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絶対合格

熱血塾教師35年+教育コメンテーターのオールマイティー井澤が 「受験」、「子育て」の成功法を公開!

科学的根拠にこだわりすぎると逆に大切なことを見誤るのでは?(No.1519)

2025年06月18日 01時06分12秒 | 本と雑誌

4/22に人生初の書籍「子育て絶対合格論」と出版したところ、いろいろな方から感想を頂きました。この場を借りて御礼を申し上げます。ご意見を寄せて頂いた方、有り難うございました。

ある方からは「令和の菜根譚」とまでお褒め頂きました。本当に有り難い限りです。そうありたいと密かに願いつつ原稿を執筆していましたので、「我が意を得たり」です。

また、ある方から「子育て指南書」として何度も読み返しているとのこと、こちらもそういう「子育て指南書」にしたいと願い出版したので本当に有り難く思っています。

他方、批判のための批判も匿名でいただきました。「科学的根拠が記載されていないから信頼できない本」とのこと。

 たしかに、科学的根拠はないよりはあった方がいいでしょう。しかし、子育てアドバイスにはエビデンスは必須ではありません。なぜなら子育てアドバイスは薬ではないし、病気のお子様への治療法ではないからです。

 江戸時代から伝えられている子育ての智慧は良い結果を生んできたので今に伝えられているのです。もし、有害無益であれば、今日まで残らなかったと思います。そういう智慧に科学的根拠がないからと言って価値がないときめつけるのは・・・・・。

 それに、エビデンスとしている海外の研究成果は医学の分野では普遍性があっても、子育て分野ではどうなのでしょうか。国柄、文化、習慣、人種等がまったく違う国の調査をそのまま鵜呑みにして、我が国の子育てに当てはめるのが正しいのでしょうか?

 まあ、今の世の中、エビデンス(科学的根拠)という言葉が大流行していて、「猫も杓子もエビデンス」って感じです。医薬分野以外で何でもかんでもエビデンスがあれば正しい、なければ正しくない。というのは無理があると思います。

 例えば、キリスト教の聖書の記述に対してエビデンスはあるの?「正法眼蔵」の記述に対して、エビデンスが書いてないので無価値?!とか言うのでしょうか。行きすぎた科学的根拠偏重主義は一種のカルトですよ。

 現在の科学がこの世のすべてを解き明かしていて、最高なのでしょうか。まだまだ科学では解明できていないことがたくさんあります。つまり、科学的根拠と言っている科学自体が発展途上の不完全なものです。だから、今後も科学者達は日々研究をして、科学を進歩発展をさせていくのです。科学ではまだ説明できていないことも科学がいっそう発展した未来の世界では正しかったのだと証明されるかもしれません。逆に今常識としていることが実は誤りであったと証明されることもあります。まるでかつての天動説と地動説のように。

 私が言いたいのは科学的根拠にこだわりすぎると逆に大切なことを見誤ることがあるということです。言葉尻や形式で批判するのではなく、思想・思考・智慧の中身で勝負しましょう。

そういうご批判なら大歓迎です。毀誉褒貶は世の常ですから。

 

 


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