沖縄の地元の有名ブロガーの「浪魔人日記」さんによれば、島袋氏はコメントを発しておられないとの事。前回の民主党への大旋風の中で善戦し惜しくも敗れた後、比嘉、岸本、島袋と三代続いた市長が血と汗で模索した辺野古誘致の活動の火を絶やすことなく燃やし続けてこられ、再起を期すべく活動を続けてこられ、キャンプシュアブ沿岸埋め立て申請への容認を地元漁協が出すなど、風向きを変える貢献をしてこられていました。ご心中いかばかりかとお察し申し上げます。
遊爺も、昨夜は少しつぶやいていましたが、取り上げる気力もないのですが、ひとことだけメモとして残しておくことにしました。
それは、読売の出口調査による、名護市民の方々の動向です。なかでも驚いたのが、無党派層の方々の 7割が稲嶺氏に投票しておられるということです。自民党支持層でも、3割が稲嶺氏に投票しておられるのだと。
読売新聞社が19日に実施した沖縄県名護市長選の出口調査(市内13投票所・1429人回答)で、日米両政府が同市辺野古で合意している米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先について聞いたところ、「県外に移す」が6割強に上り、「合意通りにする」は約2割にとどまった。
稲嶺進氏に投票した人の88%が「県外」と答え、「合意通り」の4%を大きく上回った。一方、末松文信氏に投票した人では、「合意通り」が68%、「県外」が21%との結果が出た。
また、投票の際に重視した争点については、「普天間飛行場の移設問題」が約5割を占めた。その他は、「地域振興や景気・雇用対策」「市の行財政改革」がいずれも約1割で、有権者が移設問題に強い関心を寄せていたことが裏付けられた。
自民支持層に限った投票先は末松氏が約7割だったが、稲嶺氏も約3割あった。民主支持層では約8割が稲嶺氏に。社民、共産支持層はともに稲嶺氏が9割強に達した。無党派層でも稲嶺氏が7割強と、末松氏の約2割を上回った。
中国の「海警」は、名護市長選が実施される日程に、威圧をして刺激しては不利になると思われるにも関わらず挑戦的な航行を続け、12日には、海警「2113」「2166」「2506」が、久場島北西で、今年初の領海侵入を挙行し、16日から20日にかけては連続して、「海警2112」「海警2151」「海警2337」が接続水域を航行したことは諸兄がご承知のことです。
中国海警3隻が領海侵入=沖縄・尖閣諸島で今年初 - WSJ.com
中国公船が接続水域を離れる 沖縄・尖閣諸島 - MSN産経ニュース
16日から連続して接続水域を航行した「海警」は、「中国海警船隊は、中国の管轄海域でパトロールを行っている」と応答していたとのことです。
いつも言っていることですが、尖閣諸島の施政権について、海保の巡視船が巡回管理していることと、「海警」が巡回管理(中国漁船の取り締まりや、石垣港から出た日本漁船を追い払う)している状況は、ほとんど差がなくなってきています。
つまり、日本に施政権があるから日米同盟の対象としている米国政府に、「海警」の実績を積み重ねることで、日中が互角の施政権を持っている(中国漁船、日本漁船の両方を取り締まっているのでむしろ中国側に施政権があるともいえる)とつきつけて、日米同盟の対象という米国の論拠を崩そうとしているのです。
尖閣=沖縄が一番中国の牙に狙われているのです。狙われる理由は、資源などが本命ではなく、太平洋を米国と二分割制覇するための、第二列島線までの制空海権を確立する為の、接近阻止・領域拒否(A2/AD)戦略を完成させるためですね。
その中国の野望を抑止するには、日米同盟の強化と抑止力が必要なのです。
世界一危険な普天間で、その機能を継続することは、宜野湾市の方々への負担が大きすぎます。
しかし、政党や団体の思想に染められてしまった輩はいざしらず、無党派層の方々が、それでも普天間からの移転を拒否し、牙をむき出しにしている中国への抑止力も拒否されているのです。
名護市の地域ごとの投票結果が未だみつかりませんので、本当の地元の辺野古の方々の投票結果が判りません。
また、上記の記事では注目された、創価学会の影響による公明党票の同行も未明です。
時事ドットコム:自民、敗北にショック=自主投票の公明に不満も-名護市長選
政教分離がファジーな公明党に頼るのは、本末転倒です。
遊爺には、沖縄が危機にさらされているのに、無党派層の方々が、普天間の固定化または、中国への抑止力の阻止を意思表示されたことに、驚くばかりです。
余談ですが、稲嶺氏は国からの援助なしの市政を唱えておられます。しかし、県と国とで支援は決められていますから、稲嶺氏も支援が入ってくることは承知の上での去勢であることは、誰にでも見え見えのことです。現に、キャンプハンセンの用地返還延期を求めて国からの支援を求めている実績があることは衆知のことですね。
本当に、国からの支援を断った市政運営をされるのか、注目したいところです。
長くなりました。他にもいろいろありますが、名護市民でもなく、沖縄県民でもない(ただし日本人)遊爺ですから、名護市民の方々のご裁断の経緯、事実、今後の展望はしっかり受け止めさせていただくこととします。
地元の方々を中心とした意見が満載されている、「浪魔人日記」さんで、いろいろなコメントが寄せられています。未だご覧になっていない方は、是非ご覧になられることを推奨します。
末松氏大敗の意味 - 狼魔人日記
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無党派層の中核となっているのは、リベラルですが、おそらく、組織化が進んでいるのだと思います。つまり、従来の政党政治とは別の枠組みで、政局を動かす勢力が蠢動しているのだと思います。
政教分離については、既存政党でも完璧を求めるのは難しいと思います。戦前の否定からなる信仰無き政治というのは、戦後民主主義の悪弊でもあると思います。