半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

兵庫県から参加!今年1回目の「幻の天然自然薯堀り」

2022年11月27日 | 農的体験・生活

今月は土日に連ちゃんで仕事が入っており、その締めが今年最初の「天然自然薯掘り」

実は例年の通りTVの企画ものが入っていたのですが、スケジュールがタイトすぎてキャンセルということにしたので、一般の方向けでのんびり開催できました

ただ、参加者はなんと兵庫県からのご参加

話を聞くと、会社の同僚同市2人で参加で、1人が兵庫、1人が東京で仲良し2人組で、年に数回、食べ物をテーマにした旅行に行っているそう。

そして、今回は千葉県がターゲットで、土曜日に勝浦の民宿に泊まって漁師飯を食べ、今日は自然薯を掘ってそのまま兵庫に帰る、というなかなかの弾丸での参加でした


土曜日はあいにくの雨でしたが、日曜日は見事に晴れ上がり「良かったね~」と喜び合うほど、運に恵まれた2人組。こちらも兵庫から来て頂いて雨では申し訳ない気分になっていたでしょうから、お天道様に恵まれてよかったです

 

さて、今年1発目の自然薯掘りですが、20年前後のもので、名人が「1本目はの方が小さくて2本目の方が少し大きいかも」ということでチャレンジしたところ、なんと1本目は、自然薯掘りの名人の予想を上回る見事な形と大きさで、「去年のTV企画のカレン食堂より大きいよ」と絶賛するほどでした

多分、市販価格で3万円はくだらないほどの形の良さ、そして大きさで、天候だけでなく自然薯も幸運に恵まれた2人でした

2本堀終わり、車の帰り道、道路端にある人参畑を見ながら、「人参掘ってみたいね~。大根も収穫してみたいね~」と話していた2人組。集合場所に戻って、お茶をしながら一息ついていたところ、名人が「大根いるか?お土産にあげるよ」と言ってくれたので、私が「名人、実は自分で掘ってみたいそうなんです」と言ったら、「お~、そうか、いいぞ」と、大根抜きにチャレンジできることに

2人にとっては人生初の大根抜きだったようで、これまた大満足でした

その後、焼き芋が出てきたり、お土産にサツマイモをもらったりと、自然薯以外でも心とおなかを満たして、大満足して帰っていきました。

兵庫からわざわざ来ていただいたわけですが、それなりの収穫をしてもらえて、こちらも良かった良かった

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年最後の「食と命の教室」

2022年11月26日 | 農的体験・生活

今年最後の「食と命の教室」。2月からスタートするこの教室ですが、1年はあっという間ですね

11月は「三浦大根の収穫」と人気の「稲ワラ納豆作り」。

ただ、あいにくの雨で、最初はいつものように色々なお話。ところが11時過ぎに天気予報に反して雨が止んだので「大根掘りに行きましょう」という参加者の声もあり、雨上がり直後の畑に行きました。

「いつもは仕事とかで冗談を言い合うとかあまり無い生活ですが、畑に土に触れたり、収穫をさせてもらうと、なんだか子供の頃のようにはしゃげるのも楽しいですよね」という方もいます。そういった時間も大切ですよね~

さて、今年は初の「沢庵大根」を高柳さんが蒔いて「沢庵、作ろうよ」となっていました。ということで、いつもは三浦大根なのですが、今年は沢庵大根をまずは引っこ抜きました。

みなさんの中で沢庵大根を知っている人は、ほとんどいませんでしたが、こんな感じの細長い白い大根なのです。生で食べても美味しくないんですが、沢庵にすると食感が良いんですよ~。

本当は三浦大根も収穫する予定だったのが、沢庵大根だけでいっぱいいっぱいになってしまいました

雨上がりだからもうドロドロでみんなの手もドロドロ。まあ、たまにはこういった経験も良いですよね~

さて、大根を抜いた後は、いつものように待望のお昼ご飯です

三浦大根の煮物、今年最後のナスなど色々出ましたが、高柳さんの「今年最後のナス、さよならナスだ」という言葉に、参加者からは「親父逆になっていない」と一同大笑いでした

 

さて、お昼でお腹を満たした後、今日の一番のお楽しみ、稲ワラ納豆作りです

稲ワラは元々枯草菌の1つである納豆菌がついています。草が枯れるは枯草菌という微生物の力によるのですが、その仲間のバチルス・ナットー菌というのが、大豆をあのネバネバをもった大豆に変えるそうです。

