山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

安倍首相の分身、磯崎首相補佐官の本音

2015年07月29日 08時03分23秒 | Weblog
 磯崎陽輔首相補佐官が26日(2015・7)に「法的安定性は関係ない。(集団的自衛権行使が)わが国を守るために必要な措置かどうかを気にしないといけない」と発言した。気を許したいくつかの懇談会で同様の演説をしている。磯崎氏のHPには「従来の憲法解釈との法的安定性を欠くなどという形式議論に終始しているのは、国家にとって有益ではありません」とも書きこんでいる。
 明白な憲法違反の法案を、憲法の範囲内だ、法的安定性は維持されているとして衆院を強行採決した。ところが首相の側近が、いや、法的安定性など問題ではない、どうでもいい、集団的自衛権が必要かどうかが問題なのだ、とあっけらかんといった。まさに本音を吐露したのだ。
 立憲主義を否定する発言で、提出している法案の土台を提案者がくつがえしたことになる。ウソをついて「法的安定性を欠いてはいない」というのと、本音をさらけだして「法的安定性は関係ない」というのは同質のもので罪な同じだ。
 もう憲法違反の戦争法案は撤回しかない。
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参院の違憲状態解消には全体の議員定数増で解決すべきだ

2015年07月23日 09時25分22秒 | Weblog
 参院の1票の格差を縮めるために自民党は、「10増10減・2合区」案を参院に提出した。「10増10減」でも1票の格差は2・97倍だから、違憲状態の解消にはならない。民主・公明のは「12増12減・10合区」で、格差は1・95倍となる。
 民主・公明の案は違憲状態が解消されるという面ではいいが、自民案にもある県を超えた合区の問題が更に大きくなる点で賛成できない。比例区は府県を超えた地域から選出しており、選挙区選出はこれとの関係でいうとあくまで府県単位にすべきだ。二つの県の合区でも違憲状態になる可能性は将来的に出てくるだろう。四国4県で合区という事態もないとは言えない。すると、四国の比例区と四国の選挙区というものが並立することになる。
 民意を国会に届けるという点から、人口が少ないとはいえ、地方の意見を国会に届ける機能が確保されなければならない。その際、県単位が明治以後の日本の基本単位となっていることを無視してはいけない。これを無視することは、歴史も文化もないがしろにすることになる。
 1票の格差解消と県単位の民意の反映という二つの原理を尊重すると、解決法は参議院の定数増しかない。1票の格差が2未満になるまで選挙区の定数を増やすのだ。議員の定数削減をいう動きも強いが、問題は税金からの支出を増やしてはいけないということだから、1円も増やさないで解決すればいい。そのためには定数増で支出が増える分を政党助成金の支出を減らせばいい。わたしは政党助成金は廃止すべきだと考えるが、現実にそうならないもとで、ここを減らして議員を増やす。1票の格差をなくし違憲状態を解消しつつ、県単位の地方の民意を尊重できる。
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大阪ではめずらしいアブラゼミ

2015年07月21日 10時23分41秒 | Weblog
 昨日夜ベランダの網戸にアブラゼミがとまっていた。よく見たがやはりクマゼミではない。もう30年も大阪はクマゼミに席巻されている。クマゼミはツクツクホウシのように羽根は透き通っているが、体は大きい。アブラゼミよりも大きい。
 とまっていたアブラゼミは、クマゼミよりは小ぶりで、羽根は懐かしい茶色だった。アブラゼミがんばれ!
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安倍さん、新国立見直しできるのなら、辺野古も見直しできるよね

2015年07月18日 09時53分39秒 | Weblog
 安倍首相は昨日(2015・7・17)、新国立競技場の建設計画について、計画を白紙に戻し見直すと表明した。遅きに失したけど当然のことだ。1週間前には、これからやり直すには時間がないと拒否していた。ところが内閣支持率がさらに落ちこんでいくことが予想されるもとで、急きょ見直しを表明した。
 ならば辺野古新基地建設も見直すというべきだ。8月には翁長知事が、仲井真前知事の基地建設承認には法的に間違いがあったとして取り消しをする。粛々とすすめてきた安倍政権への批判は沖縄だけにとどまらずに全国に波及するだろう。戦争法のごり押しと相まって、安倍内閣批判はさらに強まる。
 地方の自治権を尊重し、新国立と同様に「現在の計画を白紙に戻し、ゼロベースで見直す決断」をすべきだ。
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安倍自公政権、数の横暴。しかし追い詰められている

