夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

Ikegami HL-95 整備その3

2018-12-26 09:19:52 | Weblog
暮れの大掃除の合間にちょっと事前準備です。Rch系が死んでいる件で思いついたことがあるので。
私の工房にガラクタを合体して使えるようにしたHL-79Eがありますが、その際部品取りした残骸から撮像管ユニットを出してきました。これは今年Rchの映像が甘い感じなので交換した物です。改めてHL-79Eの分厚いINSTRUCTION MANUALを開くと本来撮像管の交換はユニットから撮像管を取り出して管そのものを交換するんです。私は手抜きでユニット毎交換しちゃいましたが、手っ取り早いしそれでも間違いではないと思いますが今回HL-95の怪しいR管をいじる練習ということでユニットから管を取り出す練習をしてみました。HL-79EとHL-95はどちらもプランビコンですが79Eは松下製、95はPhilips製で形状と型番は全く違いますが分解の手順は参考になるだろうと勝手に考えてのことです。

これがIkegami HL-79EのINSTRUCTION MANUAL。カメラの概要から回路図、調整方法、メンテナンス、パーツリストまであらゆる項目が含まれています。昔のPCの説明書みたいに技術屋が書いたので素人にはわかりにくいですが。

貴重な資料です

撮像管の交換という項目があります。


これがHL-79Eの撮像管ユニットです。


分解は簡単です。必要な工具はこれだけ。実際はプラスドライバー1本で済みます。マイナスはカバーをこじって外すために使いました。


取り出した撮像管。これ一本で\1,000,000という説があります。


管をもう一度挿入してみました。回転方向は位置決め構造になっていません。大体の位置で取り付けて後で側面のねじで調整できますが。


管のソケット部です。表面が酸化しているような。接触不良は出るでしょうね。撮像管の信号って、非常に微弱なのでわずかな接触抵抗でもトラブルになると思います。ゲッタはしっかり残っています。ゲッタなんて、真空管を扱った世代でないともう死語でしょうね。


ここは髪の毛より細いリード線が出ています。組むときに気をつけないとはさんじゃいそう。実際、仮に組んだとき挟み込んでしまいました。


元通り組み立てて練習は終了。


こちらが本題のHL-95の"R"撮像管です。R,G,Bそれぞれ専用でこれは赤いラベルに"DIODEGUN PLUMBICON XQ4187R/C"と誇らしく印刷されています。

プリアンプユニットは外してあります

HL-95は撮像管のソケット部を磨き接点復活財も使ってしっかり導通させるのが当面の作業ですが、これは落ち着いて慎重にやらないといけないので年明けに一日かけてやろうと考えています。工具は2.5mmのボールポイントの六角レンチを使います。買うまでもなく工具箱に入っていました。
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