やり方は簡単。煮た大豆を稲ワラの容れ物に入れるだけ。

ただ、その「容れ物」、ここでは「つと」と言うのですが、これを稲ワラで編むのが一工夫いるのです。

 

まず、稲ワラから枯れ草をとってなるべ茎だけにします。それを叩いたり水に浸けたりして柔らかくして編んでいくのです。

こんな感じですね。煮豆を入れて38℃ぐらいで3日保管したら納豆の完成です

今年は上手く出来たらいいな~と思います

これにて1年のプログラムが終了しました。

今年は、今までよりアクが強く無い普通の人達が集まるようになったな~という感想を今年は持っていました。そもそも無農薬という言葉を日常会話で話せる相手は少ない世の中が続いてできたので、「ちょっと意識高い系の人」という感じでみられていた時代がずっと続いてきました。

なので、ガンで身体を壊したとか、看護婦さんで西洋医学に疑問を持ったとか、マクロビに物足りない人とか、何かしら一つ抱えている方が多く参加する教室でした。

しかし、今年も、改めて振り返ると、ガン、アトピー、熱中症など様々な原因で体調を崩し、食や生活の改善で復調してきた方々が多かったですし、耳が聞こえない方も初参加でした。押しが強い人、アクが強い人、という印象は無くみなさん穏やかな方々ばっかりでしたが、振り返るとやはり人生で大きな問題につまづいた方が多かったな~と思います。

 そして、今年も楽しそうに過ごしている姿が印象的でした

 都会の喧噪や仕事から離れ、自然の中でのんびり過ごすと、みんな良い笑顔で人間性を取り戻してみんな良い面を輝かせるのでしょうね~。


 それにしても、今の生活、暮らし方に疑問を持つ人が増えてきたな~と思います。来年も満席で再来年も残りわずか。大きく変わった時代は、しばらくは戻らないのでしょうね。今年も良い教室でした。そして良きご縁に恵まれました。高柳さんに感謝です。

 そしてこういった教室をやってきて良かった良かった

 そして今年で10年目が終了。1月の同窓会は10周年記念ということで、以前参加したけど最近はご縁が切れてしまった人にもう一度来てもらいたい、と色々画策中です

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新穀の11月

2022年11月23日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝採り野菜ボックスのお手紙です

今月も下旬となり、年末を意識する時節になりましたね。さて、この前の(土)(日)はお米農家の根本さんとやっているお子様連れ家族向けの教室で、里芋掘りとそば打ちでした


 まず、私の世代はまだ里芋は普通に皮をむいている世代だと思うのですが、一回り下の世代の親御さん達はあまり里芋の皮はむかないようで、冷凍の皮無しを使う方が多いみたいですね。そういった世代なので、ほとんどの方が里芋の収穫をしたことがなく、親芋・子芋・孫芋という付き方に「へ~、里芋ってこうやってなっているんですね!」と驚いていました。何事も経験ですね


 そして、そば打ちはいつも通りみなさん満喫していましたそば打ちは本格的なレベルを目指さなければ、親子で出来る楽しいアクティビティです。しかも素材が良ければどう作っても美味しい

 今回習った事で、多くのご家族が年末の年越しそばを打つことにチャレンジすると思います。みなさんも、是非、根本さんのそば粉を買ってそば打ちをしてみて下さいね。

 

 ちなみに今の時期がそば打ちなのは、そばの収穫・脱穀・乾燥が終わり、製粉が始められる時期だからです。新穀としてそばを楽しめる時期ということですね。

 新穀と言えば今日は勤労感謝の日ですが、本来は新嘗祭(にいなめさい)と言って、今年1年の五穀豊穣を神様に感謝してお米をお供えし、そのお下がりとして、今日から人間も新穀を食べて良い、という日でした。天皇家は新米を食べ始めるのは今日からですが、昔の農家さん達は「1年分食っていけるように」ということと、冠婚葬祭など何かあったらお米を持参する習慣があったため、昨年のお米を年明け、遅いと春までは取っておいて、それが無くなってから新米を食べ始めるのが当たり前だったそうです。

 今は食べ物は買える時代で、実りを感謝するという事が生活から抜けてしまいましたが、せめて毎食「いただきます」と手を合わせて暮らしていきたいものですね

 最後に、今回入った日本ホウレン草について。一般的に流通しているのは西洋種で葉が丸く背が伸びるように育ちますが、日本ホウレン草は葉がギザギザしていて葉が少なめなので収量も少なく、タンポポのように地べたに這いつくばるように育つので、面積も必要ですし収穫も手間がかかるので、ほとんど流通がしなくなってしまいました。西洋種より甘みもありアクも少なく赤茎なのが特徴で、寒さが厳しくなると砂糖のように甘くなる品種です。今年は暖かいのでまだ甘みを感じませんが、西洋種との違いをお楽しみ下さい

