夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

Arriflex16st ハレ切り用フードのステー改良型製作

2018-09-30 15:03:32 | Weblog
Arriflexは本来蛇腹式のマットボックスを使うのですが、これを装着するといかにもシネカメラ(業界ではキャメラというそうです)で見た目が決まります。でもそれは3本ターレットに純正のレンズを付けた場合で、私の場合は大型のズームレンズなので手に入れたとしても使えないみたいです。
ということで以前ズームレンズ対応のステーを作ったのですが本物の写真を見るとイメージが違うんです。作ったステーは本物より細いのです。さっそく改良版のステーを改めて作り始めました。

マットボックスを装着したArriflex16S

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/6f/ARRIFLEX_16ST_and_16BL.jpgから引用

Arriflexのアクセサリーシューは変わっていて垂直に取り付けられています。ここにステーを装着したいのですが、挿入部の幅が曲者で14.8mm、手に入るアルミ角パイプは15x15なので入りません。前回は仕方なく12x12の角パイプを使ったのが本物と比べてイメージが変な原因です。


今回準備したアルミ角パイプ


角パイプの面を削って14.8mmより小さくすればいいのですが、ためしにパイプを手で持ってヤスリで削ったらなんとも不恰好で気に入りません。
フライス盤があれば加工は簡単ですが私の工房にはそこまではありませんので加工用の冶具を作りました。ここに材料をセットしてヤスリで削れば否応なしに希望の寸法に仕上がるはずです。


材料をセット。アルミ板のスペーサーは厚さ0.5mmです。0.2mmでやろうと思ったのですが手元に適当な端材が無かったので。要はスペーサーの厚さ分をアングルの面まで削るんです。


ヤスリで削ります。ひどいヤスリですが材料がアルミなのでこれでいけます。仕上げはちゃんとした組ヤスリを使い、耐水ペーパーでヤスリ目を消しました。反対側も同様に加工。


加工成功です。


あらかじめ作っておいた挿入部です。何度かやりなおしてこの形になりました。
中央の穴はM5のタップを立ててあります。ステーの先端からここにツマミを付けた長ネジを通してシューに押し付けて固定するつもりです。

*よく見たらこれは失敗作の写真でした。実際に使ったのは初めから作り直した物です。

我ながらよく出来ました。工場労働者時代に身に付けた様々な技術が今になって役に立ちます。


キャメラにセット。問題はありません。―あるのは解決する楽しみ―
ビスはホームセンターの亜鉛めっきしたナベ子ネジじゃあセンスが最悪なのでガラクタ箱からこんなのを出してきました。いいね!


本日の楽しい工作はここまで。
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