撮ったヤモリさん
庭の出窓下倉庫上の鉢植えあたりに放してきたとか
無事に育つと良いけれど
先日はちびカマキリ 今夜はヤモリ
次は娘が何を見つけるか楽しみです
おふろ上がりに娘が見つけて「可愛い」と連発していました
ええ娘って そういうコなのです
早く外へ連れて行け―と 言うのに 暫く掌の上に置いておりました
外の倉庫では よくみかけるけど 室内にもいたのだわ
ちなみに長男は近付ける娘に 「ぎゃあっ」と悲鳴をあげておりました
男女 逆かも
山本周五郎氏の作品を分析し その中で 江戸が果たす役割 また系統立てて真面目に 息抜くこてなく書かれている
終章の最後の段落に至っては 現代国語の教材を読むがごとき思いがする
現在 教授であられるとか
真面目に研究する人は こんなふうに書き展開していくのだなと
で あとがきを先に読み
ふうん そうなのか―と 思った
私は読むことが ただ好きな人間だ
系統だてての評論など とてもできそうにない
こういう読み方もあるのだ
研究する人というものは
定義づけられる感情
分析された言葉 世界
まずは山本周五郎先生の小説を読んでから 手にとってほしい本です
読む前ではなく
作品の行間から広がるイメージは 先入観で縛られてはいけないと思うので
装画は黒川雅子さん
品良く優しく きりりとして かっちりした題字の書体を引き立て すっきりし清冽です
ところで私のイメージする江戸は時代考証の方々から見れば 荒唐無稽な江戸
東映 大映 松竹
子供の頃見た 時代劇映画の江戸であり テレビ連続時代劇の江戸です
鼠小僧 岡っ引き 素浪人 道場破り
賑やかで騒々しく 時に切ない
歴史上有名な人物も最初はドラマ 映画で覚えました
私が歴史が好きだったのは 案外こうした事に影響を受けているのかもしれません
19世紀末の英国に「探偵」を名乗るダルスキ―伯がいた
彼はイトコのリチャード卿と共に悪の組織と戦う
むこうみずな正確で周囲を ひやひやさせながら
ところで作者様 聖りいざ名義で描かれている「コンビネーション」の続きはいつ出るのでしょう?!
―ああ また新刊出ていない―そう思いつつ―寂しく待っております
諸事情はおありでしょうが こちらも描いて下さいね
待っています!
完結巻
K―2 は行方不明となり 赤龍は姿を現す
赤龍は世界を消滅させてしまうのか
忍(男)を守る香山(女)さんが凛々しく素敵です
美形ぞろぞろ
悪役すら憎めず
楽しいお話でした
蝶二郎と暮らす伊之助は事情を知り何やら手伝ってもいるようなのに 菊次は巻込むまいとしているのか
その気遣いが逆に菊次は淋しい
若林京太郎は これは家柄 身分など構わぬ大雑把 ざっくばらんな性格で 昔の吉次今は沙季里を連れてきてくれる
沙季里も蝶二郎が何かしている事を気付いてないらしく しかし京太郎は その何かで 動いているようなのだ
ただ優しい性格の彼は こう言った
「勝てない喧嘩はさせませんよ」
菊次が余程心配そうに見えたらしい
叔父であり養子になった今は父になる進太郎譲りで 武士の身分に拘ってない
実際 京太郎の周囲の人間は型破りが多かった
菊次は大抵 店にいて 本の回収は伊之助が引き受けている
それでも菊次が行ったほうが喜ぶ客もいた
少し年上の芸者で何かと庇ってくれた人が 火消しの女房におさまっていて 下の者に字を教えるのに面白い本がいる―などと言う
すっかり話し込んで 時間が遅くなったのは 迂闊だったかもしれない
駕籠でもと言うのを ひとっ走りですからと断ったが 寺裏の小路に入った頃は薄暗くなっていた
気味悪いよ―と柄にもなく思い 帯締の結び目を押さえる
後ろから誰かが走ってくる音に思わず振り向く
編み笠被った侍は「菊次だな」とのみ言った
帰りの遅い妹を案じていた伊之助のいる店先へ文が投げ込まれた
「蝶の字待つ 菊預かった 迎え駕籠送る」
菊次を返して欲しければ 蝶二郎に迎えの駕籠に乗り 来いと言うのだった
行けば ただではすまないだろう
行かなければ 菊次の命はない
丁度 二階で珍しく真面目に書いていた蝶二郎は顔色変え 菊次の出先に走り 途中で菊次の匂袋が落ちているのを見つけた
伊之助は京太郎へ使いを送り―後は 待った
やがて戻ってきた蝶二郎は 「すまない」と 伊之助に言う
女の身の菊次 それを案じ暗い目付きであった
殿の懐刀と呼ばれ いずれは国家老と思われていた蝶二郎の父親は ある人間の悪事を知り その調査中に先手を打たれ 騙し討ちにあった
その人間の悪事をきせられて
藩にいては{知っているのでは}と命を狙われ―夫を殺された未亡人は子供達を連れて逃げた
旅役者の一座は 時分達を贔屓にしてくれる西浦屋の恩人ということで 母子を紛れ込ませた
だが後少しで 江戸という宿で 追手に見つかり 未亡人は自害して果てた
旅役者は子供達だけは何とか隠し守り その頃には 情も移っていたのだが
女の子は西浦屋が 男の子はそのまま一座に残り蝶二郎の名前を持った
成長し父を殺した相手を どうにかしようと調べ始めた頃 七松屋へ嫁いだ妹が殺され そちらの仇討 復讐で 後回しにしていたのを けりがついたので こちらもいよいよ仕上げにかかったら
敵も馬鹿ではなく 殺されそうになるは
うまくまいたつもりだったが
正体を知られていたらしい
こちらの一番弱い所 菊次をさらっていったのだ
巻き込むまいと事情を言わずにおいた事が災いした
人類学教授ギデオン・オリヴァ―は別名「スケルトン探偵」と呼ばれる
骨に詳しく事件を解明したことも 数多いからだ
今回は行方不明の人間の骨が 発見され その調査を頼まれる
物語は意外な結末を迎えるのだが
爪先のない骨
そして老女は無惨に殺される
戻ってきた男の言葉で明らかになる事実
派手さはありませんが 映像化されたものが見てみたい話ではあります