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

里芋掘りにそば打ち「田んぼと畑の耕育教室」

2022年11月20日 | 農的体験・生活

この(土)(日)で11月の「田んぼと畑の耕育教室」が終えました。今年も残すところあと1ヶ月、早いですね~

さて、今月は里芋掘りとそば打ちがプログラムです。

まず、里芋掘りでは親芋・子芋・孫芋の説明。みんな、親芋といっても良くわからいもので、例えばお正月料理には欠かせなかった八つ頭を知っている人も2~3割ぐらいになってしまいました。皮をむくのもほとんどしないようになってきてしまいましたから、収穫することで「里芋ってこうやって出来ているんですね」と、結構、新鮮な体験だったようです

また、子供には葉っぱを「トトロの葉っぱだよ~」と言って渡すとほぼ喜んでもらえます

特に水を入れるとビー玉のようにきれいになるんですよ~

さて、里芋掘りの後は、今回のメインの「そば打ち」です。

そば打ちは今までのプログラムと違い、技術や包丁を使うので、なかなか小さなお子様では上手には出来ません。

ということで、各家族内で親が中心にやって完成度を求めるか、子供に経験を積ませるか、方針を決めてもらってチャレンジしてもらいました。

子供に寄り添ってたまに手伝う親御さん、子供にやらせながらも横からチェックしながら口出しを沢山する親御さん、親と子で交替交替でやる家族など色々ありました。これも各家族の方針、戦略ですね。

そして、特にもう6年ぐらい通う子が、今やムチャクチャ上手に打てるようになりました 成長です

その子が、みんなが帰った後「最近はみんな残って遊んでいかないですね~」とか「掃除をみんなで競争してやっていたのにもうやらないんですね~」と言うので、「掃除してもらえる?」と頼むと、「やったー なつかしい~」と言って喜んでやってくれました

というのも、コロナ前ぐらいまでは、お片付けもみんなでやってくれるような雰囲気で、特に、子供は集団で動くので、誰かが掃除をやると他の子も「やりたい~」となって、掃除の道具の取り合いだったのです。

コロナに入った年は参加者は減ったのですが、2年目からは爆増し、人数いっぱいいっぱいで細かな声がけがしにくいほどになりました。なので、数年前ほどのようには密にコミュニケーションは取れなくなったこともあり、掃除を楽しくやってもらう、という感じにはならなくなったんですね。

まあ、それでも1年前にお腹にいた子が赤ちゃんで出てきたり、赤ちゃんだった子が歩いていたり、乳幼児があっという間に少年・少女になっていたりと、まあ、どの子も会う度に大きくなっていくわけですね、それだけで子供は凄いな~と思います

そうそう、そういえば先月の「ワラ結い」プログラムの後、家でワラを持ち帰ってわらじを編んで来た子供もいました。小学3年生ぐらいかな?多少、親御さんも手伝ったのでしょうが、これまた凄いですね

学校にも持って行ったそうで、さぞ、その瞬間はヒーローだったでしょう

何事も経験ですね~。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

泥付き野菜、昔の野菜

2022年11月16日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝採り野菜ボックスのお手紙です。

 火曜日から木曜日に成田で一番の都市部の公津の杜という地区の学校の給食で、おかげさま農場の野菜が一部使われています。11月は「地元の野菜をなるべく使おう月間」で、善意とご縁が繋がって人参・ジャガイモ・里芋を使うことになったのです。今回のおかげさまの野菜を使ったメニューで「今回の給食おいしい」っていう子がいればいいなと思います。

 さて、給食納品で一番やっかいなのが「泥落とし」でした。里芋40kg、私が洗い機を持っている仲間のところにもっていって何とか洗えたのですが、もし手で洗っていたらと思うとゾッとします。給食室には泥を持ち込んではいけないと決められていて、そういった場を特別作らないと泥付きは持ち込めないので、「水洗いしたもの」というのが基本なのです。

 ところが、有機農業の野菜の原則は「泥付き」です。野菜は土で育って共生しているので、表面を土が覆ってくれて乾燥などを防いでくれるわけですが、土を落としてしまうと、人参などであれば肌が乾燥して白っぽくアトピーみたいになってきたり、葉物だとしおれやすくなったり痛みが出やすかったり。