2015年07月16日 10時00分59秒 | Weblog
 憲法違反の戦争法案を、自民公明は15日(2015・7)の衆院安保法制特別委員会で、強行採決した。審議時間が100時間を超えた、いつまでもダラダラや手もしょうがない(菅官房長官)といって聞く耳を持たす強行突破する。批判世論は、審議がすすめはすすむほど広まる。
 安倍首相も「残念ながら国民の理解はすすんでいない」とこの日、答弁せざるをえなかった。強行採決で国民の批判の目はさらに澄んでくる。憲法違反の法案への理解がすすむ可能性は低い。
 この日、赤嶺政賢議員(共産)が「法案審議の大前提となる資料さえ委員会に提出されていないのに、なぜ採決できるのか」と主張。イラク派兵の実態を記録した政府文書が黒塗りでしか国会に出されていないのだ。「いつ国会に提出するのか」との問いに中谷防衛相は「全面開示できるように準備している理事会の決定に従いたい」と答弁した。与野党理事が緊急協議し、浜田靖一委員長が「資料は出させる。いま防衛相が対応している」といった。赤嶺議員がいうように、戦争法案はイラク派兵の「非戦闘地域」を取り払うものであり、「非戦闘地域」での派兵の実態がどうであったかを検証することは、「戦争地域」に派兵する戦争法案審議の大前提だ。黒塗り文書を出して逃げようとは、国会侮辱もはなはだしい。国民主権否定だ。赤嶺氏は陸上自衛隊だけでなく航空自衛隊のイラク派兵報告書についてもただちに提出するよう求めた。
 赤嶺氏は資料提出もされず、したがって審議がつくされていないとして、審議継続の道義を提出した。だが、理事会も開かないまま、動議を即刻否決し、浜田委員長が質疑終局を宣言し、強行採決に及んだ。資料は出させるといいながら、強行採決。
 安倍首相も、自民、公明も、恥知らずにもほどがある。その支持者も考え直すべきだ。
 憲法違反を押し通すことは、自らを追い詰めている。この戦争法案によって、本格的な憲法改正はもう不可能になった。憲法にもとづく改憲手続きをとらず、裏口入学的な方法で憲法改悪を図ろうとしているのだから、本来改憲に賛成の小林節さんのような人が反対の先頭に立つ事態となった。これでは、来年の参院選で自公プラス維新で大勝して、改憲の発議をし、安倍内閣のうちに憲法改正(改悪)の国民投票にもちこもうというスケジュールはほとんど見通しがなくなった。ここには大阪市の住民投票で橋下独裁にストップがかかったことで、安倍=橋下改憲タッグがとん挫したことの影響も大きい。
 国民は目覚め、自覚を持って、歴史の主体となって立ち上がろうとしている。とくに若者が1960年代、1970年安保につづいて目に見える立ち上がりをしていることに明るい将来を見る。 
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スペインの空のような夏の青空のもと戦争法反対署名

2015年07月14日 11時38分54秒 | Weblog
 今日(2015・7・14)はめずらしい突き抜けるような青空だ。スペインのアンダルシアかと思うような青だ。日差しがきつく、日陰とのコントラストが大きい。
 10時半から弁天町駅前のライフ前で戦争法案反対の宣伝・署名をおこなった。首から戦争法反対のポスターをぶらさげ、ビラをもち、署名を訴える。ハンドマイクで買い物客によびかけた。
 あすにも安倍内閣は強行採決をするつもりだ。ニュースステーションのコメンテーターもしている首都大学東京の憲法学者・木村草大さんがいうように、戦争法案は明白な憲法違反、もし政策的に集団的自衛権をやりたいなら、堂々と憲法改正を発議し、国民の過半数の支持を得るべきだ。憲法の規定があるにもかかわらず、違憲の法律を数を頼んで押し通すのは、金にものを言わせて裏口入学をやるようなもので、あまりにするい。
 あまりに暑いので50分で切り上げた。32人の署名が寄せられた。別のスーパー前では1時間はやったので、43とか44人だった。
 安倍内閣の憲法破壊は許してはならない。
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「『永遠の0』を検証する」を読む

