんのように

「ちゃんと勉強しなさい」

「もう、○○は終わったの?」

などと口やかましく言っているうちに終わったそうです。

それ以来、恋愛をしたことはないと。

しかし、その経験は本当に恋愛と言えるのでしょうか???


上海の人民公園の一角には、「見合いコーナー」というのがあるそうです。

どんなことをするのかと言うと、

子どもに恋人が見つからないのを焦る親たちが

傘に自分の子どもの特徴や条件、様子を書き、

「条件に合う人は連絡ください」とぶら下げるのだそうです。

滕 碧霞さんの両親は働いているので、

娘のためにそんなことをする暇はないし、

まだ慌てて結婚しなくてもいいと言ってくれるので

自分も全く焦っていないとのこと。


以前、帰国者二世の方から、

「昔の中国は20歳越えたらほとんど皆結婚するので、

25歳でまだ結婚していない女性は『大年増』と烙印を押され、

性格か何かに欠陥があるのではないかと噂されたものです」

と聞いたことがあります。

この点でも中国は大きく変化しています。

昔は日本もその傾向があったようですよね。


↓ホテルの部屋に戻ると、余立君さんと周鄭川さんからの

丁寧な挨拶カードがおいてありました。

歯を磨きながら感動する滕 碧霞さん。

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「ラグジュアリー体験を楽しんでって言われてもねえ」No.2146

2018-07-26 01:16:22 | 亜細亜

突然ですが、

明日から31日まで、インドネシアのバリ島に行ってきます。

しかも、初めの2日間はRits Carlton Bali (リッツカールトン・バリ)という

やたら豪華なホテルに滞在するのです。

自分で旅行計画を立てるとしたら、絶対に泊まらないホテルであり、

行く可能性の低い旅行先です。

中国の教え子が「結婚式をするので来てください」などと言ってくれたので、

つい(バリは行ったことないからな~、

伝統ダンスや音楽が聞けたら嬉しいな~)

と、簡単に行くと返事をしてしまいました。

しかし、このホテルのキャッチコピー、

「ラグジュアリー体験をお楽しみください」

を読んで、

金持ちの無駄な贅沢趣味につき合わされるのではないかと、

急にビクビクしてきました。

貧乏性の私は山小屋か苫屋で結構なんでございます。

 

でも、島の散歩はちょっと楽しみです。

また違うアジアが見られるのが。

 

〈付録〉これは、上の写真・文と全く関係ありませんが、

昨日のブログ文で書いた杉田水脈も名前を連ねているので、その続きで。

2年前の今日は障碍者施設「津久井やまゆり園」の入居者たちが

植松聖被告に殺害されました。

下の自民議員たちの国民を見る眼は

「優生思想」「国家の役に立つかどうか」「経済効率がいいかどうか」

の3点。

植松被告の考えと違いがありません。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

Retweeted きっこ (@kikko_no_blog):

【安倍政権の人権意識】
杉田水脈「LGBTは生産性がないので税金を使うな」
稲田朋美「国民の生活が大事なんて政治は間違ってる」
西田昌司「そもそも国民に主権があることがおかしい」
山東昭子「子どもを4人以上産んだ女性は表彰すべき」
竹下亘「パートナーが同性の国賓は晩餐会に出席させるな」

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「大阪の街角:オープンキャンパス案内の大学生」No.2145