 そもそも洗うという作業が野菜にダメージを与えます。それでも給食はもとより、一般的には「見た目がきれいな方が売れる」と、洗いが定番です。もっというと、柔らかさや美味しさよりも「スーパーで棚持ちを良く出来るような皮が固いもの」という品種改良がされているのが現状です。

 

 今回入った「日本ホウレン草」も昨日の雨でドロドロだったので、しかたなくザッと洗いましたが、泥付きよりは持ちが悪いので、お早めにお食べ下さいね。(慣行農法では殺菌剤で痛みを防ぎます)。

 ちなみに一般的に売られているホウレン草のほとんどが西洋種とのかけあわせで、葉っぱは丸く量が多く育てやすいです。一方、日本ホウレン草は昔の品種なので、葉がギザギザしていて葉が少なめなので収量も少なく、茎の部分が比較的多いのでポキポキ折れやすいです。さらに特徴的なのがタンポポのように地べたに這いつくばるように育つので、面積も必要ですし収穫も手間がかかるので、ほとんど流通がしなくなってしまいました。

 しかし、西洋種より甘みもありアクも少なく赤茎なのが特徴です。11月半ばになると寒さが厳しくなり甘みが載るのですが、今年は暖かいので赤茎はまだそれほど甘みを感じません。ただ、冬になると砂糖のように抜群に甘くなり、我が家では赤茎の争奪戦が始まるんですよ

 そして、追加でご注文頂いている方が結構多かった「黒田五寸人参」は、人参の王様と呼ばれています 香りと甘さがあり果肉が柔らかいのが特徴。逆に割れやすく病気になりやすいため、日本ホウレン草と同様に作る人がほとんどいなくなってしまいました。

 今の時期はフレッシュでみずみずしいので、スティックでポリポリ食べるのが一番味がわかりますが、煮込んでもスーパーの人参より早く火が入って美味しいですよ

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

給食のお話

2022年11月09日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

うちの子は下が中学生で、まだ学校では給食が出ます。私が子供の頃は、家では出ないメニューが多かったので給食は楽しみでした 揚げパンが人気だったのですが、今も揚げパンは人気らしいです

 さて、成田都市部の給食は、ちょっと前までは大型の給食センターが都市部の小中学校の分を一括して作っていたのですが、今は建物の老朽化で一部の小学校に給食室を新設し、その近くの中学校などに配食する、という形の「自校方式」というのが広がっています。

 我が子が通う小中学校は大型センターからの配送だったのですが、なんと、卒業した小学校が自校方式に組み込まれ、今年から温かい美味しい給食が届いていると知り、「羨ましいな~」と思っております。

 そんな給食の材料は決められた予算で決められた時間に決められた規格で納品が出来る業者さんのものを使います。そんなところに「オーガニック給食」というのが入り込んできています。千葉県ではいすみ市が有名で、退職後に無農薬でお米を作り始めた方が、「これは市場に出すだけでは勿体ない、地域の子供達食べさせたい」となり、そこに行政も賛同して給食のお米に無農薬米を使うようになり、市長も推進して有名になりました。お隣の佐倉市を始め全国では123の市町村がオーガニック給食に取り組んでいるそうです。

 成田では、空港に近い本城小学校が取組中ですが、今月、成田の一番の都市部にある公津の杜小で実験的に使われる事になりました。月曜日におかげさま農場の高柳さんと行ってきたのですが、「11月は成田市産のものを出来るだけ使う月間で、値段もそれほど高く無いので試しに」という事で少し使われるそうです。逆に言えばオーガニックを導入しようという意思は行政にはなく、推進したいという保護者グループも無いので、1回入ってしばらく次は無さそうです。

 ただ、そこの管理栄養士さんは意識が高いらしく、公津の杜小に子供が通っている知り合いのママさんに聞いたところ、「給食の先生は出汁は本物を取っているし、給食中に素材や産地や農家のいわれなどを10分ぐらい、毎回、放送でしゃべってくれるそうで、結構、子供達もラジオのように楽しみにしているんですよ」とのこと。いいですよね~

 そこの先生とも話したのですが、私は給食の一番の問題は「時間が短すぎる事」だと思っています。

 給食は大体20分ですが、前の授業が押したり準備時間を入れると実質10分ちょっとで食べます。食べ盛りの男子はともかく、小学生の低学年、あるは食の細い女子にとっては食べ物を味わう余裕がありません。以前、「幼稚園から上がってきた子が無理矢理食べて吐いちゃった」という話を聞いた事があります

