12月22日(水)
先週、長年お世話になった門徒さんのお葬儀をお勤めさせていただきました。
お元気な頃は仏婦本部役員としてお手伝いいただき、大変お世話になりました。
晩年認知症を患い、最後は子どもさんたちのことも忘れてしまいました。
お葬儀のご挨拶で息子さんが、認知症になってから、好きだった演歌を大きな声で歌うようになったと話されていて、人前に出るのが苦手だったMさんが、とびっくりしたと同時に、恥ずかしさなどの殻が破られ、ありのままに生きることができるようになったのだと思いました。
もちろん、ご家族も本人も辛いことが多かったことでしょう。
けれど、私の持っていた認知症に対するイメージが少し変わった瞬間でした。
「父の兄弟が多く、苦労も多かっただろう母ですが、みんなの帰省にあわせてご馳走を作り、みんなが喜び、楽しんでいる姿を見ることが自分自身の喜びであり、楽しみであった、そんな母でした」
息子さんの言葉がとても心に残りました。
すべてを忘れても、私を忘れることのない如来さまに抱かれて
Mさん、ありがとうございました。