毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

我が心の故郷の山

2023-11-24 19:17:13 | 自然

故郷、北海道斜里に住む兄が、最近懐かしい知床の山や海の写真を送ってくれました。

中国で私は「日本から来ました。北海道人です。」と自己紹介していたのです。

両親が亡くなってから故郷に帰る機会がありませんが、

今も私は日本人というより北海道人として自負心を持ち続けています。

北海道に生まれることができたのは本当にラッキーでした。

なぜならば、圧倒的な自然に全身すっぽり包まれていたからです。

↑海別岳(うなべつ岳)は知床連山南端の小さい山です(標高1,419m)。

 

私が生まれたのは斜里郡山奥の引揚者のための緊急措置的な開拓村でしたが、

小学生のとき、平野部の親の実家付近に引越しました。

家から地元の小学校まで30分ほど歩いて通っていたのですが、

学校が終わると左手にこの海別岳、真正面に斜里岳を見ながら帰ったものです。

今思えば、何と贅沢なことでしょう。学校なんか行っている場合じゃなかったかも。

下の写真見覚えがあります。この道路の一つ左側の道を通っていたように思います。

↓斜里岳(標高1,547m):これは兄の写真ではなく、ネットinfo.trek-shiretoko.comから借りました。

この斜里地域(シャリ=アイヌ語で「葦の茂るところ」)には

元来斜里アイヌの部族が暮らしていたそうですが、

第二次世界大戦後に生まれた私が成長する頃にはほぼ絶滅状態でした。

江戸幕府がクナシリ、エトロフなどの北方領土をロシアに取られる前に「開発」したときに

斜里アイヌを連行し、男たちは強制労働で死ぬまで働かせ、女たちは和人の男たちの慰みものにして

妊娠したら子供を殺した、と故チカップ美恵子さんからお聞きしたことがあります。

和人は明治以降も北海道「開拓」という名の侵略をし続けたと。

旭川支庁がある場所はアイヌから百年借りるという約束だったのに、百年過ぎても返しもしないと。

戦後も学問の名のもとにアイヌ人の墓を暴き、アイヌ文様の手作り上着を無断で持ち去り、

アイヌ人の肖像権を無視して勝手に自分の顔を写真に撮り、専門誌に掲載したと。

私は(ああ、またここでも)と、秀吉の朝鮮「征伐」や、琉球王国に対する琉球「処分」とともに、

日本には、帝国主義の時代以前から他民族を人間と思わぬ領土拡張を目論む

アグレッシブな政権が存在していたこと、

戦後民主主義の時代にもアイヌを人と思わぬ思想が蔓延っていることを恥ずかしく思いました。

話は飛びますが、タイ人の知人が

「タイはどの国にも従属したことがない。ずっと独立を貫いている」

と胸を張って言ったことがあります。

日本もそれでいいのに。

他国に攻め込んでその国を分捕ろうとかせず、

自国の独立をきちんと保持できたら、それで十分なのに。

日本は今「攻撃は最大の防御なり」と嘯いて敵基地戦闘能力(長距離ミサイル)を保有し、

一方、アメリカには何でもかんでも即座に言うことを聞き、地獄の果てまでも付き従うという

どちらもとんでもパターンに突き進んでいます。

そういう政治勢力を衰退させないと、と思うのですが事態は悪い方へ転がり落ちていますね…。

 

さて(笑)、

アイヌ語で海別岳はウナペツ(灰川)、噴火で山全体が灰に覆われたことに由来しているとのこと、

斜里岳はオンネヌプリ(老いた山、大きい山とも)と呼ばれて尊敬の対象だったようです。

私は小学生の時、きりっとして秀麗な姿の斜里岳が大好きでした。

海別岳が急に目に飛び込んできたのは高校生の頃、バスの中から見えた雪の海別岳の

夕日に照らされた色彩が余りにも美しかったためです。

こんな二つの山に見下ろされて、ちっぽけな女の子はとてつもなく呑気に育ったのでした。

今思えば、奇跡のようにありがたいです。

 

⤵下は兄が送ってくれたものです。

ジャガイモの収穫が済んだ畑、海別岳、高い空のそれぞれの色は私が子供だった頃と一緒です。

 

⤵オホーツク海。小学校の春の遠足でここに来た時、潮風に晒されて手や顔が腫れました(笑)。

向こうに知床連山が見えます。

 