 学校給食法には色々書いてあるのですが、実現出来ているのは「必要栄養素やカロリーを摂取させる」というところだけでしょう。しかし実際、自然の物は計算上のものとは全く違いますし、そもそも子供によって良く噛む子、丸呑みする子、あるいは体質で消化吸収度が変わるので、計算通りにはいきません。

 給食法の目標に記載されている項目で、「栄養素を取る」の他にも

「望ましい食習慣を養う」

「社交性、協同心を養う」

「食生活が自然の恩恵の上に成り立つ事を理解し、自然や生命を尊重する精神を養う」

などがあるのですが、といったことは教育委員会や先生も頭に無いのでしょう。多分、「本当はやりたいのに」と思いつつも、実際はそうはいかなく、ジレンマに陥っているのは現場の管理栄養士の先生だけでしょうね。

食育こそ命の教育なのに、勿体ないですね~。
 
 ただ、私の頃はパンが多かったのですが、今はパンや麺類といった粉食より米食の方が多いですし、お米は成田産100%を使っているのは凄いと思います。

 9月はサンマが1匹出たそうです まあ、うちの息子の話では、多くの子が残したそうですが

 地元食材を使おうと出来る範囲で現場は頑張っていますし、結局は現場の問題ではなく、行政やお国の上の方の問題なのでしょうね。

 今や家のご飯の方が手作りでは無く買ってきた総菜、電子レンジでチン、というのが多くなり、学校給食の方がまだましな時代になってしまったのかもしれません。

 ただ、そういった貴重な機会だからこそ、時間を増やしてゆったりと食べること、黙食を止めて楽しく食べること、あと個人的にはご飯に牛乳は合わないので、お茶や味噌汁を入れて欲しいな~と思います

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

干し柿!

2022年11月08日 | 農的体験・生活

青天が続き2週間で「干し柿」が仕上がりました

beforeがこれ

afterがこれ

大きさも見た目も全く違うものになるんですね~。

9月下旬頃はどうしても気温も高く曇天・雨天が多かったので、黒く縮んでカビも生えやすく、わかってはいたけどやっぱり寒くなってから、そして晴れていると良く出来ます


食べたらめちゃくちゃ美味し売り物レベル

我が次男が頑張った成果です

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本:中野ジェームスさんの「青トレ」や「子供を壊す部活トレ」

2022年11月07日 | 素敵な本

うちの息子は陸上部で1500m走をやっているのですが、10月から部活では懸垂逆上がりが日課となりました。冬はトレーにニングの期間なんですね~。

 ただ、同級生はほとんど出来るものの、本人は懸垂逆上がりが出来ないので、毎日、部活から帰ってきたら鉄棒のあるところで練習するようになりました。相変わらず真面目くんで、ついつい親としては手伝いたくなってしまいます

 ということで、You tube見たり、一緒に鉄棒に行って介助していたりしたら、10日間ぐらいで出来るようになりました やっぱり若さは違いますね~、凄い

 短距離は筋肉むきむき、長距離はスリムな筋肉というイメージが私にはあり、また息子はまだ声変わりが終わっていない生育途中の体なので、無理に懸垂が出来なくても良いんじゃないのかな~とは思っていたのですが、周りが出来ている中で出来ていないと、毎日の部活の心地が良くない、というのはわかりますので、ほんと、出来て良かったな~と思っておりました。


 そうしたら今度は顧問から「胸筋などが弱いから、腕立てを毎日150回ぐらいやった方が良いよ。胸・腕筋をつけるとフォームが安定するから」と指導されたそう。そのため、今度は腕立てを毎夜始めることになりました。

 忙しい中で個人的にアドバイスをしてくれた顧問の先生には感謝なのですが、しかし、懸垂逆上がりに続いて上半身ばかり鍛えるのはどうなのかな~、と。腕立ての仕方のサポートなどしても良かったのですが、どうも私の気が乗らなかったので、ネットで色々調べたら、全般的には「中長距離で腕立てなどで筋肉をつけるとむしろ逆効果」というのが多かったのです。でも私は素人だからイマイチわからない。

 そこで、以前、ラジオで聞いた「青学の原さんと有名トレーナーの本」を思い出したのです。青学の原監督は、外部のエキスパートとして、コアトレーニングやストレッチの専門家を呼んで、常勝軍団に育てあげたという話で、その1人が中野ジェームスさんという方が名トレーナーのようなんですね。で、図書館で借りてきました。これが面白い

