2012年10月 8日大学病院に救急車で搬送されそのまま入院
10月16日前頭側頭型認知症と告知される
12月25日S病院(内科精神科併設)に転院(医療保護入院)
前頭側頭型認知症と知らずに大学病院に入院してから、6ヶ月以上経ちました。
そして、S病院に転院してから、3か月経ちました。
春めいてきて、あまり寒くなくなったし、夫の誕生日が、3月31日なので、
主治医のI先生に相談し、水の摂取も我慢できているし、血糖値もそのために
安定してきているという事で、外出することにしました。
夫は、楽しみにしていたのかどうか、面会に何回か行っていて、外出の話を
していても、反応がはっきりしませんでした。表情が変化しない、理解して
よろこんでいるのかどうか、こちら側が?となっていました。
9:21 私着 ナースセンターに入る (夫病室)
看護師さんから、外出の手続きについてうかがう
9:23 夫の病室に入り、外出するから着替えるように言う
夫このままで良いと、ちょっとおしっこ臭い服装のまま
9:31 夫9時半過ぎた発言 ナースセンターで外出の手続書に、夫が署名
自分の名前は書けました。でも、西暦が200416年???
3月31日は書けました。
・薬・血糖値の測定器・インシュリン注射・〈外出時の記録〉用紙
・『夕飯前に、看護師さんたちの夜勤の人との交代があるので、
5時前には帰って来てください』『〇さん、僕のいるうちに帰って
来てね、待ってるからね。』と主人のお気に入りの男性看護師
さんに言っていただいて、
S病院から、初外出!!
夫 『 何か月ぶりの外だ? 』 私『 12月25日からだから、3か月以上たったね 』
『 久しぶりだ~ 久しぶりの外だ~ 』 と 顔がほころぶ!
ほんとうにうれしそう!!
9:50 ころ がんで亡くなった妹の墓参り、位牌所にもお参りする
妹の家に行く。末娘がいたので、仏壇に手を合わせる
ろうそくとお線香に火をつける。
夫線香に火を点けるのに、手元が危なかった
10:10ころ 末の妹の所に行く
10時のお茶を飲まないといけないと言うこだわりの為
お茶はほうじ茶で、2杯飲まないといけない
一杯茶は、だめ(昔の人そういっていました)というこだわり
汚いものには触りたくないというこだわりが出てきており、
病院からずっと手をジャケットの中に引っ込めている。
妹の家には、家の中に犬がいるため、お茶を飲む時も
手をジャケットから出すのをためらっていた。
11時少し前 自宅近所のスーパーで 誕生日祝いの寿司を 夫が選ぶ
刺身と寿司のどっちがいいか私が聞くと、寿司だとの答えだった
寿司は、誕生日だから、高いのを食べると言う
二人前で1280円(一人前640円ではあまり高くないけどね~~)
一人前880円のが低カロリーだけど、おいしそうだったので、私
薦めてみましたが、頑として、1280円でした。姑の分をもう一つ
買いました。
レジに並んでお金を払おうとしたとき、ウーロン茶買う、と
店内を探して歩く(私、夫がどうするか、黙って後をついて行きました)
何回かジュースコーナー歩いて、見つけれなくて、商品を並べている
店員さんを見つけて、どこにありかちゃんと聞いていました。
(なんと普通!!!当たり前だけど、まだ人に聞くと言う行為ができる)
11:40 自宅着 久しぶりだと母親の事を見る事はせず、居間の中を眺めまわす。
日めくりカレンダー(標語の物が3つ)日にちが13日とか18日とか
3つともばらばらなのに気付いて、直し始める。
夫が家にいた時は、いつも夫のする役割だった。
15日を過ぎると裏側から16日が始まるタイプの日めくり。
どういう風にめくったらよいか、戸惑ってできないのが2つあった。
12:55 血糖値測定 インシュリン注射後
お寿司、青菜のお浸し、かぶときゅうりの漬物、
なめこと豆腐の味噌汁(豆腐は食べないと捨てさせられた)