⤵知床連山と手前の斜里漁港。高校の美術の時間に写生に出かけました。

高校の先生方は個性的な方々が多く、今も心に深く刻まれています。

世界史の授業で、

フセイン=マクマホン協定、バルフォア宣言、サイクス=ピコ協定も教わりました。

先生、お元気ですか。

あの授業、人生のいろんなときに思い出して生きてきました。

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「僕たちだって人間なのに」イスラエル人入植者による“日常的な暴力”

2023-11-21 11:27:46 | 人権

ひろゆきさんという人がYOU TUBEで

「ハマスもイスラエルも人を殺したんだからどっちも悪い」

と言っていますが、私はその考えに与しません。

この意見は大人が子どもによくやる喧嘩両成敗のようなものですが、

そもそも子どもの喧嘩であっても、はじめに仕掛けた(原因を作った)方が

先に謝るのが筋です。

パレスチナ紛争の原因は、

今年10月7日にハマスが1200人を殺したことに端を発するのではなく、

もっともっと以前の1948年、

パレスチナ人が暮らしていた土地にイスラエルがむりやり国家を作って

パレスチナ人を追い出し、

(今のガザ地区に住むパレスチナ人の75%がその時追い出された人々の子孫)、

国連の妥協案にも従わず、70年以上にわたって

勝手に入植(侵略)を進めてきたことです。

あるパレスチナ人が、酷いことをするイスラエル兵士に、

「私たちだって同じ人間なのにどうしてこんな酷いをしうちをするんだ!」

と、抗議した時、その兵士は

「お前たちは人間じゃない、パレスチナ人だ」

とせせら笑ったそうです。ネタニヤフの「人間の格好をした動物」と同じです。

下のTBS動画にはイスラエル入植者の暴力の実態が曝け出されています。

  ↓    ↓    ↓    ↓

「僕たちだって人間なのに」イスラエル人入植者による“日常的な暴力”…パレスチナ人の“心の傷”を癒す日本人心理士【DIGドキュメント×TBS】

従って、私はひろゆきさんの「どっちもどっち」などという立場は

歴史を切り捨てた筋道の立たない幼児的発想だと断定します。

 

ところで、パレスチナのためにできること

その2:イスラエル製品&イスラエル支持国家製品を買わない。

トルコをはじめ中東諸国は国を挙げてこれをやっていますね。

さて、日本ではどんなイスラエル製品が出回っているかネットで見てみると、

ネスレ・ジョンソン&ジョンソン・プーマ・サボンSABON(化粧品)を始め

あらゆる分野にイスラエルの商品があるのでリストアップするのが困難です。

ですので、商品を買う際にどこの国のものか一つ一つチェックするのがいいですね。

ヨーロッパではフランス政府が2016年12月から、

イスラエル「入植地」原産のものはその旨表示すべしとしているそうです。

これは国際法違反であるイスラエルの「入植」を非難する意味があり、

具体的にこういう施策を講ずることのできる国は羨ましいです。

国民の力が政府の背中を押しているのですね。

私たち日本の民ももっと力が欲しい……。

  ↓    ↓    ↓    ↓

【フランス】政府、イスラエル「入植地」の原産地表示を指示。EUガイドラインの初の実施国 | Sustainable Japan

 

 

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とりあえず明日大阪ガザ支援デモに行く

2023-11-17 16:26:25 | 戦争反対

日々、X動画で見るガザの悲惨、

灰燼まみれの子どもやむせび泣く大人の姿を正視できず

ここ数日茫然として過ごしていましたが、

気持ちを奮い起こし、ガザのために何ができるかを考えることにします。

その1:デモに行く

今、世界中で「ガザ攻撃を止めろ」「即時停戦」のデモが行われています。

イスラエルの後ろ盾のアメリカにおいても各地で大きな集会・デモがあり、

バイデン大統領も当初の「イスラエルがんがん行け」からトーンダウンし、

ceasefire(停戦)とは言わないまでも、

pause(休止)をイスラエルに呼びかけざるを得なくなっています。

カナダのトルドー首相もイスラエル支持でしたが、

選挙でトルドーを支持した人々から「恥を知れ!」「即時停戦!」と叱りつけられ、

「女性や子どもが犠牲になることは許されない」とイスラエル批判をし出しました。

(こういうときどうして男性だけ除外されるの?)