2015年07月11日 20時57分59秒 | Weblog
 秦重雄さんと家長知史さんの共著『『永遠の0』を検証する ただ感涙するだけでいいのか』(日本機関紙出版センター、2015年)を読んだ。読んだのは10日か2週間前だが、このブログで紹介しようと思いつつ、先送りになってしまった。
 秦さんは、大阪府立高校の教員で私とは旧知の間柄だ。近代文学研究者として多くのの成果をあげている。最近でもテレビで話題をさらった「花子とアン」の村岡花子の戦時中の戦争賛美の言論の実態を明らかにした研究成果にはずいぶん教えられた。
 本の構成は、第1部 小説『永遠の0』を検証する、第2部 映画『永遠の0』を検証する、第3部 元特攻学徒兵が観た『永遠の0』インタビュー・岩井忠熊さん となっている。
 ここでは、秦さんの論考をすこし紹介することにしたい。私の考えを述べる力はもとよりない。
 秦さんは、『永遠の0』を10回以上読み込んで、分析をすすめた。秦さんは百田氏と同世代だが3つ年上だ。「戦記もの」ブームに浸って成長した世代だ。だが秦さんと百田氏は今、正反対の方向を向いている。百田氏は安倍晋三を首相にする運動をし、お返しとしてNHK経営委員にしてもらい、感動物語をかいた文学者とは思えない言動をくりかえし、極右思想を世に広めるために必死だ。
 秦さんは、『永遠の0』は「特攻を美化するもの」という意見があるが、決めつけだけでは跳ね返されるという。「戦記もの」の「特攻伝説」は機能は書くが、非人間性は描かない。現代のわれわれに理解できるように描き切ったのが百田氏の功績だと、5点にわたって魅力をあげる。ゼロ戦の優秀さゆえの非人間性、軍上層部の卑劣さ、社会も軍隊も階級社会であった「戦前レジーム」へのいきどおりを余すところなく描き、反戦文学作品と読み間違える作品に仕上げたという。そして「現代と過去のラブストーリー」を交差させて構成するものがたりで感動に引き込む、あまりに見事なできを称賛する。だが見事すぎるゆえに、小説としてのリアリティを徐々に融解させていくと分析する。
 これからが秦さんの文学研究者としての真骨頂だ。
 主人公ともいえる宮部久蔵が「どんなに苦しくても生き延びる努力をしろ」と部下にいう魅力的な人物設定が、当時の軍隊ではありえない、リアリティのなさを秦さんは文学論として証明する。徹底した生命尊重の哲学が生まれる土壌が当時の日本人にはすくないだけでなく、宮部がそういう主張をする文化的生育環境の人間として設定していないことを突く。また小説は、特攻の悲惨さ、海軍の残虐性をえがくが、その根源の軍人勅諭、戦陣訓は軽く触れるだけ。「死は鴻毛よりも軽しと覚悟せよ」という皇軍の基本とは対極の「どんなに苦しくても生き延びる努力をしろ」と部下に公言する条件はどう考えてもない。リアリティの融解だ。
 秦さんの『永遠の0』作品分析はすすむ。「ただ感涙するだけでいいのか」というこの本の副題が、感涙からもう一つ先の地点から作品を捉えなおして提供してくれる。なぞを解くような作品論だ。
 この先は、ぜひ秦さんの本を手にとって読んでもらいたい。
 
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昨日からセミが鳴きだした

2015年07月10日 13時23分45秒 | Weblog
 昨日(2015・7・9)の朝からセミが鳴きだした。クマゼミだ。うるさいけど夏らしくていい。いっぽう夕方にはコオロギの大合唱が聞こえる。私の隣の家が2年前全焼して、その跡地が草原になっているので虫たちの天国だ。
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衆院採決とんでもない、違憲の法案は撤回しかない

2015年07月10日 09時25分30秒 | Weblog
 安倍内閣は7月15、16日にも衆院強行採決をしようとねらっている。もう80時間審議した、中央公聴会の日程もきまっているから、採決の条件は整ったというのだろう。参院でもボロボロになっても60日我慢すれば、衆院3分の2で再可決だ。これでアメリカと肩を並べる戦争国家樹立だ。安倍晋三の理想国家だ。
 とんでもない。許してはならない。憲法に違反する法案は撤回しなければならない。法体系がくずれる。『毎日新聞』世論調査では、戦争法案に反対58%・賛成29%、この法案は憲法違反だと思う52%・思わない29%、今国会での成立に反対61%・賛成28%とダブルスコアで反対だ。こんなことはめったにない。国民への説明にいたっては不十分81%・十分10%だ。安倍首相は十分説明するといっているが、憲法違反の中身を屁理屈でごまかそうとするからいつまでたっても納得できない。これほどの数字も例を見ない。普通の保守政権ならいったん取り下げて検討しなおすところだが、ファッショ的・極右政権は神がかり。それに公明党が下駄の雪のごとくどこまでもくっついてゆく。
 憲法学者230人が違憲だと声を上げた。合憲だという憲法学者はいっぱいいるらしい(3人か、5、6人か)、公明党北側副代表はNHK討論で違憲の憲法学者は一部だといった。憲法の番人は憲法学者ではない、最高裁だというが、最高裁がいつ集団的自衛権は合憲だという判決を出したのか、答えよ。高村副総裁がひねくりだしたのが砂川事件最高裁判決だが、集団的自衛権の「しゅ」の字も書いてないではないか。
 合憲だと証明できない法案は撤回しなければならない。時間がすぎれば違憲のものが合憲になるわけがない。
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7月初旬、カエルの鳴き声に加え、秋の虫の声まで