 まず、「子どもを壊す部活トレ」という本は、タイトルがセンセーショナルなので借りたのですが、内容はQ&A形式で非常にシンプルで読みやすい

 内容は陸上というより色々な部活の子を想定しているのですが、例えば、高くジャンプしたいという子は、闇雲に練習するのではなく、ジャンプが高く出来る子を見てイメトレをしたり、まずは自分の最高のジャンプが出来るポイントを見つけることが大事。そして、次の段階として、止まった状態でポイント通りにジャンプするということがスポーツ中は出来ないから、咄嗟の時でも自分のポイントでジャンプ出来るような練習をする、といった理屈なのです。

 一方、原監督と青学の生徒を伸ばした際の「青トレ」も内容がギュッとしていて濃密。最新のトレーニングやストレッチを知っている中野ジェームスさんの話もいちいち納得。最新の科学的知見と一流トレーナーの考え方、そして原さんの体験記は「やっぱりそうだよね」というのが多かったです。

 この本は「体幹を鍛える事」や「ストレッチをする事」の目的とやり方が書いてあるのですが、1つ抜粋するとするなら、「体幹を鍛えるといってもスポーツによって千差万別、陸上でも短距離と長距離では違う。そして体幹を使う、という事を体で体得するのに半年はかけて良い。体幹を鍛えるのはその後で良い」と。

 普通、「体幹を鍛えよう」となると、「鍛えるトレーニング」に入っちゃうわけですが、中野さんは「青学の生徒でも3ヶ月かかった。普通は半年かけて、『あっ、これが体幹を使うということなんだ』と体でわかるまで確認作業をしていても良い」というわけです。「フォーム作りをし、そのフォームで体が動くように練習をする」というのは、野球、テニス、そして体幹トレーニングも一緒、ということですよね。

 また、ストレッチの考え方でも「屈伸、アキレス腱伸ばし~」というのは旧くからある間違った儀式のようなもので、「野球とかサッカーでは1時間とか普通に準備運動にかけるのに、陸上は30分もかけないのはおかしい。そもそも深部体温を上げて肩甲骨や股関節の可動域がスムーズに動くようにするのが準備運動なのだから、静的ストレッチだけでなく動的ストレッチも必要だし、十分に時間をかけないとトレーニングの効率が上がらないだけでもなく、ケガにもつながる」という話はごもっとも。

 「個人個人で段階が違うからパーソナルトレーナーというのがいる。部活には昔のやり方が根付いたまま今もアップデートされていない事も多いが、忙しい中、部活の顧問の先生が時間を割いているだけで凄いことで、決して先生が悪いというのではない」という話にも「そりゃそうだよな~」と納得でした

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本:「土 地球最後のナゾ」 100億人を養う土壌を求めて

2022年11月05日 | 素敵な本

最近、いろいろなところから耳にする藤井さんという若い土の学者、藤井さんの本を読みました。私より若い学者さんです

京大の学生の時から、「世界人口が100億になった時にも食べ物を提供出来る土はどんな土か?」といった疑問を持っていて、その疑問を解決するために、世界中をシャベルをもってまわり、「土とは何か?」という旅と研究をしていったエッセイと土壌学が合わさったような本です。

ちょっと、小難しい話が沢山でるのですが、簡単に言うと「地球上の土はたった12種類しかない。しかし、砂漠など食物生産に向いている土壌は正確には2種類しかない。何故、他は向いていないのか?なぜ、良い土と呼ばれる土壌は食べ物となる植物にとって良いのか?他の土壌を良い土に変えられないのか?」という事を調べるために、世界を飛び回った奮闘記のような本です。

前提として、「全ての物は土から生まれる」という視点に立っています。肉も草食動物や穀物を食べている動物から来るわけで、食べ物の原点は全て植物。その植物を生育する基盤が土なわけです。スマホに使う鉱物も土から出来ている。衣料や木材も土があって、という考えです。まあ、ここでは食べ物に限定しています。

良く、「ウクライナの土は最高だ」ということが言われてきましたが(今はロシアの侵攻で騒ぎになっていますが)、そのウクライナにあるチェルノーゼムという黒い土は、肥沃で「土の皇帝」と言われています。

腐植・・・植物が腐ったもので、それに富むと沢山の肥料分や微生物が住み着き、黒っぽくなります。良い土の前提は「腐植に富む」ことです。日本は火山灰土の赤土ですが、堆肥などの有機物を沢山入れている土は黒っぽく見えます。ただ、日本の土は弱酸性で、リン酸なども土から離れず、そのままだと大規模農業には向いていません。そのため、昔は山の落ち葉をかき集め、肥だめの熟した人糞と混ぜ合わせ、堆肥として田畑に入れていました。

