![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/58/2999720d5c940a8ef69875367b2b35a9.jpg)
その資料館は 南の小高い丘にあった
太平洋を望むその丘は 広く静かに広がっている
波の音
野鳥の鳴き声
静かに静かに空気が流れている・・・
3日目の朝
ホテルの前から タクシーで直行した
その場所は 沖縄県平和祈念資料館
その資料館を含む沖縄戦跡国定公園の中にある
平和の磁(へいわのいしじ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/83/1d648fb1caadff15713e56b7481625a7.jpg)
今回の沖縄旅行 最大の目的地なのだ
祖父は この沖縄戦で戦死している
「磁」には 祖父の名前が刻まれているのだ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/91/d639899b8bbffd62658db87161ec268d.jpg)
開館直後の資料館をぬけ 海の見える丘を歩くと
なぜだか 心にこみ上げてくる何かを感じる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/6a/4ba8a1eb9fbd3d8629b70b1fab734d17.jpg)
広がる太平洋と なみなみと溢れる平和の水
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/f1/7d38c7bcc01ad8d909a1323af2124729.jpg)
沖縄戦での戦没者24万人の名前が刻まれる墓石がそこに広がる
祖父への思いだけではなくて
逢いたい人にもあえず 守りたい人も守れず
この世を去っていった多くの人達への
無念の思いが心に流れ込む
不完全かもしれないけれど
今の日本の国家が誕生し まがいなりに政治・経済が動くのも
この多くの人達の犠牲があったからこそ
成り立っているのだ
そう 今自分達がご飯をたべれるのは この「犠牲」あったからこそなのだ
日本唯一の「地上戦」となった 沖縄
そして 広島・長崎・・・・
その「痛みと悲しみ」を 身をもって「わかりたい」と感じることができるのは
日本人だけだと思う
丘に立ち 眺める景色に心奪われるけれど
米軍に追い詰められ この丘から身を投げた現地の人達への思いが
平和の湧き水となって溢れ出る
たった3人だけの 平和祈念公園・・・・
海風の中で やっと祖父との対面ができた気がした・・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/a2/eb20b726bd664797f98b1cbbc3d78dee.jpg)
途中で 空港までのツアーバスが合流する
そのバスから ゆうすけが飛び降りてきた・・・
祖父(ゆうすけからは曽祖父)の名前を刻んだ墓石をみせた
そして その名前の上に手を触れさせた・・・
ツアーガイドが 平和祈念公園のガイドアナウンスをする
気付くと ゆうすけがそばからいない・・・
ひとり・・・祖父の墓石を探していた
「今度 ひとりで来るとき 迷ったらあかんやろ?だから もう1回
あっといたで・笑」
わたしでさえ 祖父への思いが薄いのに・・・どうして ゆうすけにそんな思いが
おこるのか・・不思議だった
もしかすると 祖父は 自分の思いをゆうすけに託しているのかもしれない・・・
平和祈念公園での2時間が あっという間に過ぎていった・・・
そして 今回の旅行も 終演・・・
5人そろって ツアーバスにもどった
バスは 一路・・・那覇空港へと走り出した・・・
未来へのメッセージ・・・どうか これからも・・・
戦争なき平和な時間が 流れることを願って・・・