浄福寺・お寺のいろいろ日記

福岡県豊前(ぶぜん)市・下河内(しもかわち)浄土真宗本願寺派・上毛組(こうげそ)浄福寺の坊守の日記です。

長年ありがとうございました。

2024年02月29日 | Weblog
2月29日(木)

お隣のお寺のおばあちゃんが亡くなり、お通夜お葬儀にお参りしました。

お参りにおいでた門徒さん一人ひとりに声をかけていたお姿を懐かしく思い出します。

認知症を患ったこともあり、晩年は6年間病院で過ごされました。

最後は緑内障で目が見えなくなっていたそうですが、お正信偈のおつとめを看護師さんとされていたそうです。

認知症で家に帰れなくなったおばぁちゃんと田んぼからご自宅まで一緒に手を繋いで帰ったことを思い出します。

たとえ何もかも忘れてしまっても大丈夫という仏さまのお救いを頼もしく思います。





原点。

2024年02月22日 | Weblog
2月23日(金)

最近、毎晩のように、「死にたくない、死んで欲しくない」と言って泣く娘…

そういえば息子にもそんな時期があったと懐かしく思い出します。

とりあえず、「死んだら見えんくなるだけよ」と言ってみると、

「死んだ人からこっちは見えるん?」と、また聞くので

「見えるよ」と答えると、

「なんで死んだこともないのにそんなこと言うん!?」と怒られました…

知らないことをいかにも知ったように、わからないことをわかったように話してないかと反省します…

「仏さまが、死ぬんじゃない、仏さまの国に生まれてくると思ってほしいって言いようけ、あーちゃんは仏さまの言うことを聞いて、死ぬのが怖いけど、生まれると思おうかな」と話してみると、しぶしぶ自分もそうする、といった感じで、それが毎回繰り返されます…

死んでいくことの恐怖と先立たれることの寂しさ、これがきっと宗教の原点でしょう。

はるか遠くへ羽ばたいていきそうな娘と覚悟していますが、仏さまのお話を聞きながら歩んでほしいと思います。




組内のお寺さんでお取り次ぎさせていただきました。

こちらのお寺さんは私が布教使になってすぐの頃からご縁をいただいていたお寺さんです。

初めての布教から15年、お聴聞くださり、お育てくださったことに改めて感謝しました。


春。

2024年02月15日 | Weblog
2月15日(木)涅槃会

数日前、久しぶりに夢に父が出てきました。

「たまには抱きしめてやらな」と周りのおじちゃんたちに促されて、父が私を抱きしめてくれた夢でした。

夢の中でも泣き、母に伝えるときも泣きました。


さて、急に暖かくなり、春の訪れを感じる頃となりました。

娘のお雛様を今年はお庫裡の玄関に出してみました。




今月の上毛組法語ポスターです。



すべての葉を落とした桜にはかたいつぼみがしっかりとたくさんついています。


自分の知らない自分の顔。

2024年02月08日 | Weblog
2月8日(木)

「ママ、怒った時はおでこに三本シワができるよ、眉毛はこんな感じに釣り上がってる」

最近、娘から言われてドキッとしたこと。

自分ではおでこのシワなんて見たことがありません。

鏡で見る自分は機嫌の良い顔ばかり。

怒った顔を鏡で見れば、少しは怒らなくなるでしょうか…。

あまり知りたくなかったけど、自分の知らない自分を知らされました。



見えなかったものが見えてくる。

知らなかったことが知らされる。

仏法は鏡に例えられます。