薬の水、コップになみなみ一杯と言われるが、湯飲み茶わんに100ml
お茶2杯と言われるが、8分目で2杯180mlで渡した。
13:00 自宅の墓参り 市郊外 道路拡張の為、山を造成したところに寺ごと移転して
6年位経っている。 4月になろうとしているのに山のせいか、雪も残って
とても寒かった! 墓所から寺の方に夫だけ歩いて行く(私は車で、乗
ってと言うも、歩けるから乗らないと言う)
歩けるだろうと、何度も言う。
自宅から墓に向かう途中で、突然、日赤と、以前の勤務先に行って見るといいっていたので、
そのまま、そちらに行く。自宅の墓から、どちらも近い。
日赤は、夫がず~~~と糖尿病とうつで治療のために30年近く通っていた。
墓に行く途中の道を通りながら、この道を自転車で通っていたと懐かしそうに話した。
あまりに、普通なので、(え~~~なんで普通なの?)と思ってしまった。
以前の勤め先、実はJRでした。新幹線のダイヤ編成をコンピューターに打ち込む仕事や
車両の編成を現場で30年以上携わっていました。うつになってから、一度も仕事の話を
した事がなかったので、自分から行くと言ったので、心配だったのですが、大丈夫でした。
新しいタイプの新幹線の車両も見ました。ちょっと私の方が興奮しました。
『 これで、後死んでもいいな。 』 と 突然言いました。
縁起でもないと思いましたが、なんか、じ~~~んときました。
『そう簡単に人は死ねないし、死なないよ』と、私いいました。
病院で、人には言えないけど、死について考えているのかなあ と ・・・
2:30 自宅着 おしっこをジョーーーとする。その後お尻をおさえて、ウ~~と言う。
私『うんちだったら我慢しないで、トイレ行って!』
夫走ってトイレへ、一度目は出ないと言って戻ってきた。
二度目は、出た。けど、ひっかけた、失敗したと言う。
私トイレ掃除
2:50 犬の散歩 思いだし思いだし、夫のペースと犬のポン太のペーズにあわせて
なんと、55分もの長い散歩
きっと浦島太郎のような気分だったのじゃないだろうか?
ここは見覚えがある、かわったなあ~~、 ん?ここどこだ?
わからない、どっちだ?
私、こっち通ってたんじゃないの? 夫、あ~~そうだ。
また少し行って、夫、ん? 家どっちだ?
私、あと真っ直ぐだよ、 夫わかったと言うと、私とポン太を
置き去りにして、ズンズン言ってしまいました。
3:45 自宅着 お茶を飲む 2杯
病院にもどる準備(着替えと紙パンツを渡し準備する)
夫、自分の部屋に行って下りて来ない
行って見ると、俺の遺言どこにやったかと思ってと
探している。(私は知っている)これでしょ。
取っていないか?取っていないよ。娘たちのでしょ。
んだ。
4:20過ぎ 自宅出発 70キロくらいで飛ばしていきました
4:50 S病院着 自宅での様子を看護師に報告
帰り間際にペットボトルのお茶を飲んだことを、予定量として
夫の機嫌を損ねないように報告した。
夫と病室に行くと、先に病室に入った夫が他の患者さんのロッカーを開ける。
『え~~おとうさん、だめでしょ。』 『大丈夫だ、言うなよ』と
自分の歯ブラシセット一式を、取り出した。
(なるほど、水を飲むために、コップをそこに隠したのか・・・)
帰りに、夫が一番気に入っている男性看護師さんに、夫に見つからないように、そのことを
報告しました。看護師さんも、『あ~~~そうか、わかった、わかりました、教えてもらって
よかったです。どうも、おかしいと思っていたんですよ。』とのことで、うまく対処してくれそ
うでした。
自宅に帰って来て、今度は補聴器をしている姑の話を聞くのが大変で、少し声を荒げてしましました。疲れました。
時系列で、列挙しただけで、それで、どうしたのという感じですね。読んでくださった人は退屈だったでしょう。下手な文章でごめんなさい。おつかれ様でした。
