ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

杉原千畝続報

2012-05-03 06:39:18 | 本の話・素敵な話

杉原千畝続報
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日心会メルマガ 転載です。


先日、メルマガNo.469で「杉原千畝の命ビザ」をお届けしたのですが、その続報です。
以下は、大切なポイントともいうべきものです。

まず第一に、杉原領事は、「外務省の訓令に反してビザを発行したのか」という点です。

外務省の命令に違反して発行したビザであれば、この文書は単なる私文書となります。
従ってビザとしての効力はありません。無効です。
無効なビザなら、ユダヤ避難民たちは、ソ連への入国ができません。
当然のことです。

杉原領事は、あくまで公文書としてビザを発行しています。
この発行に日本の外務省が「発行をしてはならない」といった内容の訓令をした事実はありません。

実際にあった話は、単に外務省は、「一度にあまり大量の発行をしては、ソ連に迷惑がかかるのではないか?」程度の話があったにすぎません。
これはどこの国でも同じことです。相手国に配慮するのが外務省の役割でもあるからです。

従って、杉原領事の発行したビザは、日本の外務省の認証を経た有効なものです。

なお、米国は当時、セントルイス号事件で知られているようにビザの発行を全面禁止していました。


つぎに、ビザを出したのは杉原領事だけだったのか、という点です。

ハンブルグの領事館でも800通におよぶビザが日本の領事館で発行されています。
良心をもってビザを発行し続けていたのは、当時、杉原領事だけではなかったのです。

このことは、ソ連経由で上海に逃げてきたユダヤ人たちが、上海で25000人にも上ったことでもわかります。
つまり、杉原領事以外にも日本の領事たちは、多数のビザを発行していたのです。
なぜなら当時の欧州のユダヤ人の外国脱出は、日本経由しかなかったからです。


三つ目に、杉原領事は処罰されたのかという点です。
敗戦前に杉原領事は、勲五等に叙勲されています。
これは罰とはいえません。


四つ目に、杉原領事の退職についてです。
日本がGHQによって占領されたとき、日本は「国」ではなくなりました。
東洋における一エリアというだけの存在になったのです。

当然のことながら、日本国の外国における公館もなくなりました。
このため、日本の外務省の職員で海外にいた者は、全員解雇となっています。

国を失うというのは、こういうことです。
いまの日本は、世界的に認知された「国」です。
いろいろ問題があったにしても、日本人が海外で何かトラブルにあえば、日本の大使館が何かと助けてくれます。
けれど、日本が「国」でなくなれば、こうした日本人への保護は、一切なくなります。

日本人は、名前さえないそこらの野良イヌや野良ネコと同じで、たとえ殺されても、誰も何も助けてくれない。
それが「国」を失うということです。

左翼主義者は、日本なんてなくなったほうがいいようなことを言いますが、実にとんでもない話です。


五つめに、ユダヤ人の満洲国通過についてです。
当時満州国の参謀総長をしていたのは、東條英機です。
彼は、すべて承知の上で、ビザを持ったユダヤ人を通過させています。
だからユダヤ人たちは、敦賀などに上陸し、日本経由で上海に移住できたのです。

日本陸軍がユダヤ人に好意的だったのにも理由があります。
日露戦争当時に、ユダヤ人財閥のシフ氏が戦争資金に困った日本の外債を買ってくれたことを恩に感じていたからです。
外貨が底をつけば大陸の日本陸軍は全滅していました。(高橋是清自伝参照)


※以上は、東近研の落合さんのご意見を参考に掲載させていただきました。



ねずきちさんより 日心会メルマガ が届いていました。
ありがとうございました。

続編として掲載致します。


  

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