今年の秋に開催される、中国共産党の第19回党大会で、規定では政治局常務委員の大半が年齢制限で引退する予定ですね。このチャイナ7の椅子取り争いが最終局面に向け激化してきていて、定年の規定の変更、チャイナ7の人数変更、更には、22年開催の第20回党大会での習近平自らの延命を含む、ポスト習近平に向けた政局争いに注目しています。
胡錦濤・共青団派が、ポスト習近平の本命としている胡春華氏を立てた、総反撃開始の号砲を撃ちあげたのだそうです。
政治局常務委員7人の横顔 中国共産党の新指導部 :日本経済新聞 ←年齢は、2012年11月の就任時の年齢
ポスト習本命の胡春華氏 広東省トップに - 遊爺雑記帳
習近平 第二期政権人材を共青団切り崩しで獲得 - 遊爺雑記帳
汚職追放の御旗の下の虎狩りで政敵を削ぎ、習近平独裁体制推進の立役者である、王岐山の定年延長も視野に入れて、2022年のポスト習近平では、自身の延命を狙う基盤造りを謀る習近平。
アヘン戦争で列強に虐げられる地位に転落した歴史から復活する「中華の夢」を追う富国強兵策を掲げる習近平。その一環での、南シナ海の力による現状変更の、仲裁裁判所裁定で「九段線」を否定される失政。G2体制を度々オバマ政権に迫りましたが、南シナ海の暴挙に対し腰の重かったオバマ前大統領に、最後には「航行の自由作戦(Freedom Of Navigation OPeration:FONOP)」の行動開始を踏み切らせた失政。経済成長鈍化に歯止め策が打てず止められない無策。人民元のSDR入りで国際金融のドルの主役座を狙いながらも、実績ではカナダドルをも下回る6位に転落。1月末の外貨準備高は、6年振りに3兆ドルを割り込む惨状。
首相の職務の経済をも掌握しようとしながら、高度経済成長を支えた、鄧小平以来の改革開放路線を、毛沢東独裁政治への復古路線で国有企業温存を続け、経済での失政を続ける習近平。
失政実績が積み重なることでの、党内の反発が懸念され、経済成長鈍化に伴う、格差社会の惨状の露呈による人民の不満膨張も進む現状。
秋の党大会に向け、またすます激化する政局闘争。目が離せませんね。
# 冒頭の画像は、胡春華氏を伴って「花の市」を訪れた胡錦濤氏
この花の名前は、ムラサキ
2月22日は、「竹島の日」
1953年6月、島根県が竹島に建てた日本の領土であることを示す標柱
竹島 政府広報
竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube
杉原由美子氏による絵本「メチのいた島」読み聞かせ - YouTube
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胡錦濤・共青団派が、ポスト習近平の本命としている胡春華氏を立てた、総反撃開始の号砲を撃ちあげたのだそうです。
「花の市」に現れた胡錦濤氏 (2/9 産経 【石平のChina Watch】)
先月26日、広州市内で催された旧正月恒例の「花の市」に、1人の引退した大物政治家の姿があった。共産党前総書記・前国家主席の胡錦濤氏である。
引退後、公の場にめったに姿を現すことのない彼がその日、広東省党委書記らを従えて「花の市」をゆっくりと見学し、一部の市民と言葉を交わした。「花の市」には毎日数万人の見物人、買い物客が集まってくるから、胡氏がそこを見回った光景は当然、多くの人のスマホなどで撮影され、ネット上で流され、全国に知られるところとなった。
現代中国政治史上、引退した最高指導者が非公式な場に姿を現すのは、何らかの政治的意図がある場合が多いから、胡氏の行動も多くの臆測を呼んだ。
今年秋に開催される第19回党大会(19大)では最高指導部の大幅な入れ替わりが予想されている。胡氏の「花の市視察」も「19大人事」との関連で意味を探られた。
というのも、胡錦濤氏の「花の市視察」に同伴し両者の親密ぶりを演じてみた広東省党委の胡春華氏その人こそ、「19大人事」の焦点となる渦中の人物だからだ。