とにかく、ほんとうに普通なところと、やっぱり変だと言うところと、ごっちゃでした。
夫は、長靴で、『ほら、歩けるだろう!!』を連発していました。
脊柱管狭窄症で、低ナトリウム血症の影響もあったのか、昨年は痛い痛いで、ろくに歩こうと
しなかったので、すんなり歩くのが嘘のようです。
道や町の様子もわかっている事と、あいまいなことがありました。
前頭側頭葉変性症で、ご主人の散歩に付き合っていらっしゃる方たちの気持ちが、
ほんの少しわかったかも?です。夫は私がついて行かなかったら、家の近くなのに
迷ってしまったかもしれません。
そして、気になった事
膝を拳で、無意識のうちにトントン叩いていました。『なんで叩いているの?痛いの』と聞いても、
『痛くない、なんで叩いているかわからない』と言っていました。
調べてみると、
池田学著【認知症専門医が語る診断・治療・ケア】中公新書(740円+税)の
第4章 前頭側頭葉変性症 常同行動の項目 (P.135)に
下記のような記述があり、それにあてはまると思います。
病状が進行すると膝を手で擦り続けたり、手をパチパチ叩いたりするような単純な繰り返し
行動がみられるようになります。
つまり、夫は普通に見えていても、脳の委縮は確実に進行しているのかもしれない。
この次、主治医と面談する時には忘れずに、聞いてみよう!
でも、ご自宅に戻れて、きっと嬉しかったでしょうね。
私は主人を実家へ連れて行きましたが、この家には連れて来ていません。接待できる人がいないので、、、(こういうところ、息子は非協力的で、、、)
たっぷり1日外出できて、ご主人は嬉しいと思います。トイレも頑張られたじゃないですか。汚しても、トイレに行ってくれたんですから。
『 これで、後死んでもいいな。 』 重みのある言葉ですね。
もう悔いは無い、、、感謝している、、、そう聞こえますね。
夫のもう死んでもいい発言
確かに、もう悔いはない なのかもしれません。
想いでめぐりみたいだねと私が行ったために、
そういう連想をさせてしまったようにもおもいます。
わたしが、余計な連想をしてしまったかもしれません。
認知症の進行だけでなく、夫の場合は、糖尿病の悪化も
心配材料です。血管や様々な細胞への影響がどこまで
出ているのか、認知症も影響が出たためなのかも
しれないので・・・。
今は、できる限り、自宅に来たり、花見に行ったり、
夫がしたいと言ったことには添えるように、夫にもう
悔いはないと思ってもらえるように、付き合って
いきたいと思います。
貴重な一日でしたね。
少しの時間も大切に過ごしたいと思われたことでしょうね。
ご主人は各所に懐かしさを発見し、仕事への責任感と、職場への決別の気持ちを整理されたように思えます。
極めて「普通」に見えますよね。
病院での生活が功を奏したのと、gotoyanさんの気持ちに余裕があったため、お互いに素直に気持ちをやりとりできたのかも。
また何度でも外出できるのではないでしょうか。
そういう一日のあとにお姑さんとの対話に気持ちを切り替えるのに、結構エネルギーがいるのでしょうね。
もしかしたら、まだまだご主人は大丈夫で、お姑さんの方に先に大きな変化が表れるのではないかという気もします。
gotoyanさんもご自分を大切になさってください。
良いお誕生日でしたね。
gotoyanさんが私に言ってくださる「ドラマの1シーンみたい」ですよ。
感動的です。
ご主人、とても落ち着かれているようですね。
満足なさったのでしょうね。
また外出できるといいですね。
私の夫の感情をよく理解してくださると、またまた感心してしまいます。
夫は懐かしんで、楽しそうでした。
職場への決別、確かにそうかもしれません。うつ状態で休職し、その
まま退職してしまいましたので、そんな感情があったのかもしれませ
んね。そして、時の流れも感じて、もうやり遂げた悔いのない思いに
