本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

「ハーバードケネディスクールからのメッセージ 世界を変えてみたくなる留学」池田洋一郎著

2010-07-10 11:07:20 | 本・雑誌、読書
ビジネススクールに通いながら、今後も自治体職員としてやっていくなら、使わないだろうなあと思う講義を取りつつ、九州に社会人も通える公共政策大学院が欲しいなあと思いました。

そんなときに「ハーバード・ケネディスクールでは、何をどう教えているか」を読みましたが、日本でも知られている○○教授がこういう講義をしていますという紹介本に終わっており、公共政策の講義を読めるのではという期待が見事に裏切られました。

ケネディスクールに関する翻訳本はあまりなく、ホームページは英語が障害になってお気に入りに登録しているもののほとんど見ていません。

ですから、タイトルに魅かれて買ってみました。

「世界を変えてみたくなる」に多少胡散臭さを感じながら、本を読み始めるとどんなにうるさいところも周りが気にならないくらい本に入り込みました。

池田氏は財務省官僚。国から派遣されて、この大学院に行かれたようですが、中身は、よくもまあ国がこの本を出させてくれたなあと思うくらい中立&たまに国の問題点指摘あり。

この本の魅力を正確に伝えたいと思って丁寧に書いているとかえって「つまらない本」に感じるような書きぶりになっていますが・・

国の官僚として仕事をしながら、官民のネットワーク組織を立ち上げ、広く社会に働きかけをしている方が書いたケネディスクール留学体験記です。

いまや、公共は官公庁が担うべきものと思う人は日本でも少数派だと思います。
社会の様々な問題解決に「自分が何ができるか」を考え、NPOなど、ソーシャルビジネスといわれるものに携わる人が増えています。
企業で働く人の中にも、企業が社会に影響を与えている存在であることを意識し、自社が社会にどのように貢献できるかを考える人が増えているように感じます。

とはいいながら自分と家族の生活さえうまくいっていれば他は関心ないという人もまだまだ多いでしょう。
でもそんな人でも社会を変えたい、自分はちっぽけだけどわずかでも社会を動かしたいと思う人の話に感動を覚えることも事実。

ケネディスクールでの体験を通じて、著者が語る世界各国の社会を変える人の話が、日本を、日本人である自分を再認識させてくれます。

この本に登場する各国の状況に、日本が恵まれた国であることを改めて感じます。そんな国の人間として世界に貢献しなければいけないとも思わせます。

いえ、少なくとも自分の始末ぐらいは自分ですべき=与えられた自分の人生をきちんと生きようと思いました。

自分のつまらない感想はともかくとして

公共に限らず、あらゆる領域でリーダー、リーダーを目指している方に読んでもらいたい本です。

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