山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

黒田日銀、異常な金融緩和継続で各国から取り残される

2022年09月24日 17時35分31秒 | Weblog
 2022年9月22日、日銀は金融政策決定会合で大規模な金融緩和の継続を決めた。黒田総裁は「当面、金利を引き上げることはない」と語り、「当面というのは数か月の話ではなく、2、3年の話」と断言した。これでは円売りドル買いが止まらない。安心して円売りをとすすめるようなものだ。片方で政府が「断固たる措置」だと為替介入に踏み切ったのと裏腹だ。24年ぶりの為替介入をせざるを得ないほどの為替の急変動が続いているのに黒田日銀の判断には納得できない。ここ半年の円安の急速な動きは、日本経済に大きな影響を与えている。黒田氏は「経済を支えて物価安定(2%の意味)の目標を実現することが必要」というが、この円安が経済を押し下げる役を果たしていることは明らかだ。トヨタなど一部輸出大企業には莫大な利益をもたらしているが、輸入原料、家畜飼料、食料品など大幅値上がりで中小零細や家庭生活には大打撃だ。食料品の値上げには金額にあまり変化がないが3分の2に小さくなった菓子パン、ちくわ、ごぼてんなどびっくりするばかりだ。8月の物価は総合で前年同月比+2・9%、食料+4・7%だ。何が物価安定だ。
 日本は2016年1月に政策金利をそれまでの0%から-0・10%に引き下げてからずっとこれを踏襲している。先月まで-0・25%だったスイスもこの9月0・75%引き上げて0・5%にした。7月まで-0・1%だったデンマークも8月0%に9月0・65%にした。これで主だった国々でマイナス金利に固執している国は日本だけになった。これでは21日、政策金利を3~3・25%としたアメリカとの金利差はあまりに大きく、投機筋の円売りドル買い衝動を抑えることは困難だ。すでに政府の為替介入で145円水準を140円台前半に押さえた効果も薄れ今日は143円に戻った。政府の為替介入で管理は不可能で、日銀が2、3年は変えないといっているのだから、金儲けの資本主義では円売りが正しいということになるではないか。
 食料自給率38%の日本では輸入食料が値上がりすることは国民生活に重大な影響を及ぼす。黒田氏はロシア起源の物価上昇は自分が狙ったものではなく、「いわゆる好循環、賃金が上がり、物価も安定的に上がっていくという形にはなっていない」といって金融緩和をあと2、3年続けるという。景気は回復せず、賃金も上がらず、だが物価だけはどんどん上がりそうというのは最悪のシナリオではないか。
 自分の描いたシナリオがめぐってこないから同じことを続けるだけというのは、事態に対応する能力がないということを告白したようなものではないか。

 







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やくみつるさんの漫画は味わい深い

2022年09月22日 17時07分15秒 | Weblog
 9月22日「朝日新聞」のひとコマ漫画はやくみつるさんだった。「父さん、僕のあの帽子どうしたのでしょうね?」のセリフの下に空中の麦わら帽子が描かれ、中央に「潔白の証明」の大きな文字がある。
 絵の下のト書きには「ええ、昨夏、五輪利権にあやかる道で谷底へ落とした、文芸出版社の矜持の帽子ですよ― 角川歴彦」とある。
 いわずとしれた森村誠一さんのヒット作『人間の証明』のもじりである。「母さん、あの帽子 どうしたんでしょうね」のセリフは中高年のひとならほとんどが知っている。森村の作品は角川書店から出され、角川映画のヒット作となり、テレビCMもさんざん流されたから誰もが知っている。
 角川の会長・歴彦氏はオリンピック利権獲得のため莫大な金をオリンピック組織委員会元理事の高橋氏に渡した。名高い文芸書籍の老舗が利権のために矜持の帽子を投げ捨てた。
 ひとコマ漫画の中に森村誠一の名作を思い起こさせながらことの本質を批判するみごとな作品だ。
 ひとコマ漫画は1枚ですべてなのでひときはセンスと技量が必要とされる。他の筆者もうならせる作品を提供してくれたが、やくさんの作品は重層的な深みがある。とくに今日の作品にはうならされた。
 やくさんは、「赤旗日曜版」に4コマ漫画を描いているが、これもなかなかのもので毎回楽しみにしている。

 



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玉城デニーさん圧勝!おめでとう!