2018-07-25 23:50:54 | 日本事情

もう3日前のことですが、

22日午前に地下鉄今里線「瑞光四丁目」の出口で

待ち合わせをしていた私に、

「暑いっすね~と気さくに声をかけてきた若者です。

「大阪のおばちゃん」みたいな子だなあと思い、

写真を撮らせてもらいました。

中国の大学に「オープンキャンパス」はありません。

その大学に進学したかったら、いつでも勝手に見に行けばいいのです。

でも、菏澤学院3年生対象のカタカナ語彙の「学校・学習分野」に

この「オープンキャンパス」があったので、

中国の学生達にこの写真を見せてもいいかと聞くと、

「はい、もちろん!中国で宣伝してください!」

と快く了承してくれました

中国の大学生たちは、

アニメで日本の大学の学園祭はよく知っており、

羨ましくてたまらないと作文に書いていた子もいるほどですが、

オープンキャンパスのことはサッパリ知りませんでした。

日本の大学がオープンキャンパスを始めたのも1990年代からだそうで、

せいぜい30年ほどの歴史しかありません。

しかし、今ではほとんどの大学がこれを行っており、

高校によっては、夏休みの宿題に

大学のオープンキャンパスを体験するというのもあるそうです。

この大経大ではどんなことをしているか、ちらっと検索してみると、

下のような説明がありました。

8月も5日と19日にオープンするようです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

2018年夏、大経大のオープンキャンパス

オープンキャンパス開催時間 全日10:30~15:00(受付開始10:00~)

 開催場所:大阪経済大学 大隅キャンパス

住所  :〒533-8533  大阪府大阪市東淀川区大隅2-2-8

 ■手作り満載、学生が案内する大経大の魅力とは

「大経大の素顔を、ありのままに見せる」。このコンセプトを元に、学生スタッフは皆さまをお迎えします。気になる学部の内容を聞くもよし、遠隔地から来た学生のひとり暮らしの苦労を知るもよし、ざっくばらんにお話しできる機会がたくさんあります。ありのままの大経大を見てください!

◇学生による研究発表
◇全体説明会・大学紹介
◇入試説明会
◇先生が解説する学部・学科説明
◇学生が語る学部・学科紹介
◇保護者向けガイダンス
◇個別相談(入試・学生生活・下宿)
◇キャンパスツアー
◇海外留学・留学生相談コーナー

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「杉田水脈:こんな国会議員が存在していいのか」No.2144

2018-07-24 15:32:53 | 日本事情

日々、心に映り行くささやかな感動や喜びをブログに書き綴りたいものだ、

と思っているのに、近年こんなウンザリする素材が多くて

書くのも気が重いのです。

誰が好き好んで、

杉田水脈みたいなチンピラ議員のことを書きたいかってんです。

しかし、こんな者たちが国会議員として

民の税金を無駄に使い散らかしつつ、

日本社会で苦闘を強いられている人たちを

せせら笑ったり、貶めたりしているのです。

これをスルーしたら、

暗黙の了承・認可をしていると思われるのも嫌ですので

意思表明せざるを得ません

まず、前置きに、

こんなヒトたちの給料がいくらなのか確認することは重要です。

超特権階級ですよね。

自動代替テキストはありません。

これだけの高給を支払われたら、

弱い立場の国民一人ひとりのために、

全国を駆けずり回り(交通費100万円!+JR往復4回無料なんだし)、

身を粉にして働かなければ引き合いません。

しかしながら、

杉田水脈という衆議院議員は、社会的弱者の役に立つどころか、

社会の矛盾に晒されている存在を認めず、

つまり、日本社会の課題を認めず、

今の日本社会でいいのだと言い放っています。

これをさらに突き進めば、

弱者は抹殺されて当然だという見地にすぐ到達します。

私が聞き捨てならない杉田議員の具体的発言は特に、下の2つです。


1)レイプに対する伊藤詩織さんの人生をかけた告発に対して、

同じ女性でありながら、

「社会に出て(女性として)嫌なこともたくさんある。

でもそれはそういうものかなって」

(「JAPAN'S SECRET SHAME/日本の秘められた恥」BBC)

と、現代日本社会が女性差別に満ちていることを暗に認めつつ、

その社会の状態を無批判に認めることにより、

女性が差別されることをもそのまま認めていることです。

だから、自分も女性であるにも拘らず、

「伊藤詩織さんは明らかに女として落ち度があった」

「男性の前でそれだけお酒を呑んで、記憶をなくしたという」

という、見当違いの被害者への批判(これは日本社会では今も

結構まかり通っている男性の身勝手な言い分への無批判な追従)

