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つれづれなるままに・・・・

祈りの幕が下りる時

2018-02-04 | 映画

東野圭吾の新参者シリーズの最終刊の映画

東野圭吾は娘が好きで勧められたことがきっかけで読むようになった。原田マハも同様だ

今回の最終刊はまだ読んでいない ネタバレは避けたかったので結末を言わないでくれと頼んでいた

最終回は 阿部寛演じる加賀恭一郎がずっと日本橋警察署にいる理由と

今まで明かされなかった恭一郎の母の失踪の真相や恭一郎と父親の確執の理由

恭一郎の母が失踪先で出会った松嶋菜々子演じる犯人、浅居博美の父とのおだやかな時間があったこと

そしてお互いの子供が出会ったことが東京で起こった殺人事件をひも解くカギとなる・・・

 

加賀恭一郎シリーズで謎に思っていたことが 私の中でやっと解決した

なんていうのか 自分と被ることもあり映画の半分くらい涙だった

冒頭から 松本清張の砂の器のようだった (私は映画「砂の器」大好きなんです)

松嶋菜々子演じる浅居博美と小日向文世演じる博美の父との話はそのもの

浅居博美と砂の器の和田英良も 演出家と作曲家で華やかな世界にいるものの暗い過去がたくさんだし

舞台やコンサートの幕が下りるのとともに事件が解決するのも同じで 砂の器のオマージュ?と思ってしまった

 

作品を通して感じたのは 親が子供を思う気持ちや愛情の深さ 自分を犠牲にしても守りたい

子供のことを思って子供を捨てる親と自分の都合のために子供を捨てる親が 映画に出てきたが

子は親を選べないし、簡単に親との縁が切れるものでもない・・・

特に浅居博美と父との愛はすごく泣けた 父性愛ってこんなにも深いんだ・・

過酷な状況だったからこそ父娘の絆の深さはより強いものになったに違いない

娘のためなら殺人もできる、自分の命よりも娘の命、幸せが大切・・・切なかった

そしてどんなにひどい母親でも親であるという現実は博美にとってはとても複雑なんだろうなと・・

また浅居博美の為に他人になりすまし殺人を犯した父親を 最後は博美が楽に死なせてあげようと手にかける・・

本当にやりきれない思いですっかり世界に入ってしまいました

華やかな世界で活躍していても人は心に大きな傷を抱えていたり

それを隠すために虚勢をはって生きてることもあるんだろうなと思いました

 

映画を見終わって原作を読む・・もっと深く掘り下げられていてまた涙・・・

いろいろ考えさせられて落ち込んだり複雑な心境になりました

ただ 一つ分かったことがあります

それは 大切な人がどんなに離れていても幸せでいて欲しいと願う気持ちは 親も子も同じだということ

恭一郎も母が穏やかな生活があったこと、父が懺悔と後悔の念を抱いて独りで亡くなっていったことを知り

長年のわだかまりが解けて やっと前に進むことができるんだろうなぁ・・・

また 原発のことにも触れられていたのも問題提起なのかな?

うまく書けませんが気になった方は映画を見るか小説読んでみて下さい