ところがチェルノーゼムは、phが酸性でもアルカリ性でもなく中性に近い、かつ、肥料分に富むので、肥料を施さなくてもそのまま農業が出来る、最高峰の土と言われています。

 

チェルノーゼムはウクライナ周辺、アメリカの5大湖周辺のプレーリー、アルゼンチンのパンパなどが主要3大地域です。貴重な肥沃土ですが、ウクライナ周辺で全世界の30%のチェルノーゼムが集まっているということで、「世界のパンかご」と言われているほど、小麦などの栽培が盛んなわけです。

理想は世界中がチェルノーゼムの土なら良いのですが、そうではないわけです。なので、例えば砂漠国家が食べ物が育つ国の土地を何万ヘクタールも買う、といったことがもう何十年も前から普通に起きています。お金になるので、例えば、この本が書かれた時には、アメリカのパンパなどは1ヘクタールのチェルノーゼムの土地が40万円で売られ、ウクライナだとその半額で売られていたそうです。

戦争も大体が「飢饉が起きる→政情不安になる→安定した国家運営のために、安定した食料基盤となる土地を獲得する」ということで起きることが多かったのが歴史です。

ドイツもウクライナのチェルノーゼムを汽車でドイツに運ぼうとしていたとか。我が師匠の高柳さんがドイツのミュンヘンに行った時は、「公園作ったり道路工事をしたり、土を掘る時は必ず表土を横にとっておく」といった州法があったそうです。

アメリカのパンパは乾燥地帯なので、一度農業をしてしまうと、どんどん風化していって砂漠化するので、「こりゃいかん」ということで、国土保全庁が土を守るための計画を作ったり。これが世界各国の土への考え方です。

「水の獲得のために戦争が起きる」と言われていますが、実は「土を獲得するための戦争が起きる」とも言われています。水や土に溢れる日本人からは「何のこっちゃ?」という方もいると思いますが、結局は、「食い物争奪戦」ということですね。日本では種苗法など「種」の話題が多いのは、水と土が豊富だからなのですが、世界では、「水」と「土」の方が大切なんです。

さて、この本を読むと「へ~」と思うところが多々あるのですが、そもそも「土」や「食料と土」の前提知識が無いと、ピンと来ないと思うので、もう少し補足を。

ちょっと前置きの話をしますと、「日本の土は特別」という事を知っておく必要があります。もっと言えば、「日本の食料事情は特別」という事ですね。

日本はやろうと思えば「食料自給率100%に出来る珍しい国家」と私は思っています。今、自給率38%ぐらいと言われていますが、あれは10年ぐらい前に、計算方法をカロリーベースに変えたからで、例えば青果物の総量で言えば70~80%近くは自給出来ているはずです。

一方、肉、油、小麦は海外産が多いですし、国産の卵や家畜も海外の飼料を輸入しているので計算上の自給率は下がります。なので極端に言えば、小麦を国産にし、家畜の飼料を国産に切り替えるか肉や油脂の消費量を抑えた和食がメインになれば、計算上の自給率は上げられるわけです。

そして、極論を言えば、海外からの食べ物がストップしても、贅沢しなければ食い物を自給出来る土と水が日本にはあるのです。

というのも、狭い国土でも作物がムチャクチャ良く育つからです。それは黒ぼく土と言われている軽くて腐植に富む土があるからで、昔からそこに山から集めた落ち葉や肥だめから集めた糞などを混ぜた堆肥を入れて田畑にしてきました。

ただ、大量生産や効率を考えると、肥料を追加しなくてはいけないので、戦後は海外の資材を輸入して使っています。そういう点ではチェルノーゼムよりは劣るものの、チェルノーゼムを抜かせば、世界のトップレベルの土となります。

 

さらに踏み込むと、農業が出来るかどうか、つまり食べ物を作れる土かどうかは、「土」と「気候(雨、気温)」のかけ算です。

アメリカのプレーリーのようにチェルノーゼムという最高の土があっても雨が少ないと、植物が日本のようには育たない。植物が育たないと、腐植となる原料がない。だからいったん耕してしまうと、太古の昔から蓄えてきた腐植が乾燥地帯なのでどんどん風化していって土が痩せていきます。