2015年07月06日 21時27分42秒 | Weblog
 毎日夜になると、住宅と小さい工場が入り混じる街にカエルの声がきこえる。癒される。これに加えて、一昨日あたりから秋の虫の音までとどくようになった。コオロギのほかマツムシかなにかの声も。小さな草叢でも虫の住み家だ。それにしても早いように思う。まだ7月の始めなのに。
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育鵬社の「新編 新しい日本の歴史」を見て

2015年07月05日 16時58分54秒 | Weblog
 今日(2015・7・5)港区民センターに行ったら、フロアの隅で中学校の教科書展示をやっていた。育鵬社の歴史教科書を手にとった。右翼団体・新しい歴史教科書をつくる会が分裂して、その片割れが発行しているのが、育鵬社版「新編新しい日本の歴史」だ。
 時間がなかったので初めの方だけ見た。びっくりしたのが、大仙古墳(仁徳天皇陵)を写真、絵図、コラムで3回取り上げていることだ。30p写真では「秦の始皇帝陵の約4倍の面積がある」と解説し、31p大仙古墳・始皇帝陵・クフ王ピラミッドを重ねた絵図ではいかに大きいかを見せ、「大和朝廷の国力と技術は驚くべきものです」を説明する。33p「古墳は『語る』」というコラムでは、「最大の前方後円墳である大仙古墳(仁徳天皇陵)はサンタンジェロ城はもちろん、エジプトのクフ王(前27世紀ころ)のピラミッドや秦の始皇帝陵をも上回り、墓面積としては世界一の規模とされています。このことは、当時の日本も、高度の土木技術に支えられた文化をもっていたことを示しています」と書いている。
 わたしが1961年に中学2年の時の歴史の先生(教頭)は、戦前の教育を引きずったような人で、日本列島は太平洋に向かって弓なりになって堂々と胸を張って自分を主張していると教えた。だが、日本列島の形は地殻運動の結果であって、地形が太平洋の向こうにあるアメリカなどに主張するために形をつくっているのではない。ずいぶん前、「あたらしい歴史教科書」を見たときには、近現代の項で、朝鮮半島を日本列島に突き付けられた匕首(あいくち)だと表現していた。昔の授業でその先生は「仁徳天皇陵は、秦の始皇帝陵や、エジプトのピラミッドよりも大きく、世界一だ」ともいった。
 戦前戦中の「国史」をひきずっていた昔の授業の記憶を呼び覚ましたのが、育鵬社の歴史教科書だ。陵墓の面積の競ってもあまり意味はないし、大仙古墳が5世紀前半、始皇帝陵が紀元前3世紀、クフ王が紀元前26世紀(育鵬社教科書の前27世紀はまちがい)であって、600年、3000年の差があるものをいっしょにして比べるのはどうかと思う。
 大仙古墳は堺市の発表によれば、古墳全体としては840m×654mで、墳丘は長さ486m×前方部幅307mだ。
 クフ王のピラミッドは、230m×230mで高さ138・74m(もと146・59m)。2・5トンの石を270万個積み上げてできている。
 秦の始皇帝陵は今なお、全容が解明されていない。地上の陵墓は350m×350mだが、中国では始皇帝陵外城を東西940m×南北2165mとしている。1974年に陵から1・5㎞東の地点で兵馬俑抗が発見された。1~3号抗のうち1号抗だけが発掘調査され、研究がすすめられている。数年前に見学したが度肝を抜く規模の遺跡だった。兵馬俑は陵を守るために東向きで並んでいる。陵の西・北・南にも同様の兵馬俑抗がある可能性がある。陵区の総面積は5525haといわれている。陵墓の地下には、墓室を中心に地下宮殿があることがほぼわかっている。だが発掘計画はない。
 教科書に記述するなら、すくなくとも1974年の兵馬俑抗発見とその後の研究をふまえた記述をすべきだ。高校の日本史教科書では、大仙古墳とピラミッドと始皇帝陵の面積比べをするという非学問的なことはしない。戦前の「国史」意識で歴史教科書を記述するなどもってのほかだ。歴史は歴史科学なのだ。育鵬社版でさえも、仁徳天皇陵とは書かずに大仙古墳(仁徳天皇陵)とせざるをえないところまで研究がすすんでいるのだから、比べるにしても正確にしてもらわないと、子どもたちに誤った歴史認識を与えることになる。この教科書の50~51pには2ページにわたって神話を記述している。何を目指しているのかがわかる。
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戦争法案の授業に政治介入