しかできないのです。

政治家稼業が、社会の矛盾を解決するために働く仕事であることから見れば、

この杉田水脈には政治家としての視点・立脚点がまるでなく

社会の課題に無自覚な愚鈍者としての姿ばかりがクローズアップされています。

「こういうのは、男性(山口さん)のほうが酷い被害を被っていると思います」

(「JAPAN'S SECRET SHAME/日本の秘められた恥」BBC)

という発言は、ヤクザかチンピラが、

物事の是非とは無関係にひたすら身内を庇う態度と同じです。

自民党議員として親分のアベ首相のお友達だから山口を庇ったのでしょう。


次も酷い。

2)「LGBTのカップルは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです。

そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」(『新潮45』P.58~59より)

つまり、杉田議員は個人を子どもを産むか産まないかで差別・選別し、

子を産まない個人には国の予算を使うべきではないと言っているんですね。

「全て国民は個人として尊重される。

生命、自由、及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、

立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」

(日本国憲法13条)

に真っ向から異論を唱えていますよね。

国会議員は公務員です。

公務員には日本国憲法遵守義務があるのですから、

杉田水脈はただちに国会議員を辞めなければなりません。

この杉田発言には当然、批判が殺到しましたが、

なんと、

彼女は7月22日、自身のツイッターでこれに関し、

「自民党に入って良かったなぁと思うこと。

『ネットで叩かれてるけど、大丈夫?』とか

『間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ』とか

『杉田さんはそのままでいいからね』とか、

大臣クラスの方を始め、先輩方が声をかけてくださること」

と書き込んでいます。

つまり、自民党は「大臣クラスの方」からして日本国憲法に保障されている

個人の尊重を踏みにじる考えに賛同しているのです。

誰ですか、その「大臣クラスの方」ってのは。

その「大臣クラス」も、「先輩方」も同罪です。

 

 

 

 

 

 

 

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「文化大革命後の新婚生活の思い出:素媛さんと李達夫さん」No.2143

2018-07-23 23:36:20 | 中国帰国者

昨日久しぶりに李達夫さん宅に集まった元「帰国者の友」メンバーたち。

左奥が李達夫さん。


亡くなった遅素媛さんの幼馴染の方も吉林省から駆けつけてきていました。

私たちは、李達夫さんの超長い「感謝の言葉」を聞いたり、

それぞれの健康状態やら、日本語の勉強やら、国際政治やらの

取りとめないお喋りをしながら、

懐かしい仲間との心温かい時間を過ごしました。

李達夫さんは再会の喜びを表現するため50度の白酒を一気に飲んで、

及ばずながら、私もアサヒスーパードライを

紙コップでごくごくと飲み干しました。

これは中国式の飲み会のルールなのです。

しかし、他の人は誰もそのルールに従いませんでした……。


文革期の13年間、李達夫さんは日本関係者だと言うことで、

「牛棚」と呼ばれる農場の監獄に入れられ、

「顔は地面を向きっぱなし、背中は空を向きっぱなし」

の労働生活を強いられました。

そのときに食べ物を差し入れに来てくれていた人が素媛さんで、

李達夫さんのことを「見た目も素敵だし、心も素敵な人だ」と思い、

家族の猛反対を押し切って文革後に結婚したと、

素媛さんがまだ元気だった頃におのろけを聞いたことがあります。

貧しい時代でも二人は、

子どもを産み育て、幸せな生活を送っていたそうです。

そんな時の思い出の一コマを楽しそうに語ってくれました。


「ある晩、仕事が終わって帰る道に大豆が落ちていて、

それはずっと遠くまで続いていました。

恐らく袋の閉じた口が緩んで、馬車の荷台からポロポロ落ちたのでしょう。

私たち二人は夢中になって夜中ずっとそれを拾い続け、

二袋分も集めました。

当時、大豆は金と同じ値打ちを持つもので、

決して庶民が食べられるものではありませんでした。

擂り潰したりして、大切に長い間食べました。

お酒が年に二回しか飲めなかった時代の話です。」


実はこれは、5年前に入院先に見舞いに行った時にも聞いた話です。

既に、無表情で、ほとんどの話に無反応になっていた素媛さんが、

この話を中国語で李達夫さんから聞いた時だけニコニコし、

声を立てて笑ったのを私は今でも覚えています。


下は元気だった頃の素媛さんが描いた絵です。


 


