「塾まで距離があって車で通塾していて、運転中はもちろんチャイルドシートに座らせます。座るとすぐに眠ってしまいます。塾に到着したときには熟睡していて、起こすと大変機嫌が悪く泣き出し、大騒ぎです。どうしたら良いでしょうか?」
そうですね。午後2時~3時という時間帯はちょうどお子様が眠くなる時間帯ではあります。普段聞き分けのイイお子様も眠いとき、聞き分けが悪くなり、訳のわからないことを言い出しますね。眠いときはどのお子様も2歳くらい若がえりますから。
それで対策ですが、まず、塾のある日の前日は夜更かしをさせず、早めに寝かせ、睡眠時間を十分にとらせましょう。
それでも車に乗ると眠くなるのは、車内がつまらないからかもしれません。車内でお子様が目を輝かせるようなことをしましょう。無論御父母様は運転中ですから、直接面倒を見てはあげられませんので、安全運転をしながらできることをすれば良いのです。その一つにお子様とのクイズ(なぞなぞ)あそびがあります。
ところで、私立小学校受験ではさまざまな知識が問われています。いわゆる生活常識からはじまり、季節常識、昔話・童話の知識はもちろん理科分野まで広く出題されます。
だから、受験対策としても、テキスト(ペーパー試験問題)上だけで教えこんでしまいがちです。しかし、それではあまりにお子様がかわいそうです。
入試に出題されている生活常識や季節常識についての知識は本来日々の生活の中で身につけるものであって、受験知識として暗記するものではありません。ご家庭できちんと子育てをされていれば自然に身につくものです。そして、多くの私立小学校では「きちんと子育てされたお子様」を歓迎しています。
例えば、昔話や童話の登場人物(動物)を問う問題はお母様が昔話や童話を毎日読み聞かせをしていれば、お子様は自然に憶えてしまうものです。
季節常識も日々の生活の中で季節毎に教えていればほとんどが自然と身につくものです。
そして、お子様が「何でも新しく何かを憶えることが楽しい。」となれば、私立小学校受験の「はじめの一歩」はクリヤーです。逆に「何か憶えることが面倒くさい。」という子供にしてしまうと先行き大変なことになります。お子様がどちらのタイプになるかは御父母様次第なのです。
では、どうすれば何かを憶えることが好きになるのでしょうか?
実は簡単です。お子様が何かを新しく憶えたら御父母様をはじめとして周囲の大人達が大げさに褒めちぎれば良いのです。お子様は御父母様や周囲の大人達から褒められたい一心で次々と憶えるようになります。そして、車の中や交通機関の中でお子様が最近憶えたことについて親子でクイズをするのです。
例えば、お子様が季節の野菜を憶えたら、
御父母様「夏の野菜で上から読んでも下から読んでも同じ名前の野菜はな~んだ?」
もし、すぐに正解できなければ、
御父母様「じゃあヒントを言うね、赤い野菜です。」
「うーん、じゃあもう一つヒント本当は夏の野菜だけれどスーパーにはいつも売っています。」
お子様「・・・・・・」
お母様「それじゃ最後のヒント、きのう晩ご飯のサラダに入っていて、○○さんは美味しいねぇと言って食べていました。」
お子様「ト・マ・ト」
御父母様「ピンポーン、ピンポーン正解です!すごいねぇ~もう憶えたんだ。○○さんは頭いいね!」
ほとんど9割以上ヒントを与えているのだから実は正解して当然なのですが、そこはそうは言いません。正解を口にしたのはお子様なのですから臆面もなく褒めちぎります。
こんなやりとりを車の中ですると楽しく知識が身につき、眠らなくなります。
塾から距離があって通塾時間がかかるという一見マイナスに見えることも工夫次第で楽しい親子の時間となり、知識も身につくのです。世の中ピンチはチャンスなのです。一見不利に見えることも、考えようと工夫次第でプラスに転化出来るのですから。
お薦めです。是非試してみてくださいね。