今週の朝採り野菜ボックスのお手紙です
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1/9に続きこの(土)(日)も味噌作りでした。午前午後のWヘッダー×2日連続でほぼ満員。なかなかハードでしたが、合計で200kg以上を仕込みました2/6(日)が今年最後の味噌作りになります。ご関心がある方はHPをご覧下さいね。一度手作りをするともう市販の味噌には戻れなくなりますよ~
さて、その味噌作り教室に2日連続で見学者が来ました。(土)は日本農業経営大学校の学生さんです。昨年の11月に実地研修ということで先生が20人ぐらいを連れて見学に来て、私の「農村コーディネート」という仕事をテーマに質問を沢山頂きました。その時に都合が合わなかった元看護士の学生さんが、「疲れた大人向けにアグリヒーリングを考えている」という事で、個別に見学に来たのです。
(日)は青果卸勤務の25才で将来農家を目指している青年が見学にやってきました。大学の頃に幼稚園の子ども達とイチゴを育てるというボランティアなど色々やっていたそうで、農業体験教室にも関心があるそうです。
私がこの道に入ろうとした時、野菜や米を経済作物として沢山栽培して販売して生計を立てる、という「専業農家」になりたいのか?と自問自答した時に、そうは思わなかったのです。そこで「農村コーディネート」という仕事を自分で創り、11年になります。
当初はそういった仕事自体にイメージを持つ人がいなかったと思うのですが、時代の変化、コロナの影響もあるのでしょう、「農業体験」というそのものを仕事に出来ないか、と考える若者が増えてきたんだな、と感じました。
話は少し変わりますが、想像する力、イメージする力というのは大切ですよね。
我が長男が公立高校受験(国際科)に向けて面接の原稿を作って「チェックしてくれ」と言ってきたので、見てみると「調理師になりたい」と書いてありました。実は彼は料理を作って人に食べてもらう事自体に興味があるというわけではなく、「自分が美味しい物を沢山食べると幸せになれる、その幸せを他の人にも味わってもらいたい」というのが根っこにあるのです。
なので「調理師に本当になりたいの?例えば美味しいものを沢山食べて幸せを他の人にも共有したいなら、世界各国の料理を日本に紹介する仕事、あるいは日本の伝統料理を世界に発信するフードコーディネーターやローカルグルメ体験旅行会社、You tuberとかでも良いんじゃないの?」と伝えました。
面接官は杓子定規な答えや内容より、どのような考えをもっているか、それをどう表現するか、その態度に関心がいきます。また、社会を知らない中学生が○○になりたい、と言っても、それは短い人生で知っている数少ない職業の1つでしかないので、それよりも「実現したい状態」を言葉に表した方が想いも伝わりますし大事だと思ったからです。
話を農業に戻しますが、専業農家の平均年齢は70才を超し、あと5年で本当にもう体が動かなくなってきます。
私はおかげさま農場にも関わっていますが、みみずの会より平均年齢が3才以上高く、病気や体力的限界などもう無理が利かなくなってきています。経験を積み重ねたベテランはこれから激減していくわけで、その中でも私のような農業関連の仕事をする人、野菜作りそのものを生業とする専業農家など色々な世代が少しずつ流入していますが、穴埋めはもう出来ません。
団塊世代は日本の人口の最大ボリューム層だからです。昔に比べれば農業のイメージは格段にアップしましたし、新規就農希望者も増えてきましたが、本当の意味で一定レベルの品質の野菜をある程度の量を作れる農家は限られてきます。一方で、私が「農村コーディネーター」を仕事としたよう新しい農のあり方がこれから次々と生まれてくるんでしょうね。