 

 

 

 

 

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「苦しみからの解放:素媛さん逝く」No.2142

2018-07-22 22:29:09 | 中国帰国者

2013年7月、淀川キリスト教病院に入院していたときの遅素媛さん。右は夫の李達夫さん。


中国からの帰国者李達夫さんのお連れ合い、

遅素媛さんがこの6月に亡くなりました。

7年間に及ぶ闘病生活でした。

2011年7月、貴州で日本語学校を経営する娘さんの急死の知らせを受けた夫妻は、

自宅の大阪から貴州に飛び、悲しい対面をしたのですが、

北京経由で大阪に帰る際、休憩に立ち寄ったホテルで、

憔悴した素媛さんが階段から落下し、

一命は取り留めたものの、脳の損傷が大きく、

歩くことも話すこともままならぬ生活が始まりました。

下が事故当時のことを書いたブログ記事です。

  ↓     ↓     ↓     ↓

李達夫さんのこと   2011年8月9日(火)No.180

 

あれからちょうど7年経ちました。

去年6月に身体に末期癌が見つかり、あと4ヶ月の命と言われ、

あちこちに転移しながらも1年間、力が尽きるまでがんばった素媛さん。

李達夫さんも毎日、毎日(そんなに来なくてもいいと病院の人に言われたそうですけど)

膝を傷めた足を引き摺りながら団地のある大隅東から茨木の病院に通いつめ、

いつも4時間付き添ったそうです。


二人の戦いは終わりました。

下は絵を描くのが好きだった素媛さんが、元気だった時に描いた油絵です。

 

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「民の命よりカジノ」

2018-07-21 23:58:07 | 亜細亜

日本は今、ぽっかり開いた奈落の底に落ちつつあると見えますが、

また、一つ、

カジノ法案が自民・公明・維新の数の力にものを言わせて参議院を通過してしまいました。

「カジノなんてなくても人は死なない!」

「非常事態に既得権益を守ることしか考えていないこの国のトップ!」

・・・・・・

山本太郎議員、糸数慶子議員など野党議員の言葉は

国会の会議場に木霊し、与党議員の心に響くことはないにしても、

国会の外の全国の民がキャッチできることを願います。

「野党は反対ばかり」という声がありますが、

「カジノ(博打)より災害対策を!」という主張のどこに、

変なところがあるでしょうか。

これは絶対反対しなければならない悪法です。

山本太郎「豪雨災害対応」 糸数慶子(沖縄の風)「カジノをつくらないこと」:7/12 参院・内閣委:7/12 参院・内閣委

〈付録〉国会中継動画

https://www.youtube.com/watch?v=K1FOeSYIuSo

「カジノ実施法案」山本太郎 議員 反対討論(2018/07/19)

https://www.youtube.com/watch?v=DC2WrLFe-G4

カジノ法強引 安倍内閣の“黒い野望”