一方、日本は雨が温暖湿潤気候で、雨が降る地域なので、植物が育ち、毎年、土は痩せていく分、葉っぱや草などが生えるので腐植が増えます。無茶な農業をしない限りバランスが取れるのです。

アメリカの農業などでは「いったん耕すと土が痩せてしまう。だから鋤き(すき・・・土を掘り起こす道具)で土を耕すのは止めて、緑肥を育てよう、不耕起にしていこう」という運動があるぐらいなのです。

ところが、日本は春から夏にかけて、嫌なほど雑草が生えます。つまり、雨が多く気温も高くなっていくので、どんどん植物が生育して腐植が増えるのです。ただ土のバランスとしては弱酸性で、リン酸なども足りないので、補ってあげる必要があります。逆に補ってあげれば、何もしなくてもよいチェルノーゼムとまでとはいかないまでも、農業は自立出来るんですね。

 

と、個人的には思っている中でこの本を読むと、例えば、土の良いところと人口は比例関係にある、とか色々面白い事がわかって来ます。「土、そして天候で食い物の量が決まり、食い物があるところは人口が増える」というシンプルな結論が世界地図からわかります。

それをみると、「やっぱり日本の土は悪くないじゃない」と思えるのです。

世界を旅した藤井さんの話からすると、やっぱり「土は命を支える」ということがわかりますし、しかし、その土は「過去からの堆積物」であり、それは「気候」次第で、水と気温のバランスで農業に向いているかどうかがわかります。

熱帯雨林は植物が育つけど、腐植の分解も早い。雨期と乾期のあるサバンナでは乾期に風化されてしまう。鉄分やアルミニウムなどが付着している粘土層、砂のような場所、色々ありますが、世界の陸地の中で1%未満しかない黒ぼく土が日本国土では30%以上を占める。かつ、雨と温度のバランスが抜群。

今、世界人口を食べ物が作れる耕地で割ると、1人平均14m×14mの耕地で生きているそうです。もちろん、貧富の差が大きいですから、肉を食べたり外国のものを食べている日本人などの先進国は300m×300mぐらい使っている事になるんでしょうか?

それが世界人口が100億人になれば、1人平均10m×10mになるそうで、今以上に激しい食料争奪戦、つまり土争奪戦になるでしょう、という話です。

今、日本でもSDG’sが叫ばれて、活動している方々も多いのですが、そういった方々が片手にコーヒー、片手に輸入小麦から作られたパンにアボカドサーモンを持っていると、「何だかな~」と思ってしまうのは私だけでしょうか

食の大事さを語られる中で、水にフォーカスされる人もいれば、農業地帯にフォーカスする人もいます。その中で、土そのものをフォーカスする人はまだまだ世界では少ないようで、というかメジャーな学問ではないようです。

例えば、土とは何か?というと、その化学式は解明されていないそうで、小さじ1杯に3億とも言われる生物が織りなす結果出来ているものを、まだ人間は作れないそうです。

土、というミクロを知る事は、マクロの農地=命を支える食べ物の供給地を考える一端になるな~、と思える本です。但し、細かな土壌の話はちょっと小難しいですよ

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NHK「事件の涙:原発の看板を背負い続けて」

2022年11月03日 | 自分の時間

さきほど、NHKでたまたま「事件の涙」という番組がやっていました。

双葉町で小6の時に作った標語「原子力明るい未来のエネルギー」が最優秀賞になり、誇りに思っていた子が大人になり、原発事故後、新聞やニュースであの標語の看板が出る度に、責められているようで苦しんできた、というお話です。


 事故から4年後、看板撤去が決まった際に、1瞬ほっとしたそう。しかし、その後に「臭い物に蓋をするという事で良いのか?」という疑問が湧き、むしろ保存するべきだと思い行動をし始めたら、ネットなどから「原発推進者が何言っているんだ、死ね」とかムチャクチャ叩かれ、心身がやせ細っていったそう。


 その後、双葉町の自宅も解体するかと考え、2010年に最後の記念と思って子供達をつれて行った後、「やっぱり事故があった事を残すべきだ」という考えになり、自宅は解体を止め、また復興で働く人達のアパートを借金して建て始めたそう。

双葉町は今年の8月末実に避難指示部分解除され、現在30人が暮らしているそうです。

 双葉町から成田の高柳さんのところに避難してきた農家さんは毎週双葉町に帰っていると言っていたけど、ほんと、多くの人生に大きな影響を与えた原発事故。その在野の1人の事を拾い上げて番組にするNHKの姿勢は好きです。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人気ブログランキングへ

人気ブログランキングへ