なったのかもしれません。
確かに私の気持ちに余裕があって、病院でも夫に対して、事前に
色々な働きかけをしていただき、私と病院とのコミュニケーションも
良好で、夫にどのように対処したらよいかを、主治医と看護師さん
達に教えて戴いたおかげと思います。
それに、実は夫を迎えに家を出る前に、ららさんがブログに載せて
いてくれた、
【認知症は怖くない 18のワケ】 より
>こんな対応が悪化を防ぐ 安心ケア 6つのポイント
を、プリントアウトして、読んで、気合いを入れて行ったんです。
わたしも、ちょっと成長したでしょう(笑い)
夫は糖尿病が悪くならなければ大丈夫かもしれません。
姑は不整脈なので、時々体調が悪くなり、ちょこちょこ
内科に点滴を受けに行くのに私の車で送って行きます。
ふらふらすると横になっています。
朝、起きてこないのではないだろうかと不安になることが
実際あります。85歳ですから、いつ何時どうなるかわかりません。
あんまりケンカしないようにしようとは思うのですが、口と頭は
まだまだ達者です。嫁の私もたじたじです。(笑い)
姑と私、元気で仲よく、夫を見守りますね。
私がコメントを書いている間に、コメントをいただいたようです、
ドラマは?ですが、楽しく、濃厚な一日でした。
実は、またすぐ、外出するんです、今度の日曜日。
夫も楽しみにしているようでした。
刺激をいっぱい与えて、症状が進行しないように
してもらおうと考えています。
ご主人さん しっかりとご自分を見つめています。
病院での生活も落ち着いてブログを見て私まで嬉しくなってしまいました。スーパーでの買い物とか普通ですもの。こんな何気ない生活が大事な事を震災でも経験し妹の事でも経験し何も怖くなくなってしまったおばさんになってしまいました。笑。。。。。。。。
昨日妹のところに行ってきました。ケアマネさんとお話ししてきましたが食欲が落ちていてお薬がふえたこと。ご飯だけ食べておかずは食べない。入院していたときはおかずだけ食べてごはん食べない時があったのでむらがありますね。普通の時とそうでないときの。部屋に入ったとたん ばか ばか ばかの連発をあびてしまいました。慣れましたが。。。。
記憶はしっかりしており 私には もう一人妹がおり3人でメトロポリタンでで中華のランチしたことを覚えていたり日帰り温泉に行ったこと楽天の試合を見にいったことなど最後は涙声でした。
本人は病気は治ると思っているのです。
また3人で行こうと
介護4(1年) 車いすでオムツでほとんど介助が必要です。
34年間もずっと仕事をしておしゃれで社交ダンスを習っていました。
なんと残酷な病気でしょう 。無念です。
gotoyan さん 今度の日曜日も楽しみですね。ご主人感謝してますよ。
どうぞ健康第一で ブログで知り合えた方々 ありがとうございます。
コメントありがとうございます。お久しぶりでしたね。
健康も生活も無くなってしまって、初めて普通の大切さに気付くなんてね。
妹さんの「ばかばか」は、私の主人の「死ぬからな」と同じような感じですね。介護している一番身近な人に、当たるそうですから。辛いですよね。それに車いすなんですね。妹さんも介助が必要だと言う認識がないんでしょうね。
入院させたくてさせているんじゃないという本当のところ、本人にわかってもらうには時間が解決してくれるかもしれません。夫は退院したい気持ちでいっぱいだと思いますが、今は何故か、病院にいるのが当たり前の事と、本人の中で出来上がりつつあるようです。
この認知症は本人に病識がないそうですが、夫の場合は、水を多量に飲むこと、食事も気に入らないものは窓から捨てていた事もあり、血糖値が安定しないこと、そのことは本人もわかってやっていること(笑い)でした。困ったもんです。今も隠れて水を飲んでいます。
今度の日曜日の外出目的は、選挙と散髪です。