2018.7.17 参院内閣委員会 辰巳孝太郎議員の質問

https://www.youtube.com/watch?v=6aW4oQtVE98

米カジノ企業の資金提供

2018.7.12  立法の根拠揺らぐ 参院内閣委員会 大門実紀史議員の質問



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「4年前の卒業生たち、来阪」No.2140

2018-07-20 23:25:48 | 中日(日中)関係

なんと、事態は急展開し、

今日の夕方、

4年前に江西財経大学日本語学科を卒業した二人と大阪で再会しました。


右は深圳の中国企業「新宙邦」で働く黄優斌さん、

結婚したばかりだと言うのに、一年の半分は日本で過ごすことになり、

福井や、福島、岩手まで駆け回って営業しているとのこと。

新妻に「で、いつ帰ってくるの?」と聞かれてもちょっと分からないという

悲しいような状況だそうです。

所属する会社が日本に進出して足場を固めるため、

ここ数年ががんばり時だと話していました。

体制が整ったら日本人の社員を雇い、

全て日本人に担当してもらうので、

その時は自分は中国に引き揚げることができるのだと。


左は、江財大卒業後、一旦就職したものの

翌年大連外国語大学の大学院に進学し、

今は東京で一年間交換留学しているという古艶芳さん。

(実は菏澤学院卒業生の王康さんと偶然大連外大で同じクラスです!)

黄さんと古さんは、日本語が本当に堪能で、

菏澤学院の学生達もいつかここまで流暢に話せるようになるといいなあ、と

思いきや、古艶芳さんは

「日本の若者の話は、言葉遣いにも、話題にもついていけません」

つまり、何を言っているのかさっぱり分からないそうです。

教授の話は問題なく分かるので、

日本語力が不足しているわけではなく、

日本の若者の会話がとても狭い身内の世界にしか通じないものなのでしょう。

日本人の私が聞いてもきっとチンプンカンプンだと思います。


大阪キタの名所、梅田スカイビルの空中庭園に案内しようとして道を間違い、

(何十回も行ったことのある道ですよ!我ながら情けない)

30分以上無駄に歩いて足の裏が痛くなりました。

夜の空中庭園はなかなか良かったと言うか、

建築技術がすごいと思いました。

でも、キタの夜景も、スカイビル建築の匠の技も、

全て二人の話の引き立て役でした。


家に帰り、菊茶で心を鎮める私です。

今日は楽しかったなっと。

 

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「満を持して外に:梅田丸善ジュンク堂まで」No.2139

2018-07-19 23:43:07 | 日本事情

(十三駅前)

この暑さがいつまで続くか分からないのに、

のんびり座して涼しくなるのを待つわけにも行くまいと外出を決意しました。

菏澤学院の学生達へのお土産本を買いに、

はるばる梅田まで行くのです。

 

梅田は我が家から東にあるので、

ついでに東方面にある用事を片付けようと、

途中にある十三の銀行(東南に位置する)に立ち寄り、

半年分の水光熱費の振込みをしました。

息子が居候中に大量の風呂水を使ったので、かなり残金が減っていました。

もう一つ、十三の東北方面には区役所があり、

そこにパスポート更新用紙をもらいに行かないといけないのですが、

37℃の炎天下であり、「二兎を追うもの一兎を得ず」と自身を戒め、

阪急電車で梅田に向かいました。

なに、10分足らずで着くんですけどね。

阪急梅田駅の一階には、

「紀伊国屋書店」という大阪では老舗の大きい本屋があるのですが、

5年ほど前、この本屋があの百田直樹のサイン会をするという

非常に愚かなことをして以来、

私はここで一冊も本を買った事がありません(たまに涼むために入るけど)。

ジュンク堂は、もちろんエアコンも効いているし、

座って本が読めるように椅子も用意してくれてあるので

何時間いてもいいのですが、

如何せん、木の椅子はお尻が痛くてそう長時間は座っていられないのです。

今度行く時は座布団を持っていかないと・・・と反省しました。

中国の学生達が読む日本の作家は今、

村上春樹から東野圭吾へとシフトしつつあります。

私がいくらさりげなく他の本を横に並べても、

中国で超有名なこの二人の作家以外の本に眼を向ける学生は

ごく、ごく少数です(涙)。

東野圭吾を間違えて「北野圭子」と言った学生がいましたが、

私はピンと来ましたよ(笑)。

今まで菏澤学院には『百夜行』『秘密』しか持って行ってなかったので、

補充です。何が面白いのか予備知識がないので適当に。

自分のためにも買いました。

『家守綺譚』は以前買ったのを友達にあげたので、二冊目です。

中村文則は何年も前に大江健三郎賞を受賞した『掏摸』(すり)、

今頃読むのですが、楽しみです。

重いので一回ではこれくらいにして、また行かないと

今度はきっと座布団を持って。

 

