湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

冬を越せなかった?虫たち

2020年05月08日 15時09分00秒 | 日常・その他

ブログを長く休んでいた今年の冬のはなしです。
※虫の画像がありますのでご注意!

その頃、私は熊本市立金峰山少年自然の家の施設管理人をしていました。
主に小学生の集団宿泊活動で使用するための施設でしたが、事情(平成28年熊本地震の影響による建物不具合)があって使用禁止になったので、その施設に宿泊する子供はおろか、日中の利用者もいませんでした。
それでも、防犯・安全・管理のために屋内・屋外施設の巡視等は続けられました。

施設は標高350mほどの山中にあるので、暖冬だったとはいえ2月に入ると寒さが厳しくなり、暖かい頃にはウンザリするほどたくさんいた虫たちも、少なくなっていました。
偶に見かけることがあっても、その動きは秋ころまでの元気なものではなく、モソモソ・ヨタヨタと一歩一歩進む弱々しいにものに変わっていました。

クサギカメムシ(たぶん)

このカメムシは宿泊棟の廊下にいたものです。
すでに息絶えて屍となっているものです。

この虫は数日前からこの場所にいました。
何をしたかのか、何処へ行きたいのかわかりませんが、ユーックリと足や触覚を動かしていました。それでも、ほとんど進むことができないでいました。

文字どおり行き倒れの状態ですが、尊厳を保つかのような、スックとした立ち往生でした。


これはアリモドキの一種ではないかと

廊下の縁を、何かを(出口?)を探しているかのようにしながら、ユックリ横に移動していました。

外に出たがっているように見えました。直ぐ上の窓を開けて外に逃がしてやろうと思いましたが、考え直しました。
外は冷え込んでいます。良かれと思ってしたことが死期を早めることにも成りかねないと・・・

どうしようかと迷った末、このアリモドキ?を紙に載せ、玄関ドアの下の隙間のところへ移してやりました。

ここであれば、屋外へ出るか室内に戻るか、この虫が決めることができるはずです。

施設内を巡回して約20分後に戻ってきたとき、ここにこの虫の姿はありませんでした。
近くを探しましたが見つけることができませんでした。
外へ行ったのか、室内に戻ったのかわかりません。
余命いくばくもなかったかもしれませんが、我が道を行ったのだろうから、それで良しとしました。


立ち往生のクサギカメムシは、後日、外の土の中に埋めました。

宿泊棟の部屋の網戸には、沢山のホソヘリカメムシや蛾が張り付いたまま往生していました。
みな、天敵に襲われないで生き抜きた末の、穏やかな死に方だったのだろう思と思います(思いたい)。


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