ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

未来 2

2006-10-17 07:56:06 | 未来
2.
 ジーン・ウールは、とても静かな時間を過ごしていました。すべてが透明でした。何もかもが輝いて見えました。きっと、ジーン・ウールが、苦しみも悲しみも耐え難い孤独も、すべてを受け入れる気持ちになったからでしょう。
そんなジーン・ウールの透明な心を、長い時間待っていたもう一つの存在がありました。その存在は、輝く太陽のまぶしい光のなかから現れました。ジーン・ウールは何が起こったのか分かりませんでした。
「ジーン・ウールよ」
雷鳴のような声が、空から降ってきました。ジーン・ウールの足下で無心に草を食べていたアンタレスが立ち上がり、ぽろりと食べかけの草を落としたかとみるや、次の瞬間一目散に地面の穴に飛び込みました。ジーン・ウールは驚いて空を見上げました。まぶしくて何も見えません。
その存在は、ジーン・ウールの目にも見えるように、光を落としてくれたようです。真っ白くて長い髪と、胸まで垂れ下がる白い髭と、長い裾をもった白い衣を着ていました。手には杖を持っていました。杖の先には白い蛇が、自分のしっぽをのみこんでいます。
「私は、始まりであり、終わりでもある。私は進化の調整者であり、時間の調整者でもある。ジーン・ウールよ。お前に未来と、お前の果たすべき役割がなんであるのか見せてやろう。」
言うが早いかジーン・ウールは、渦巻きに巻き込まれて、長い長い螺旋状のパイプを竜巻のように駆け登っていきました。

 20世紀にローマ法王がダーウィンの進化論を認めました。つい最近のことです。でも、もう一つ別な進化論が存在します。この進化論は、実は聖書のなかに書かれていて知られざる、もう一つの進化論なのです。

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