山上俊夫・日本と世界あちこち

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津波の及ばない地域にあった鉄塔倒壊が外部電源喪失の原因

2011年05月01日 06時39分20秒 | Weblog
 昨日(2010・4・30)の『しんぶん赤旗』の「外部電源喪失 地震が原因」という記事をおどろきをもって読んだ。
 
 吉井英勝議員が27日の衆院経済産業委員会で、地震による受電鉄塔倒壊で福島第一原発の外部電源が失われ、炉心溶融が引き起こされたと追及しました。経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認めました。
 東京電力の清水正孝社長は「事故原因は未曾有の大津波だ」(13日の記者会見)とのべています。吉井氏は、東電が示した資料から、夜の森線の受電鉄塔1基が倒壊して全電源喪失・炉心溶融に至ったことを暴露。「この鉄塔は津波の及んでいないところにある。この鉄塔が倒壊しなければ、電源を融通しあい全電源喪失に至らなかったはずだ」と指摘しました。
 これに対し原子力安全・保安院の寺坂院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認め、全電源喪失の原因が津波にないことを明らかにしました。

 わたしは、外部電源喪失の原因が何か、これまで考えようとしなかった。宮城・岩手では停電になっているのだからこれと同列に考え、福島原発でも外部電源喪失を当然の前提にして非常用電源水没・喪失にのみ関心がいっていた。清水社長は大津波のみに原因を求め、想定外の津波によるものだから責任はないとの考えを押し出している。鉄塔倒壊による外部電源喪失を明らかにせず、いっしょくたにして津波のせいにしてきたのではないか。盲点だった。
 これまでの報道ではこのこと知りえなかった(ひとつも報道がなかったと確認しているわけではない)。ウィキペディアでも外部電源喪失問題にはふれることなく、津波により非常用電源が水没し全電源を失ったという記述をしている。
 もともと福島原発が立地している場所は、海抜30メートル以上の高台なのに、それを削って海抜10メートルにして原発をつくった。鉄塔は津波のおよばない高いところにあったのだから、津波のせいにはできない。福島では鉄塔がたくさん倒れているのだろうか。鉄塔はたやすく倒れるものだろうか。
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2 コメント

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他紙では報道されていないのでは!? (大西)
2011-05-15 21:00:16
吉井英勝議員の指摘、東京電力の責任を考える上で核心となる部分です。よくぞ指摘してくださったと思います。こういう情報は赤旗の本領発揮ですね。
吉井議員よくやってる (yamagami)
2011-05-18 11:06:56
 吉井議員の、電源鉄塔倒壊の指摘はほんとにおどろきでした。倒壊していなければ冷却できたのですから。つい最近、電源鉄塔が盛り土をした上に立てていたということがわかりました。とんでもないことです。欠陥住宅じゃあるまいし。
 赤旗報道で知ったので、手元にあった朝日新聞をみたら、吉井議員の国会質問の事実も、重大な質問内容も1行も報道していませんでした。膨大な量の記事をのせてるのに、こんな重大なことを書かないとは、相当頭がぼけていると思いました。『朝日』さん、載せていたのに見逃したあんたがボケやいうことであれば指摘してください。

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