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つれづれなるままに・・・・

みすゞと雅輔

2017-05-15 | 読書

松本侑子著書の金子みすゞに恋い焦がれていた弟の視点から書かれた小説でした

弟の雅輔の日記やみすゞに宛てた手紙を筆者が何年もかけて読んで書かれたものなので読みごたえがありました

へぇ~というようなことも書かれていて 私はみすゞのことはそこまで詳しくないのでとても参考になりました

ところどころに載っているみすゞの詩はよく知っているものも多く

この小説を読みながら改めて詩を読み返してみるといろいろな思いが湧き上がって涙してしまいました

また大正~昭和に作られた様々な童謡の詩は心穏やかになるものでした

 

一番気になったのはやはり自殺の推測でしょうか?

私自身どういう思いだったのだろう??と昔から気になっていました

実際仙崎の金子みすゞ記念館でもいろいろ想像してみましたが 結局は本人にしかわからないことです

なので今回小説を読みながら 自分なりにまた想像してしまいました

一つわかることは・・子供を持つ親の立場からの視点は似たような思いがあるのかな?と

死んでしまおうと思ったこと何度もあるし今も自己肯定できないことも多くまだまだリハビリ中なので

改めていろいろなこと考えさせられました

今の私は・・・どんなにつらいことがあっても生きる方がいいなと。

あらためてまたみすゞの詩を読んでみようと思います


この嘘がばれないうちに/川口俊和

2017-05-12 | 読書

コーヒーが冷めないうちにの続編で7年後を描くお話です

愛する人を思うがゆえに生み出した優しい嘘・・・

22年前に亡くなった親友に会いに行く男 母親の葬儀に出られなかった息子 結婚できなかった恋人に会いに行く男の話

妻にプレゼントを渡しに行く老刑事の話

どの話もとても心温まる話でした

個人的にはこちらの方が読みやすかったように思います・・・2冊続けて読んだからかもしれません・・

 

ただどんなに優しい嘘だったとしても 私は基本的に嘘は苦手です

なぜかというと 嘘をついていることがすぐにわかるというか感じてしまうからです

自分への思いやりだと感じれば感じるほど余計に切なく申し訳なく思うだろうから・・・

時として鈍感な自分だったら楽に生きられるのかも・・・と思うのですが

かなり敏感みたいで自分には鈍感力が必要ではないかと思います

だから優しい嘘をつかれる時がこれから先起こったとしたら 嘘に付き合うことも必要なのかな?

相手に対する思いやりも必要なのかな?と思っているところです

でも・・・子供たちに一つだけお願いしてることがあります

それは・・・余命宣告 残された人生を悔いの残らないようにしたいから嘘はつかないで・・と

 

川口さんの2つのの本は短編ドラマにしたらいいなと思いました


コーヒーが冷めないうちに/川口俊和

2017-05-11 | 読書

この本も長らく待って順番が回ってきました・・・本屋大賞ノミネートらしいです

物語は

とある街の、とある喫茶店の とある座席には不思議な都市伝説があった

その席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという

ただし、そこにはめんどくさい……非常にめんどくさいルールがあった

過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない者には会う事はできない

過去に戻って、どんな努力をしても、現実は変わらない

過去に戻れる席には先客がいる その席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ

過去に戻っても、席を立って移動する事はできない

過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ

喫茶店の名は、フニクリフニクラ

 

4つの物語がありました   恋人、夫婦、姉妹、親子

短編ドラマだったら意外と面白いかも・・・と、ちょっと辛口です

昨年の本屋大賞の養蜂と遠雷の方が読みごたえがあります

なのでこの本は簡単に読めちゃいます・・・

私的には 過去に戻ってどんな努力をしても現実は変わらない・・・これにはとても共感しました

だから今を大事に一生懸命生きていかなくては・・・と強く思った私でした


ラスト・ソング/佐藤由美子

2017-05-05 | 読書

図書館の司書さんに勧められた一冊・・・ホスピスに勤める米国認定音楽療法士が書いたノンフィクションで

患者さんとの思い出の曲とエピソードがつづられています

あとがきで「死」は人生における最後の「旅」と書いてありましたが

残りの人生どう生きて自分の最期はどうあるべきか?と時々考えることも最近あります

考えてもどんなふうになるのか実際にどうなるのかわからないけど

私の好きな音楽がきっと私に癒しを与えてくれることは間違えないと思います

音楽にはいろいろな力があって癒しは勿論ですが、歌だったら自分を励ます応援歌みたいなものも誰もが持ってるだろうし

例えば、頭痛や腹痛でしんどい時などは、心拍の速さとは違う音楽を聴くことで痛みが和らぐような感覚があったり

普段読み書きなど左脳ばかり使ってるけどクラシックを右脳で聴いて左脳を休ませてリラックスしたり

いろいろな不思議な力があるように思っています

患者さんとのいろいろなエピソードはとても心温まるものでいいお話でしたし改めて音楽の力っていうのはすごいなと思いました

私の余命が分かって聴きたい曲は何か?と考えてみました

モーツァルト/クラリネット協奏曲2楽章 クラリネット四重奏曲2楽章

ブラームス/交響曲1番 ラフマニノフ/交響曲2番3楽章 ピアノ協奏曲2番 パガニーニの主題による狂詩曲18変奏

そして死んだ時はマスカーニ/カヴァレリアルスティカーナの間奏曲をエンドレスで・・・と子供たちにお願いしてます♪


罪の声/塩田武士

2017-05-01 | 読書

この本は昨年発売された80年代に起きたグリコ森永事件をモデルにしたミステリーです

キツネ目の男のこと皆さん覚えていますか?

 

テーラーを営む曽根は、父の遺品の中に「ギン萬事件」で犯行に使われた録音テープを見つけました

家族が事件とかかわりがあったのでは??と真相を探り始めます

そしてもう一人

未解決事件特集を任された新聞記者の阿久津も時効を迎えた事件の真相を暴こうとします

2人が事件を暴くことができるのでしょうか?

とってもリアルに描かれていて臨場感がある作品です

グリコ森永事件は2000年に時効を迎え未解決事件となってしまいました

本当のところ、どんな真相があったのでしょう??謎のままになってしまいました

今の科学技術があれば解決できたのでしょうか!?

 

とても読み応えのある本です

私はミステリー小説も好きなので面白かったです^^