2012年秋の第18回党大会で引退し、共産党総書記の座を現職の習近平氏に渡したとき、胡錦濤氏は将来を見据えた人事の布石を打った。本来、胡氏は総書記と国家主席のポストを、習氏にではなく、自らが率いる「共産主義青年団派(共青団派)」の「大番頭」である李克強氏(現首相)に譲りたかったのだが、江沢民派に阻止されて失敗に終わった。その代わりに、胡錦濤氏はこの党大会で誕生した新しい政治局に、共青団派の次世代ホープである胡春華氏など数名の子飼い幹部を送り込んだ。彼の描くシナリオはこうである。
17年秋開催の第19回党大会において、今は7人からなる政治局常務委員の大半が年齢制限で引退となったとき、50代前半の胡春華氏ら共青団派幹部が自動的に政治局常務委員に昇格して最高指導部のメンバーとなる。そして22年開催の第20回党大会で習近平氏が2期10年という今までの慣例に従って党総書記のポストを引退すると、満を持した胡春華氏はそれを譲り受けて国家主席となって天下を手に入れるのである。
それこそが胡錦濤氏が描いた「ポスト習近平」を見据えての次期政権戦略である。問題は、今や独裁志向を強めている現職の習近平総書記が、それを絶対受け入れたくない点にある。習氏の思いとしては、22年の第20回党大会でも自分ができるなら慣例を破って続投もしたいし、たとえ引退するとしても、前任の胡錦濤氏の子分にではなく、自分自身の子分に天下を譲りたいところである。
そのために昨年から、習総書記サイドは胡春華氏の天下取りを潰しておこうと動き始めた。
まずは17年秋開催の第19回党大会で胡春華氏の政治局常務委員会入りを阻止しなければならないが、そのために今、習氏たちは、次の党大会で誕生する政治局常務委員の人数削減、あるいは常務委員会そのものの廃止を策動しているところだ。
それが成功すれば、胡錦濤氏が自ら率いる共青団派のために描いた次期政権戦略は台無しとなる。胡錦濤氏と胡春華氏の両方にとって、今はまさに正念場なのである。
だからこそ、前述の「広州花の市」に、胡錦濤氏は胡春華氏とともに姿を現して後者への全面的バックアップをアピールしたのである。
それは、「胡春華潰し」に取り掛かっている習近平総書記に対する共青団派の総反撃開始の号砲でもある。秋の党大会開催に向けて、共産党内の天下取りの戦いはいよいよ激しくなっていくのであろう。
先月26日、広州市内で催された旧正月恒例の「花の市」に、1人の引退した大物政治家の姿があった。共産党前総書記・前国家主席の胡錦濤氏である。
引退後、公の場にめったに姿を現すことのない彼がその日、広東省党委書記らを従えて「花の市」をゆっくりと見学し、一部の市民と言葉を交わした。「花の市」には毎日数万人の見物人、買い物客が集まってくるから、胡氏がそこを見回った光景は当然、多くの人のスマホなどで撮影され、ネット上で流され、全国に知られるところとなった。
現代中国政治史上、引退した最高指導者が非公式な場に姿を現すのは、何らかの政治的意図がある場合が多いから、胡氏の行動も多くの臆測を呼んだ。
今年秋に開催される第19回党大会(19大)では最高指導部の大幅な入れ替わりが予想されている。胡氏の「花の市視察」も「19大人事」との関連で意味を探られた。
というのも、胡錦濤氏の「花の市視察」に同伴し両者の親密ぶりを演じてみた広東省党委の胡春華氏その人こそ、「19大人事」の焦点となる渦中の人物だからだ。
2012年秋の第18回党大会で引退し、共産党総書記の座を現職の習近平氏に渡したとき、胡錦濤氏は将来を見据えた人事の布石を打った。本来、胡氏は総書記と国家主席のポストを、習氏にではなく、自らが率いる「共産主義青年団派(共青団派)」の「大番頭」である李克強氏(現首相)に譲りたかったのだが、江沢民派に阻止されて失敗に終わった。その代わりに、胡錦濤氏はこの党大会で誕生した新しい政治局に、共青団派の次世代ホープである胡春華氏など数名の子飼い幹部を送り込んだ。彼の描くシナリオはこうである。