 

 

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「一気に読んだ 辺見庸・目取真俊対談集『沖縄と国家』」No.2138

2018-07-17 23:34:40 | 人間

      

今日、あっという間に読んでしまった対談集です。

(表紙に書かれた、通りいっぺんの見出し言葉は余計で、

買う人が減らないか心配です)。

 

表紙写真左側の辺見庸さんは珍しくそれほど暗い雰囲気がしませんが、

目取真俊さんはそのまんまで(笑)、

日本に深く絶望する二人の対話です。

私とて日頃は明るく振舞っていますが(笑)、

今の日本がどのように絶望的かを見極めるために

自分の残りの日々があるような気がする今日この頃ですので、

二人が話すことの一つひとつが深く胸に沁みました。


 

宮城県石巻出身の辺見庸さんは、

『自動起床装置』で芥川賞を受賞し、

その後も、『もの喰う人々』で講談社ノンフィクション賞、

詩集『生首』で中原中也賞、『眼の海』で高見順賞、

『増補版 1★9★3★7』で城山三郎賞を受賞するなど、

受賞歴だけでもたいへんなもので、

一度の講演で何千人もの聴衆を集める作家です。

中には何度も聞きに行く人もいます。

しかし、その人たち全ての心に、

彼の剃刀のような感性が深く入っていくかどうか、

疑問に思うことがあります。

「ニッポンは戦後一貫して『なーんちゃって』正義の国だった」

「盗聴がまかり通り、密告が奨励され、

市民が相互監視する社会でありながらも、

表面上は穏やかな社会が、ヤマトにはある」

「我々ホンドの人間の内面はよれによれちゃって、心的に複雑骨折している」

「日本も自分ももう終わった」

と辺見さんが語る「ホンドの人間」には、

彼の講演を聞きにいく聴衆の多くも(実は私も一回行きました)含まれています。

早い話が、

数々の賞を受賞した有名作家を見に行くという、

言わば、動物園にパンダを見に行くのと同様の、あるいは、

美術館にミケランジェロ展を見に行くのと共通する心理が、

多くの聴衆の心にないと言えるでしょうか。

辺見庸さんの身を削る言葉を心で受け止めたとしたら、

自分の人生が少しは変わらないとだめじゃないですかね。

辺見さんは自分の表現が相手の懐深くに到達しないことの、

火に焼かれる苦しみを何十年も舐めながら生きていると

私には思えます。

しかし、そんな辺見さんが生きて、存在していることが

私の救いであります。


 

目取真俊さんは、沖縄今帰仁村出身の作家で

『水滴』で芥川賞等を、

『魂込め』で川端康成文学賞等を受賞しました。

ヘリパッド建設反対の抗議中、機動隊に「土人」と呼ばれ、

キャンプシュワブゲート前の座り込みでは、

米軍基地内に引きずり込まれ、6時間も拘束された人です。

私も、ゲート前で1、2度お顔を拝見したことがあります。

今も毎日、辺野古の海にカヌーで漕ぎ出し、

「50代の最も創作できる時期にもかかわらず、

毎日、基地建設工事反対のために疲れ果てて、

ブログを書くのが精一杯です」

と語る目取真俊さんの小説、実は私、なんも読んでないので

この対談で辺見さんが何度も話題にしていた短編『希望』だけは

この夏休みの課題図書とします。

 