日本ではデモに行く人は「異様な人」と見られがちですが、

政治家でも何でもないただの人である私たちが持っている力は

「集まる」こと、「声を上げる」ことによって世論を形成することです。

この間、日本政府は国連総会の休戦決議に棄権(石油は欲しいがアメリカの顔色窺いも重要とて)、

上川外務相のイスラエル・パレスチナ自治区(ヨルダン川西岸・ファタハ)・ヨルダン訪問(たった3日間、イスラエルではハマスの「残虐なテロ」非難を繰り返し強調)、

ガザが子どもの墓場となっている現在、

世界中でイスラエルへの逆風が巻き起こる中でもなお

イスラエルに「即時停戦」を要求できない。

これが日本だ、ワタシの国だ~ トホホです。

ま、とにかく明日は2回目のデモに行ってきます。

人々がたくさん集まりますように…。

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ま、とにかく晩秋

2023-11-15 15:16:47 | ま、とにかく

草木が川の風景を作る。

この間まではセイタカアワダチソウとシャクチリソバの黄色と白が鮮やかだった。

今はススキが美しい。

夕暮れの藻川の静けさ。

しかし、地球のどこかでバンバン人が殺されている今、

この平和な情景は悲しい。

 

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「イスラエルが好きな人なんかいませんよ」と言うユダヤ人

2023-11-10 21:18:00 | 戦争反対

「Who likes Israel?」(誰かイスラエルが好きな人なんかいますか〈いや、いません〉)

これは、大阪の英会話教室でアメリカから来ていたユダヤ人の先生が言った言葉です。

中国に行く前なので15年ほど前のことです。

私はユダヤ人(=ユダヤ教を信仰する人)だというその先生に気を使って、

イスラエルの悪口もパレスチナ人のナクバやインティファーダのことも言いませんでしたが、

何かのきっかけで「先生はイスラエルに住みたいと思いますか」と聞いたところ、

その答えが冒頭の言葉でした。

それまで私はユダヤ人は全員ユダヤ国家のイスラエルを支持していると

ステレオタイプにも程がある考えを持っていたので、目から鱗でした。

これを思いだしたのは、

今回のイスラエルによるパレスチナ人大虐殺に対して

10月28日、アメリカのユダヤ系団体がニューヨークのグランドセントラル駅に集合し、

死者を悼み、即時停戦のために決起したことによります。

アメリカのみならず、世界各地でガザ停戦を要求するデモが行われていますが、

11月4日ロンドン5万人のデモの中にいたイスラエル出身の77歳の男性は

「私はユダヤ人で、両親はアウシュビッツ強制収容所から生還した。

だから、ホロコーストが何かを知っている。イスラエルは、

『10月7日にユダヤ人に起こったことはホロコーストのようだ』と主張しているが

これはユダヤ人に対する大量虐殺と同じものではない。

私は1人の民間人の殺害も支持していない」と、即時停戦を訴えたそうです。

このことはつまり、イスラエルとパレスチナの対立は宗教が理由ではなく、

あくまでも領土問題だということです。

日本では、宗教対立は理解できないので口を挟めないという声もありますが、

紛争の核心は下の地図を見れば一目瞭然です。

軒を貸して母屋を取られたのはパレスチナ人であり、乗っ取ったのはイスラエルです。

・紫色がパレスチナ人の居住地域、白色がユダヤ人移植地。

・国連のパレスチナ・イスラエル分割案は左から2つ目。

・国際法に違反してイスラエルはグイグイ入植を進め、遂に右端のような有様に

(ガザは赤丸部分)。

イスラエルは国際法に違反しまくる無法者国家以外の何物でもありません。

それを強力に後押しするバイデン大統領も世論の声の大きさを前に

軌道修正を余儀なくされています。世論形成が大切である所以です。

日本の世論はまだまだですけど。

 

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国会はこうじゃなくちゃね。参議院予算委員会山本太郎の質疑(2023年11月1日)

2023-11-06 10:22:47 | 政治

イスラエルの閣僚が「ガザに核兵器の使用も視野に入れるべき」と発言した。

ネタニヤフ首相が慌てて「今言うな。お前ちょっと引っ込んどれ」と、

閣僚会議出席禁止を指示したらしいが、既に世界に拡散しちゃって

もう、後の祭りだ。

イスラエルは今まで核を保有していることを一度も言っていないが、

これで完全にばれてしまった。

いずれにしても、今イスラエル国は地球規模での反社暴力集団状態だ。

 