17年秋開催の第19回党大会において、今は7人からなる政治局常務委員の大半が年齢制限で引退となったとき、50代前半の胡春華氏ら共青団派幹部が自動的に政治局常務委員に昇格して最高指導部のメンバーとなる。そして22年開催の第20回党大会で習近平氏が2期10年という今までの慣例に従って党総書記のポストを引退すると、満を持した胡春華氏はそれを譲り受けて国家主席となって天下を手に入れるのである。
それこそが胡錦濤氏が描いた「ポスト習近平」を見据えての次期政権戦略である。問題は、今や独裁志向を強めている現職の習近平総書記が、それを絶対受け入れたくない点にある。習氏の思いとしては、22年の第20回党大会でも自分ができるなら慣例を破って続投もしたいし、たとえ引退するとしても、前任の胡錦濤氏の子分にではなく、自分自身の子分に天下を譲りたいところである。
そのために昨年から、習総書記サイドは胡春華氏の天下取りを潰しておこうと動き始めた。
まずは17年秋開催の第19回党大会で胡春華氏の政治局常務委員会入りを阻止しなければならないが、そのために今、習氏たちは、次の党大会で誕生する政治局常務委員の人数削減、あるいは常務委員会そのものの廃止を策動しているところだ。
それが成功すれば、胡錦濤氏が自ら率いる共青団派のために描いた次期政権戦略は台無しとなる。胡錦濤氏と胡春華氏の両方にとって、今はまさに正念場なのである。
だからこそ、前述の「広州花の市」に、胡錦濤氏は胡春華氏とともに姿を現して後者への全面的バックアップをアピールしたのである。
それは、「胡春華潰し」に取り掛かっている習近平総書記に対する共青団派の総反撃開始の号砲でもある。秋の党大会開催に向けて、共産党内の天下取りの戦いはいよいよ激しくなっていくのであろう。
政治局常務委員7人の横顔 中国共産党の新指導部 :日本経済新聞 ←年齢は、2012年11月の就任時の年齢
ポスト習本命の胡春華氏 広東省トップに - 遊爺雑記帳
習近平 第二期政権人材を共青団切り崩しで獲得 - 遊爺雑記帳
汚職追放の御旗の下の虎狩りで政敵を削ぎ、習近平独裁体制推進の立役者である、王岐山の定年延長も視野に入れて、2022年のポスト習近平では、自身の延命を狙う基盤造りを謀る習近平。
アヘン戦争で列強に虐げられる地位に転落した歴史から復活する「中華の夢」を追う富国強兵策を掲げる習近平。その一環での、南シナ海の力による現状変更の、仲裁裁判所裁定で「九段線」を否定される失政。G2体制を度々オバマ政権に迫りましたが、南シナ海の暴挙に対し腰の重かったオバマ前大統領に、最後には「航行の自由作戦(Freedom Of Navigation OPeration:FONOP)」の行動開始を踏み切らせた失政。経済成長鈍化に歯止め策が打てず止められない無策。人民元のSDR入りで国際金融のドルの主役座を狙いながらも、実績ではカナダドルをも下回る6位に転落。1月末の外貨準備高は、6年振りに3兆ドルを割り込む惨状。
首相の職務の経済をも掌握しようとしながら、高度経済成長を支えた、鄧小平以来の改革開放路線を、毛沢東独裁政治への復古路線で国有企業温存を続け、経済での失政を続ける習近平。
失政実績が積み重なることでの、党内の反発が懸念され、経済成長鈍化に伴う、格差社会の惨状の露呈による人民の不満膨張も進む現状。
秋の党大会に向け、またすます激化する政局闘争。目が離せませんね。
# 冒頭の画像は、胡春華氏を伴って「花の市」を訪れた胡錦濤氏
この花の名前は、ムラサキ
2月22日は、「竹島の日」
1953年6月、島根県が竹島に建てた日本の領土であることを示す標柱
竹島 政府広報
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