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つれづれなるままに・・・・

十津川警部 出雲伝説と木次線/西村京太郎

2018-02-25 | 読書

西村京太郎の十津川警部シリーズ      地元 奥出雲を舞台にしたサスペンス

奥出雲 木次線を走る おろち号がトレインジャックされた

この電車には休暇中の亀井刑事親子も乗っていました

犯人からの要求は スサノオ伝説をめぐる古代史が

大和朝廷が押し付けた神話であり 犯人が考える出雲神話こそ正しい

だから スサノオの神社を潰せ  そうしなければ 人質60人を殺害するというもの

スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治したという奥出雲のことが詳しく書かれていました

このおろち号人気です

三段スイッチバックで三井野原まで登るところが見どころです

乗ったことはありませんが 木次線には昔何度も乗りました

ですから 書かれている景色や駅 全て思い浮かびます

サスペンスというより 出雲神話について詳しく書かれていて

まるで古事記や日本書紀、出雲風土記の世界  

私はこのあたりのことは詳しくないのですが

去年  宮司さんの講演で説明を聞いたので何となく頭に残ってました

さらに踏み込んであって なるほどそうだったのかと・・・

特に 宮司さんの話の時と同様 国譲りの話が興味深いです

稲佐の浜で天神である建御雷之男神( タケミカヅチノオノカミ)と

大国主命の息子である建御名方神(タケミナノカタノカミ)が葦原中国をかけて勝負していた

闘神タケミカヅチはタケミナノカタに掴まれた左腕は氷となって相手の腕を滑らし

右腕は刀となり、怪力によってタケミナノカタを遠くまで

タケミナノカタは山里を飛ぶように逃げ去り、科野国(しなののくに)

洲羽の海(諏訪湖)まで逃亡して身を潜めていたがタケミカヅチに捕らえられた

何とか命だけは・・・と諏訪の地に留まることで助けてもらい

タケミナノカタは御柱祭で有名な諏訪大社の祭神になった話だ

サスペンスという感じがなく 神話でちょっと想像とは違いましたが

改めて出雲神話の勉強しました  写真は三井野原手前のスイッチバックを走るおろち号