2015年07月04日 15時32分15秒 | Weblog
 『毎日新聞』(2015・7・4)によると、山口県の柳井高校で戦争法案=安全保障関連法案について2年生の「現代社会」で生徒が調べて発表し、どの意見が説得力があるかを投票で問うた授業に対して、県議会で自民党議員が問題にし、教育長が「配慮が不足していた」「県教委として指導不十分だった」と答弁した。あきらかに授業内容への政治介入であり許せない。18歳選挙権が来年の参院選から実施され、当然、主権者教育が大々的に行われなければならないのに、教育学的に見て何ら問題がない授業に対して介入するのだから、18歳選挙権への妨害行動だ。
 6月22日の授業で、教員が配布した日経新聞と朝日新聞の記事を参考に政府与党の見解、野党の主張、憲法学者の意見などを学習。翌日までに自宅学習で論点を整理し、プリントにまとめて24日の授業に臨んだ。24日には、4人ずつ8グループに分かれて議論し、それぞれ法案への賛否を明らかにした。2グループは賛成、6グループは反対と主張した。そのあとどのグループの違憲がもっとも説得力があったかを問う投票をした。「他国を守るのであれば、非戦闘地域での食料供給や治療(医療)でも貢献できる。自衛隊は戦争に巻き込まれてからでは遅い」と反対したグループが最多の11票を得た。
 いい授業だ。何の問題もない。2時間でよくできたものだ。自宅学習ができたからこそ可能になったといえよう。
 自民党に威嚇されて県教委は震え上がったのだろう。教育長は取材に対し、「配布した資料が新聞2紙では少ない。全体像が完全でない資料を使い、かつ時間も十分でない形で投票させた。高校生に賛否を問うこと自体、私自身は微妙だ」と答えたという。
 『日経』と『朝日』では少ない、『産経』も加えれば申し分ないのか。メディアリテラシーの授業ならばありうるが、そうでないならば、あまり煩雑にならない方がいい。論点は多いのだから。いちばんの中心は憲法に反していないかどうかを見定めること、立憲主義の理解を土台にすることだ。
 投票させたことは何の問題もない。生徒全員が個人の意見発表する代わりの方法でもある。もちろん投票しなくてもいい。グループ内で意見を言い、友達の意見を聞き、頭の中で考えをめぐらせるだけでもいい。方法は多様だ。時間をもっとかけることができれば申し分ないが、2時間だからだめなことはない。ホットな政治課題を逃げずに取り上げた担当の先生を称賛したい。こんな先生がどんどん出てこないと、日本の政治教育は干からびてしまう。自民党と県教委がいっしょに授業内容に介入するという恐ろしい事態が現にある。現代史教育では、15年戦争、慰安婦問題、南京大虐殺、沖縄戦などへの安倍・百田・稲田・長谷川ラインにつながる連中による教育介入が激しい。身の危険を感じるくらいの攻撃だ。攻撃する極右メンバーはうしろに安倍がついているから怖いものなしで乱暴の限りをする。中高だけでなく大学に対してもだ。
 全国の中高校でいまこそ、憲法教育のケーススタディとして「戦争法案」を取り上げるべきだ。期末試験も終わった後、1,2時間しかないと思うが、今やらなかったら生きた教育にならない。
 