2022年09月13日 16時16分54秒 | Weblog
 玉城デニーさんが圧勝した。6万票の差だ。辺野古新基地ノーの県民の思いは1ミリもぶれていないとデニーさんはいってきたが、結果はまさにその通りだ。辺野古新基地ノーは3度の知事選と県民投票で示され続けている。ところが松野官房長官は「辺野古移設が唯一の解決策だ」といいつづける。負けた佐喜真氏は辺野古推進を公約して臨んだ。もし佐喜真氏が勝っていれば政府は「新基地容認が民意だ」と大声で言っただろう。双方とも新基地を公約に掲げたのだから、民意の決着は最終的についた。
 自公の選挙運動は4年前から完全な首相官邸主導だ。彼らは4年前、名護の稲嶺市政を覆したことからそのやり方を勝利の方程式といってきた。地方自治体の選挙を政権が直接指揮する、建設業界を中心に孫請け労働者に至るまで官邸・自民国会議員が締め上げる、業務として期日前投票に強制動員することで名護では成功した。だが4年前も方程式は県レベルでは通用しなかった。今度もだ。だが名護での投票日前日、名護十字路での建設会社労働者を300人も動員した真昼の決起集会は異様なものだった。
 官邸側は市長選で勝利を重ね、参院選でオール沖縄を覆し、知事選で辺野古推進知事をつくりつきすすむという絵を描いてきたが、失敗した。参院選は2800票までつめたがオール沖縄伊波候補を倒せなかった。とはいえ知事選勝利の見通しがついたともいえる結果だった。
 オール沖縄の市民レベルの底力が発揮されたのがこんどの知事選だった。経済界の有力者がオール沖縄から離れたことでマスコミはさかんにオール沖縄も下り坂だと言い立てた。しかし下からささえる本当の共闘が鍛えられてきた。
参院選で2800まで詰められたのが、知事選で6万5千に差を広げたのはまさに圧勝というべきものだ。
 政権にとっては痛打だ。物価高騰、統一教会、安倍国葬にくわえて沖縄大敗北は岸田政権の屋台骨をゆるがす。かれらにとって右翼保守派のエース佐喜真淳で突破しようとしたが統一教会とのとびぬけた癒着ぶりによって本質を見抜かれ、票はがた減りになった。自民公明支持者の7割しか投票しなかったのだから良識を持つ人は目を覚ましたということだ。
 辺野古に新基地を押し付けることは絶対に成功しない。沖縄の意志はゆるぎないのだから、イージスアショアを秋田・山口に押し付けようとして反発を受けて撤回したように、県民の意思を尊重するのが民主主義の大原則だ。


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今日も沖縄そば、玉城デニーがんばろう

2022年09月09日 15時38分08秒 | Weblog
昨日は宮里そばでソーキそばを食べた。いい出汁でソーキもおいしかった。学校の食堂のような風景で観光の客でいっぱいだった。夜は食堂居酒屋の雪乃で沖縄料理と地元名護のオリオンビールを楽しんだ。今日の昼は名護市場のさくら食堂でソーキそば。玉城デニーさん、反応はすこぶるいい。首相官邸の介入が激しいが相手候補も自民党も反社集団統一教会と骨の髄まで一体なので、こんな勢力に負けたら日本の民主主義は腐り果ててしまう。時間はないし、台風は来る、大変だががんばろう。
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沖縄、名護にきてます。

2022年09月07日 12時44分45秒 | Weblog
名護の新山そばにきました。2度目です。しんざんそばには、共産党の不破さん、小池さんの色紙も飾ってあります。不破さんのは1997年だからずいぶん古い。きしめんのように幅広だ。出汁はあっさり、おいしい。実は昨日、ビラを配りながらハンドマイクをしてたら新山そばに出くわした。なつかしい、明日食べに行こうと思った。知事選の玉城デニーさんの応援に来ている。共産党の事務所の二階で電話かけをしているが、昼になったのでちょっと距離があるが新山そばまで出向いたというわけだ。携帯に書き込んでいるのでやや不自由だが、沖縄報告第1回とします。

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