あんのん雑記

愛媛県西予市野村町の慈雲山安穏寺、
住職の雑記です

パイナップルの缶詰のこと

2013年08月17日 | お師匠の事
師匠がごくごくたまに、
航空隊時代の話を思い出したようにすることがあります

徳島の航空隊基地での爆撃訓練でのこと、
海上に造られた軍艦を模したコンクリートの目標に
模擬爆弾を投下します

目標にあたると土煙が上るので命中が解るそうですが
難しい訓練で、なかなか土煙が見られなかったとのことです

もし命中すると、褒美としてパイナップルの缶詰が支給されたそうで、
それがとても嬉しかったのだと話します・・・

訓練時代のエピソードや学生時代のエピソードを
いきいきとした表情で語るのを見ていると、
戦争のあった時代が師匠たちの青春であったのだと痛感します

どうしても悲惨な部分がクローズアップされますが、
その陰には泣き笑いの青春時代のエピソードがあります

そういったエピソードを聴くと、
戦争が教科書の話ではなく、
この日本で自分と同じような若者が戦った戦争であり
まぎれもなく今と繋がっている世界なんだなと感じます