4月11日に夫の事を書いてから、かなりの時間が経ってしまいました。
今の夫はとってもよくなりました。とても認知症とは思えない普通の会話が、6月29日(日)にはできて、とてもびっくりしました。目つきもしっかりしていて普通の人のようです。でも、また傍にいる人の悪口がすぐ出ました。
やっぱり前頭側頭型認知症かと思いました。
愛犬が体調が思わしくなくなってきた頃と同じころ、夫の方の体調は愛犬とは逆にとても良くなりました。
年末階段から転落して日赤に救急搬送、外傷性くも膜下出血と診断され、酸素吸入や輸血を必要とするほど、死にそうだった状況だったのに、くも膜下出血もたいしたことなく、特に心配するような障害は無いでしょうと言われ、その通りで・・・
入院中に、発熱、それが誤嚥のための肺炎を疑われ、経鼻管栄養で、手と腰を拘束される状態になった。そこから、熱の原因を検査、肝臓は大丈夫、結局腎不全と診断され、けれども、透析の必要は無く、利尿剤で状態が改善した。その間拘束は続いていた。
入院時から、S病院に転院を希望していたので、3月末に転院。
内科では壁や床に汚い唾を吐きかけ、看護師さんたちに悪態!
4月に入り、精神科病棟に移されてから、家族の希望で、何かあっても家族の責任だと言われたが、経鼻管栄養をはずしてもらった。
それからどんどん良くなり、拘束がはずれた。
拘束と経鼻管栄養の時は、死を予感して、死ぬ前にやっておきたい事として、レコードと演奏者の厚い雑誌を見たり、大リーグや高校野球・プロ野球名鑑を見たり、
刻み食から、1300キロカロリーになり、
今は何と1600キロカロリー!
体重も経鼻管栄養の時は33㎏まで落ちていたが、37㎏に回復。
相変わらずガリガリだが、夫本人も、体重が増えたことを喜んでいる。
33㎏の時は、看護師の介助でしか歩けなかったのが、少し歩けるようになると、勝手にベットから起きてフラつき、転倒して顔と頭を打った。取りあえず無事だった。
その後から、歩行器につかまって歩くように指示された。
今ではその指示も無視して怒られるほど、すたすたと歩いている。
ただし、背骨が少し曲がったようで、首が前に出て、やはり老人の体型になってきた。
紙おむつをしていたが、歩き方がしっかりし、自分で間に合っておしっこができるようになり、また、おむつかぶれが出来て来たので、今は自分のパンツ(トランクス)をはいている。
糖尿病の方は進行している。
そのためなのか、老化のためなのか、
皮膚の乾燥のためか、かゆみがあちこちにあるようで、掻いた後が茶色に変色し、皮膚も硬くなって異様。
最初は右足のすね、その次が左腕、背中と首。
軟膏が何回か変わり、今ようやく、少しずつ元に戻りつつある。
血糖値は相変わらず乱高下。
朝食後から昼食前に、400~500の間の数値、
その後徐々に下降し、夕食前に正常値まで下がる。
就寝中低血糖を起こさないように、インシュリンの調整を慎重にしていただいている。
手厚い看護があって、無事に生活できていると思う。
本当に有り難い!
そして、現在。
ナースセンターから、4人部屋に移って1ヶ月位になる。
同室の人から、おやつを盗んだと言われた。
でも、その方は物盗られ妄想があるらしい。
精神科病棟だから、色々な人がいる。
その色々な人を、夫は悪態をつく。
看護師さんの事も。
自分が気になった事はすぐ口に出す。
良いことも悪いことも、全ては自分の基準。
相手の事を思いやるとか、想像するとかができない。
理性と感情を司る前頭葉に主に委縮がある。
自制は効かない。
トラブルも少しずつ起きて来ている。
看護師さんたちの様子も、少し私に距離を置いて感じるのは
私の思い過ごしだろうか?
前頭側頭型認知症だから仕方ない、
精神科病棟に入院させてもらって看護もしてもらうのが、
夫にとって一番安心だと思っている今の私です。
けれども、先週7月9日精神科の医師に、
長いことこの病院にも入れないと言われました。
夫の病状が安定してきているからです。
私の不安を話しました。
施設に行く話は昨年にも出ており、施設を探してもいました。
でも、前頭側頭型で、精神科病棟の患者さんともトラブルを起こしてケガをするような夫が、他の施設に行って何事もなくやっていけるとは思われない事を話しましたが、それはどこに行っても同じでしょうと言われました。
確かにその通りです。
相談員の方にも、こういうレクリェーションがありますよとか言われましたが、夫はそんな子供じみたこと、年寄りがやる事だと、軽蔑して、大嫌いで、絶対やらない性格です。どこまでも頑固で自分の意思を曲げません。
そんな夫を他の施設に移すことを考えたら、また夫がどんな状態になるのか想像できません。
精神科の医師は、悪くなったら戻って来て、また、施設に行ってとそういう繰り返しになりますよ、と言いました。
慣れたもの言いでした。
そうなのかもしれませんが、安全のためにと思う私、
でも、どこかで楽したいと思っていない?と自問する私が居ます。
このまま病院に居て刺激がなくなって、糖尿病・認知症が徐々に進んでいくのを、ただ見守るだけで言い訳は無いですよね。
やはり、施設にと考えていかないといけないのかもしれません。
それをどう夫に話せばいいでしょう。
主治医から話してもらってもいいのですが、私も言わないといけないと思います。
その時に、夫は私をどう思うでしょう。
今、ようやく夫は、『お前が来てくれるのは有り難い』、『助かる』、『うれしい』と言う言葉を言ってくれるようになり、私の精神状態も夫の事に関しては落ち着いて来ていたのです。
愛犬の死の悲しみもようやく乗り越えられそうになって来たのに、また、突然涙が出てくる状態に逆戻りしています。
他の方たちの前進しているブログに接し、
このままじゃダメ。
がんばろう!
でも今は、もうちょっと、仕事と家の事と娘の事を考えたいと思います。
少しずつ、今の問題を処理していきたいと思います。