半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

お坊さんの説法:人間の生きる意味、子どもの名前

2017年12月15日 | 素敵な空間・イベント
おかげさま農場の忘年会だったのですが、成田の旧下総町の方面にある「長寿院の住職(自殺防止ネットワーク風という所の理事長として有名らしい)の篠原さん」が来て、最初に説法を少しされました。

もともと、おかげさま農場は、昔「山びこ学校」や「子ども電話相談室」などで有名だった、お坊さんの無着成恭さんとの縁が深いところです。

おかげさまのメンバーの多くが、無着成恭さんの説法を聞いて農業をしてきた、というのがあるんですね。

また、農村ですからお寺との関係もまだまだ残っていて、檀家もあるし、何かあったらお寺に奉仕するという伝統文化、習わしが残っています。

そんな中で、代表の高柳さんと長寿院さんとのご縁が出来ていたそうです。

そして、先週、劇団「希望舞台」というところが「焼け跡から」という題名の、戦後間もない戦争孤児やお坊さんが出演してくる演劇を成田に誘致したのが、その長寿院の篠原さん。

おかげさまでも「これも義理だから」ということで、多くのメンバー、そして私も観に行きました。

そんな流れなんでしょう、今年の忘年会で長寿院さんのお話があったのです。

高柳さんも「坊さんは生きている人に説法をするのが本来の仕事」という考えをお持ちですから、長寿院さんと気が合うのでしょう、最初に説法をしてもらいました。

「私のところは長寿院という寺で、私の話を聞くと寿命が10年延びると言われているんです」といった話から入り、さすが話慣れている感じで、全国津々浦々、説法で歩いているようです。

そんな中で、「近頃の子ども達は、命、というものがわからなくなってきているんです」というお話がありました。

というのが、中高生にも説法をするそうなんですが、中高生に「人間は死んでも生き返ると思う人?」と聞くと、2~3割が手が上がるらしいのです。

「ゲームやテレビや今の大人の影響など、何が本当の原因か特定はできないにしろ、これは大変な問題です」と言っていました。

そして、そこから「私達は人ですか?人間ですか?」と問い、「人間というのは人と人の間がある。その間に色々な感情や相手に対する希望、幸せを感じる心などが生まれてくる」というお話が続きました。

「だから、生きている意味というのは、人と人がいれば必ず間が出来て、そこのやりとりの中でご縁が出来て、あ~、良かったな~といった幸せや希望が生まれる、それを見出すためなんです。そう子ども達に答えてあげて下さい」

と話していました。

そんな話を聞いて、私には「中高生にはちょっと難しいんじゃないかな~」と思いました。

この話を聞いて、ふと思ったのは、先日読んだ「いんやくりお君」の本に書いてあった、「人は誰かの役に立つために生まれて来たんだよ」という言葉です。

先日、40~41歳の女子が「まあ、そんな長生きしてもしょうがないし」と言っていたので、「そんなことないよ。いんやくりお君が言っていた言葉だけど、人は誰かの役に立つために生まれてきたんだよ。少なくとも、生まれきたことでお父さんとお母さんは代えがたいとっても幸せな気持ちになったでしょ?親は子供が元気でいてくれるだけで幸せなんだよ。だから、少なくとも生まれて生きているだけで、お父さん、お母さんの役に立っているんだよ。そして大人になっていく過程で、まだ出会えていない誰かの役に立てるようになっていくんだと思うよ」と話しました。

私も勢いでそんなことをしゃべったのですが、その女子は「そうか。最低でも親よりは長生きしなくちゃね」という反応でした。

生きている意味、まあ、難しい言葉ではなく「誰かの役に立つために生まれてきた」、というストレートな言葉、シンプルな言葉の方が、真理じゃないかな~、と思ったんですね。


そんなことを思い浮かべていたら、今度は、長寿院さんが「時間が無いので、最後に最近の子ども達がどうなっているか、それをちょっと知ってもらおうと思って」といって、画用紙に大きく漢字で書かれた名前を見せ始めました。

「強運」と書いてある画用紙を見せながら「これ、子どもの名前なんです。何と読むかわかりますか?」と。

みんな「きょううんだよね」と言うわけですが、長寿院さんが「ラッキーと読むんです。子供の名前ですよ。鈴木らっきーとか、田中らっきー、なんです」と言うと、一同どよめきました。

また「黄熊」と書いて「これはわかりますか?」と問いました。

女子が「ぷーさん」と答えたら「正解」とのこと。

「ぷーさん」という名前って、いったい。。。

そしたら長寿院さんが「その親はぷーさんが大好きだからつけたそうなんですね。ちなみにその子は「お前は人間じゃないんだぞ」といじめられているそうです。今の子どもの名前はここまでになってしまっているんです」と。

そして、最後のとどめが「輝宙」と書いてなんと読むか?

「てるよし?」「きちゅう?」・・・正解は、ポケモンの主役級の黄色い電気ねずみの名前です。

仰天しましたね、ほんと。

幼稚園ぐらいならまだなんとか通るのかもしれませんが、小学校に入った後、高学年になってきたらどうするんでしょう?

まあ、法律的にも正当な理由があれば名前は変えられるそうですから、親が「馬鹿な名前をつけてしまった」と反省して、変えてあげればと思いますが、それはそれで、子どもの心に傷は残るでしょうね。。。

そういえば悪魔くんという名前をつけた人のニュースが昔、大々的に取り上げられて議論を呼んだことがありましたが、何が良い、何が普通じゃない、という常識がもう変わってきてしまっているんですね。

こういったことが「おかしい」と思わない大人はまだ少数でしょうが、多分、そういった事を戒めることの出来るおじいちゃん、おばあちゃん、あるいは親戚などの関係が無かったり、薄れてきてしまっているのでしょうね。。。
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