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小沢一郎の決断―その道理と無理   janjanの須田氏

2007年11月06日 22時03分55秒 | Weblog
ネット新聞「janjan」の記事の中に「須田春海氏」のこんな主張があったので紹介したい。  (ネット虫)

 つい最近お会いする機会があった。政治家によくある「訳知り」的振る舞いの少ない人で、初めて聞く話には熱心に耳を傾けていたが、自己の見解に及ぶと、心に鋼鉄を入れ込んでいるような固い意思を相手にまで感じさせるタイプである。

 結論から記したい。いまの民主党には必要欠くべからざる人材であり余人を持っては代え難い存在だ。

 彼の辞任の理由には道理がある。政党は「政権をとるために存在している」のではない。政策を実現するために存在し、そのために政権を目指すのである。野党の政策は、永遠に実現せず、与党にならない限りすべてユメ物語というのは、一党永久政権が続いてきた日本的特性である。イギリス型であれば、野党のシャドウキャビネットにも少ないチャンスではあるが政策実現が制度的に保障されている。フランスのように,保革共住を経験したところもある。

 ところで、民主党は参議院の半数を入れ替える選挙でたまたま大勝し、参議院で野党が過半数を占めるようになった。この事態を、ネジレとマスコミは表現するが、2大政党勢力が拮抗すれば、恒常的に招来される構造であって、この状態は「解消」されることの方が珍しい、と判断すべきである。

 ということは、このネジレを解消するために、衆議院を解散せよという論理は本来成り立たないということだ。あの小泉純一郎は参議院で郵政法案を否決されて,衆議院を解散するという無茶苦茶は政治判断を強行した。世間はその判断を無批判に受け入れ、あまつさえ彼に衆議院三分の二を越す議席を与えた。この轍を踏めば、なんでも可能であるが、両院の自律性を考慮すれば、本来ありうべからざる行為である。

 そうであれば拮抗した2大政党制のもとで政策協議は必須である。ただ政策協議と連立政権はまるで性格が異なる。連立政権は、政権そのものに互いに責任を負う体制だが、政策協議は政権では対立していても、個々の政策は政治判断で合意することを意味する。

 小沢一郎の論理の無理はここにある。なぜ、連立にまで踏み込むことを拒絶できなかったのか。これでは、折角の2大政党制が溶解し、核心を持たない巨大なアブク政党が生まれることになろう。大政翼賛会的という表現が使われるが、今の状況は「翼賛する」対象がないのであるから、すぐ空中分解をするだろう。

 民主党の政治家の多くもマスコミも、参議院圧勝→衆議院解散→民主政権という道筋を安易に描きすぎる。
 繰り返すが、参議院の半数入れ替え選挙で時の与党が負けたら、その責任から衆議院を解散して民意を問え、ということは制度ルールではない。政治の勢いの主張だ。

 日本の2院制は、衆参対等をタテマエにしてはいるが、制度的には圧倒的に衆議院優位体制である。両院の意見が異なった場合の議案の処理の仕方にそのことはよく現れている。
しかも、いまの与党は解散しない限り再議決に必要な三分の二の勢力を衆議院にもつ。また、内閣不信任の権限も参議院には与えていない。対等のタテマエから、問責決議が可決されたら、「不信任と見做して解散せざるをえない」との主張も、制度的には全く裏付けの無い政治論である。

 いま自民党は、衆議院優位の実質的一院制による議会運営をどのように定着させていくか虎視眈々と狙っている。参議院軽視という批判をかわすためには、民主党が提出する参議院先議の議案についても選別して成立を図る、こともあろう。しかしいくら引っ張っても2009年秋には任期が来る。もしこの選挙で自民党が辛勝したとしても、衆議院三分の二体制は堅持できまい。すなわち、今度はホントに行き詰まる。そうなると2010年に衆参ダブル選挙となろう。その間に、日本の政府赤字は増え続け、国際的プレゼンスは薄れ、社会的問題は山積することになる。最も不安で暗い予測になる。

 小沢一郎が言った道理の一つは、民主党はまだ「若く」政権担当をするには「不安」だと世間一般がおもっていること、そのためにも政策実現の実績を積み重ねることが、必要だという主張である。ホントにそう思う。この不安な予測を回避するために、民主党は逸らず、臆せず、生活第一の政策を一つでも多く実現し,じっくりと政権とりを狙って欲しいものだ。

(須田春海)
◇ ◇ 
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7 コメント

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小沢は、原理・破壊主義者 (保守系)
2007-11-06 01:37:10
大連立をどちらから言ったかどうかわかりません。
しかし普通に考えて、現在の選挙制度で一体どうするのでしょう。まだ民主党の小沢が思案しているのかもわかりませんが・・。しかし、思案の結果、再登板すると言えば、小沢の価値はなくなるのでしょう。
密室とわいわい言い過ぎます。新聞を読んでいても、これが密室かと思うくらいの報道です。
談合や密室というのなら、調整はできません。
交渉にはオープンでやるのと密室でやるのと両方あるのです。読売の渡辺が仕掛けたとか言っていますが、
まあそんなものなんでしょう。
とにかく早くテロ特別措置法を通すべきです。
間もなく自衛艦が帰ってきてしまいます。
そうそう須田さんが・・。 (保守系)
2007-11-06 01:50:49
須田さんの意見が正しいのです。
民主党には大臣になる顔が浮かびません。防衛大臣は、浅尾?京都の前原?横路?財務大臣は?首相は誰?鳩山?品のない名古屋の出身の誰?でしたか河村?誰もいません。
小沢は、現在の民主党には政権担当能力がないとまで言い切ったのです。
それにしても自民党は得しました。公明党もほっとしているのでしょう。
次回の衆議院選挙では民主党は、やはり負けるのでしょう。まあ年明け?いやもっと後になるのでしょうか。
中日新聞はアホです。「世論の批判は自民党に・・」違います。民主党に向うのです。それにしても小沢は、まだ未練があるようで、執行部に判断して欲しいと言っています。TOPの発言には二言はないのです。
では。寝ます。
市民こそ大連立を (風の池邊)
2007-11-06 09:41:43
小沢と福田の会談の小沢の意見表明読んでみました。

 1福田が、特定の国の軍事作戦は支援しない
 2福田が、連立が成立するなら、テロ特措法にはこだわらないと!!!