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衆院、農協「改革」法案可決  農家の声をきけ

2015年07月02日 22時58分33秒 | Weblog
 6月30日(2015年)、衆院本会議で農協の解体に道をひらく農協「改革」法案が、自民・公明・維新などの賛成で可決され参院に回された。
 安倍内閣が「岩盤規制」にドリルで穴をあけるといって、60年続いてきた農民の協同組合制度を崩す手はじめとするものだ。市場原理主義の安倍内閣は米価の大暴落をまねき、ブランド米でなければ今や米は水より安い時代となった。安倍内閣はこれを放置している。山口選出だが、東京の超エリート家庭に育った安倍は、農家の労働も生活も知らない。米の値段が生産費を下回っても、それは経済原則尊重が第1だという。アメリカ政府がどれだけ農家を保護しているか一度勉強すべきだ。新自由主義と極右復古主義に頭を占領されている安倍は、農協の活動している分野を独占大企業に明け渡すことをねらっているのだ。
 国連は、2012年を国際協同組合年として、協同組合の社会的意義を尊重し、その活動を促進することを各国政府にもとめた。日本の農業協同組合は、協同組合運動のさきがけだ。
 わたしは20年ほど前から、長野県松川村からコメを送ってもらっている。大阪で高校教員をしていた井川恵右さんが移住し、「光と風の会」をつくって松川村と大阪をむすぶ米の産直運動を始めて以来だ。その井川さんが、「光と風通信・2015春号」に「農協をつぶさないでと地元農民が村議会に請願」という文章を書いている。それを紹介する。

   「農協をつぶさないで」と地元農民が村議会に請願
 「農協」の大義は、小さい農家を守ることです。多くの農家は米作りを主にしながら兼業で所得を確保し、伝来の田畑を守り、村の農協はこれを支えてきました。出稼ぎでなく地元で仕事をという切実な要望に、役場と一緒になって工場誘致、兼業先の確保に奔走したのも農協です。経済成長は小農の没落という世界常識とは異なる結果をもたらしてきました。いま国が奪おうとする「信用事業」も相互扶助の精神から生まれたもので、村の銀行として農家の生活に溶け込んでいます。共済事業も同様です。一般の保険の掛け金が高く、貧しい農民は加入できないとして、戦後の農協法においてようやく認められたものです。Aコープやガソリンスタンドなどの農協生活関連事業も、商業施設のなかった農村地域の切実な要求に応えて生まれたものです。医療などの厚生事業も無医村解消の運動が実を結んだものです。農協が出資者となっている厚生病院は予防医学を重視することで、若月俊一医師を先頭とした長野県佐久総合病院の取り組みは長野県全体の医療にひろがり、長野県を全国きっての長寿県にしたのです。世界の小規模農業の中で、なぜ日本だけが近代化と生産力アップに成功したか。農地改革と農地法、農協制度など、いわゆる戦後の諸制度がそれを可能にしてきました。これらは世界のモデルとしても貴重なものです。松川村は米を中心とした農村であり、農業は村の基幹産業として位置づけられています。「農協」を守ることは、小規模農家を守ることであり、安心安全な日本の米作りを守ることです。高齢化と後継者不足に悩む村の農業の前途は多くの困難がありますが、国民的な課題として、みんなで考えるべきことです。政府が決めることではありません。

 
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この世でみにくいもの=弱者をバカにして、これに同調して

2015年07月01日 10時26分09秒 | Weblog
 百田尚樹氏を呼んで妄言をいわせた勉強会なるもので「マスコミを懲らしめなければならない」と報道抑圧発言をした大西英男代議士(東京16区)は、厳重注意処分を受けたにもかかわらず、30日、また同じことをくりかえした。「問題があったとは思いません」というのだから、どうしようもない。
 百田氏は、「文化芸術懇話会」で軍隊の必要性を説いたうえで「南太平洋の小さな島、ナウルとかバヌアツとかツバルなんか、もう沈みそう。家でたとえればくそ貧乏長屋。取るものも何もない」という発言をしたそうだ。参加者からは笑いが起きたという(『朝日』7・1付)。
 島が沈みそうなこと、経済的に貧しい国であることをあざ笑う神経。これが文化人や小説家だというのが信じられない。沈みそうなのはバヌアツやツバルの責任か。くそ貧乏長屋とは、どのようにしてこういう表現がでてくるのか。「くそ」という表現は橋下維新「最高」顧問もよく使った。
 こうした発言に参加者から笑いが起きたそうだが、弱者、弱小国家をばかにするもの言いに対して、顔をしかめるのではなく、同調して笑うというのは、精神の程度を疑わざるをえない。これが政府与党の国会議員たちのレベルだと思うとやりきれない。これが数を頼んで好き放題するのだから。
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