絶対合格

熱血塾教師35年+教育コメンテーターのオールマイティー井澤が 「受験」、「子育て」の成功法を公開!

素直な子が学力も伸びるとのことですので、素直な子にしたいのですが・・・・(No.407)

2015年05月11日 11時05分52秒 | 受験・学校

 

 長年の塾教育を通して思うのですが、生まれ持った気質や性格は生まれる前から決まっているのでは?と思います。

 その証拠に同じ親から生まれ、同じ家庭環境で育った兄弟・姉妹でも不思議と性格は違います。無論幼児期の環境により性格は影響を受けますので子どもの性格・気質の全てが生まれる前から決まっているわけではありません。おそらく6~7割方はもともとの性格・気質。残り3~4割ぐらいが生まれ育った環境によって決まるのでは?と思います。昔から「三つ子の魂百までも」と言いますから。

 素直な子のほうが将来伸びるし、明るい人生を過ごせますから親は我が子を素直に育てようとします。しかし、その子の性格の6~7割が素直ではないとしたら、育て方次第とはいうものの残り3~4割しか改善できないということになります。

 そうすると、素直な子に育てたいという親の努力は徒労に終わってしまうのでしょうか?

 「持って生まれた性格・気質は変えられない。」と思います。しかし、親の努力は無駄にはなりません。性格は変えなくても良いのです。変えるべきなのは「心の行動習慣」です。

 たとえば、周囲の人から褒められたら「もっと努力して、いっそう社会に貢献できる人になろう!」と思う「心の行動習慣」を身につけるのです。もし、周囲の人から批判されたら「自分の至らなかった点を反省し、改善案を立案し、実行しよう!」と思う「心の行動習慣」を身につけるのです。そうするともともとの性格は全然変わっていなくても、心の行動習慣がそのような人は「素直で謙虚な努力家」となります。

 

 この心の行動習慣により、持って生まれた性格・気質にかかわらず、人は心の器を大きくできるのです。世の人格者の中に「おぎゃ~と生まれたときから人格者であった。」という人はいません、皆人知れず努力して、いろいろなやり方でこのような心の修行を積んでいるのです。

 

 親としては、「こういう場合にはこう思うべきだ。」とあるべき心の方向性を教え導き、それを良き「心の行動習慣」にまで高めてあげるのです。そうすると子どもは行動だけでなく心の針の向きまでを自分自身であるべき方向にコントロールするようになります。

 行動だけを指導するより、はるかに大変で、親もエネルギーが必要です。しかし、これが身についてくると、子どもを叱る回数がへってきて、親子の関係も良くなってきます。なぜなら子ども自身の心が子どもの行動をコントロールしているからです。

 だから、はじめは大変ですが、是非試してみて下さい。


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