〈付録〉

目取真俊さんのブログ「海鳴りの島から」

https://blog.goo.ne.jp/awamori777

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「打ち水暑さに追いつかず」No.2317

2018-07-16 22:38:11 | 亜細亜

我がマンションの3階ベランダから敷地の背の低い木々を見下ろし、悲しい気持ちに。

毎年、伸びようとしてもバツッと剪定されてこんなちんちくりんな有様です。

なんでこういうことするのか聞いたら、

葉っぱがベランダに飛んでくると苦情があるから、と。

こんなマンションで死にたくない。


山東省菏澤市もここ連日36℃~37℃で推移しているようですが、

大阪に戻り、暑さの質が違うのを感じています。

風は無いし、湿度は高いし、

夜中でもヒートアイランド現象で気温は下がらず、

身体に堪える暑さです。

菏澤の宿舎では、夜になるとスーッと気温が下がるのを実感できたのですが。

よろよろとゴミを出しに下に降り、帰りに蝉が鳴く木々の下を見ると、

あるある~♪ 抜け殻が~~♪♪

私は抜け殻集めが大好きなんですが、

以前、娘夫婦のところにプレゼントで持っていったら

「嫌がらせか!」と言われ、心が傷つきましたよ。


今日の大阪は37℃とのことですが、

帰省の疲れもあって、

ゴミ出し以外一歩も外に行かず、部屋で扇風機をつけっぱなしにして、

冷やし枕でごろ寝しながら読書しつつ、

時折、濡れ雑巾で板の間の拭き掃除をしたり、

ベランダと玄関前の打ち水を繰り返して一日過ごしました。

打ち水は5分も立つと乾くので、何回したことか。


夜7時からエアコンを30℃にセットしてつけたら

部屋が突然涼しくなったので、生き返りました。

明日は、どうしても出かけなければならない用事があります。

エアコンのあるところで休憩しながら転々と移動しようと思います。

なんか命がけだね、こりゃ。

でも、被災地ではエアコン作動しない中で

大勢の人たちが復旧作業に当たっているとのこと、

本当に頭が下がりっぱなしです。

エアコンの力には負けますが、

音だけ涼しい風鈴は山東省泰山のお土産(私は登っていません)、

冷たくしたお茶は雲南省のプーアル茶です。

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「『報道も支援もない…』住民の悲痛な声・孤立する地域・岡山」No.2316

2018-07-15 02:10:12 | 災害

 

何これ?パフォーマンスしている場合?!

11日、岡山県倉敷市でアベ首相と伊藤倉敷市長。

Photo

岡山県倉敷市伊東香織市長がその官僚としての華やかな経歴とは真逆に、

いかにも情けない記者会見を14日にしていましたが、

国と言い、地方自治体と言い、

行政がしっかりしないと住民が犠牲になるという

典型が今回の真備地区の被害ケースでしょう。

2016年に国交省が作成した「小田川洪水ハザードマップ」がありながら、

適正に対処しなかった伊東香織・倉敷市長。

この度の「浸水地域」は想定のハザードマップに示された範囲に収まっている

事が露見しています。

つまり、真備地区を襲った「小田川決壊による水害」は、

既に予見されていたにも拘らず事前に危機管理対策を講じなかった

行政の判断力の欠如が招いた人災です。

真備町の隣の矢掛町住民が下の動画で訴えています。

今、復旧手伝いが必要なようです。

倉敷市災害ボランティアセンターの連絡先 

【連絡先】受付時間 7:30~17:00

・ボランティアをしたい人      086-526-4970

活動内容は、真備地区での土砂出し、家財道具搬出、ニーズ調査等。

雨天中止。

「報道も支援もない…」住民の悲痛な声 小田川周辺で孤立する地域 岡山

KSB瀬戸内海放送7月13日

【付録】

府県域全体での災害ボランティア情報(府県社会福祉協議会)
都道府県   ホームページ
岐阜県 岐阜県社会福祉協議会 岐阜県社会福祉協議会
京都府 京都府災害ボランティアセンター 京都府災害ボランティアセンター
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