この凄まじい有様に対して何もできず毎日が暗く推移しているが、

そんな中、久しぶりに国会中継を見た(テレビ見ないのでYouTube で)。

ああ、いいなあ。

自分の持ち場で精いっぱい平等と公正のためにがんばっている人がいるんだ、と

勇気づけられる。国会は本来こうでなくちゃね。

初め白目むいて山本太郎さんを睨んでいた斜め後ろの女性が

最後はうつむいていたのも印象的だったが、

具体的なデータを官僚の人たちに読み上げてもらうことで

奇しくも官僚たちによる政府糾弾の様相を呈したのが

聞いていて胸がすく思いだった。

 

山本太郎の国会質問!参議院・予算委員会(2023年11月1日16:12頃~)

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ガザ地区からエジプトに退避 国境なき医師団スタッフが会見

2023-11-04 22:02:34 | ま、とにかく

「乗せてくれ」「なんで行ってしまうんだ」ガザ地区から避難した日本人スタッフの心が張り裂けそうになった瞬間(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース

ガザからエジプトに避難した国境なき医師団の日本人スタッフ

白根麻衣子さんが今日11月4日に日本向けオンライン記者会見をして、

現地の状況を伝えてくれた。(動画は下に)

まだ若いお嬢さんだが、大変落ち着いたトーンで

しっかりと言葉を選び気丈に説明をされていた。

修羅場を潜り抜けた者が持つ風格なのだと思う。

対して、質問したあるテレビ局の女性記者の口調が何ともキャピキャピで、

ああ、今の日本はこういう国なんだ(とほほ)、と残念に思った。

白根さんがこの記者会見をする理由は、

海外メディアが全く入れない状態で、世界がガザの人々の極限状況を知らず、

従ってガザが世界から取り残され、忘れられる可能性があること、

それを避けたい一念でのことという。

「戦争は、一般の人々にとって得るものは何一つなく、

誰も経験すべきではない」

極限状況を潜り抜けてきた一人の若い日本人の言葉を

深く受け止めたい。

ー--------

国境なき医師団オンライン署名は11月6日まで。
 ↓    ↓    ↓
オンライン署名詳細を見る
https://www.msf.or.jp/about/information/detail/20231024.html

【LIVE】ガザ地区からエジプトに退避 国境なき医師団スタッフが会見(2023年11月4日)| TBS NEWS DIG

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イスラエル:嘘と高慢

2023-11-01 23:17:30 | 反戦平和

毎日、イスラエル軍によって殺されたガザ市民の数が増えていく。

ここまですると、もはや国家を標榜するチンピラ暴力団としか呼べない。

そして、イスラエルは嘘ばかりつく。

「病院を爆撃したのは私たちじゃない、ハマスだ」

また、こうも言う。

「病院の地下にハマスの拠点があるので、攻撃も致し方ない」

次は、

「水と電気を止めたのは私たちじゃない、ハマスだ」

しまいにこう言うだろう。

「ガザ市民を殺したのは私たちじゃない、ハマスだ」

一体、イスラエルを国家として認めたのはどこの無責任なボンクラどもだ?

・・・・・・・・・

⤵上段左:

BBCの取材にイツハグ・ヘルツオグ(イスラエル大統領)が答えたのは、

「我々はガザの水・電気を止めていません。ハマスが爆破したのです。

それは証明されています。」

「嘘も百回言えば真実になる」とはナチス宣伝相ゲッペルスの言葉だが、

それをユダヤ人国家のイスラエルが実践しているとは・・・。

⤵上段右:

ガザの水道供給を遮断するイスラエル兵の映像。

⤵下段:

イスラエル防衛相ガラントの発言。

「human animal」は自分の鏡を見て言うのがふさわしい。

いや、それではanimalに失礼だわ。

「我々はガザ完全包囲攻撃をしている。

 電気・食物・水・燃料、全ては閉ざされるだろう。

 我々は人間の姿をした動物と闘っており、それにふさわしく行動している。」

 

の枢軸=イスラエル・アメリカ・イギリス・ドイツ、フランス、

引っ付き虫のカナダ、日本のどこかを切り崩すことができないだろうか。

イギリスでもアメリカでもドイツでも、

もちろん他の国々でも世論が大きく動いている。

芥子粒ほどの存在でもそれが集まれば力と化し、時として流れを変え得ることを

歴史は示しているのだから。

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