1 は、ほんとうかな・・・だったら、とりあえずは、日本の独立のために、
   福田-小沢路線で、政界再編をしてもらって、

    アメリカの露払いをやめ、<<新軍事同盟のみなおしをはかる>>とまで言ってくれりゃあね。

2は、
   テロ特措法はやめて当然だけど、同時に 
<★給油ウンヌンも ずっとやめれる★> というなら、信じてあげたいな なんて思ってしまうけど・・・。
でないと、統合失調症だよ^^


そして、これまでのアメリカンキッズ集団のタカ派、日本会議、ネオコン派は、の腐れ自民党・軍国のゾンビ集団をしっかりとはじき出して、
しっかりと堕ちていただきたい・・・・などと、

ふと、思ったりして・・・・・、まずはそんな政界再編成はどうかしら^^

しかし、国民は中身からっぽでも みかけと威勢のいいのに惹かれるかもだから、
安穏としてはおれないよね。

そのへんをよく見究めて、わたしたち市民も誰を応援すべきかをよくよく考えてみたいですね。

そして、こちら側としては、なにより、
☆市民のグループの<<大連立>>☆ができたらいいですね。

市民の政治的なグループが、10も20もよって、同じテーブルで連帯を組む
それができたらいいですよね。

そうしたら、○万になるだろうし、ひょっとしたら、
ワレサ議長みたいな人があらわれるかも ね?!?^^)^^)^^) 

いよいよ盛んな床屋談義 (楽石)
2007-11-06 10:19:31
良いですね。
政治談議。

政権政党はそんなに強力でしょうか?
民主党はそんなに弱いのでしょうか?

自衛隊はアメリカに従軍しなくてはならないのでしょうか?
そうしないと本当に石油は来なくなるのでしょうか?

アメリカは頼れるのでしょうか?

衆参ネジレは悪いのでしょうか?
良い面もありませんか?
時間は少しかかりますが・・・

小沢さんの駄々っ子ぶりは見ていて可愛くないな。
キャラが立ちすぎていますから。





喧嘩させておけばいい (黒パンダ)
2007-11-06 13:43:36
このニュースで注目すべき点は、まず何よりも、自民党から見て民主党は連立を組める政党という点である。
これは、どんなに対決を演出していても、自民党と民主党が、本質的にはあまり違わない保守党であることを示している。

民主党が連立を断った理由も、政策よりも権力闘争だ。今、連立を組むよりも、解散総選挙(衆議院選挙)で自民党議席を減らし、自分たち中心の連立政権をくみたいのだろう。

民主党の多くの幹部が、民主党主導であれば自民党と組むことも選択肢だと発言している。

今年の参議院選挙では、自民党の批判票を民主党が集めて圧勝した。

しかし、このニュースが物語っているように、自民党と民主党は、本質的にはあまりかわらないし、政治も変えられないというのが、仮面をはがした民主党の正体だろう。

今度の総選挙では、護憲・福祉の日本共産党・社民党・新社会党など左翼政党が前進し、人間を大切にしない自民党・公明党・創価学会の政治に終止符をうつことが必要だろう。

国会内外での団結を (風の高田)
2007-11-06 21:55:39
「インド洋派兵・給油新法(新テロ特措法)」をめぐる情勢は、自・民党首会談が民主党の危機に転化し、事態は容易ではなくなりました。
この情勢を奇貨として、与党は今週中にも衆院で採決を強行する構えです。
こんな火事場泥棒的なやり方で、この重要法案の審議を終え、強行採決することなど、断じて認められません。
今こそ、国会外の声を集め、インド洋派兵・給油新法(新テロ特措法)反対! 強行採決反対! 野党は結束して廃案をめざしてたたかえ!の声を国会にひびかせましょう
黒パンダ・風の高田さん、同じ人? (保守系)
2007-11-06 23:57:52
落石さん言うとおり、アメリカ依存がいけないのです。依存をしない為には、ひとまず、九条の改正でしょう。石油ですか、そうこれが困ったものです。
まあ適当に、何処かの国から買いますか?いや何処から?パンダ・高田サン、私は学会は嫌いですが、まあ今の所は自民党でしょう。それにしても今更、護憲・社民・共産党ですか?国会に何人議員がいるのでしょう。出来もしない事は、やらない方がいいです。これからは寒くなりますから、動員される人々が風邪を引いてしまいます。沖縄へでも行って教科書検定政治介入賛成と言っていれば如何ですか?今小沢は何を考えているのでしょう。寝ているでしょうか?起きているのでしょうか。もうTVのニュースも終わりに近い時間です。小沢も終わりです。明日の朝刊もどうでしょう?赤旗は朝刊が来るのでしょうか?
最後に落石さん、衆参ネジレは面倒です。
小沢に近いアフガン支援策が民主党から出るのでしょう。今日の中日新聞の夕刊に・・。民生で自衛隊派遣と・・。相変わらずの国連重視ですが・・危ない内容ですが、自民党が受けたらどうなるのでしょう。

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