湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇ 苦味のツボルグを飲みながら柳ジョージさんを想う

2015年04月05日 23時54分50秒 | ちょっとした出来事?
先日、舎監(寮の管理人)として勤めている某職業訓練校の
春の人事異動に伴う歓送迎会が交通センターホテル(*)でありました。

       * : このホテルも
          桜町地区再開発により6月30日に46年の歴史に幕を閉じます。

一次会からの流れでビアレストラン「オーデン」という店に寄りました。

前を通るたびに気になっていた店で、初めて入りました。
一次会でワインをしこたま飲んでいましたので口直しにビールが丁度よかったのです(**)。

       ** : ドイツには「ワインのあとのビールは止めておけ」というような
          警句があるそうですが、
          甘いものの後に苦いものというのも乙な味わいでは?

年度末始という時節柄か大人数のパーティーがあっていました。


世界各国のビール(21ヵ国で数十種類の)がリストに書いてありました。
ビアレストランに入ったことがない私には知らない銘柄ばかりだったので
店の人にお勧めをきき
売れ筋の「レーベンブロイ」を陶製ジョッキで頂きました。

つまみにホワイトソーセージを頼んだのですが
ナイフとフォークが添えられていました。

『皮ごと食べられるのですか?』とたずねたら
『皆さん、普通は皮を外して食べておられます』との返事でした。

箸又はフォーク以外を使って食べたことがなかったので
食べ方を店の人にたずねました。

  田舎者の客と見た(?)店の方が
  親切にナイフとフォークを使って実技指導してくれました。
  (もちろん、口に入れる一歩手前までですが)

  皮部分と中身を分ける仕草が難しそうに見えましたが
  自分でやってみると造作なくできました。

     店の人が見ていないときに
     外した皮の部分を試しに少し切って食べてみました。
     腸で作られたゴムでした。(何とか飲み込みました)

もし、店の人の助言がなかっらた
皮がついたままのをフォークで挿して齧り付いていたでしょうから、
私は”普通ではない人”になっているところでした。


2杯目を何にしようかと
あらためて、カタカナだらけのリストながめていると
”聞き覚え”のある名前を見つけました。

「ツボルグ」です。

デンマークのビールとなっていました。
  
間違いありません
20代の頃によく聴いていた柳ジョージさんの歌の中で出てきた酒の名前です。

  「コペンハーゲン・パーク」というタイトルの曲です(***)。

   ♪ 苦味のツボルグ 一口飲んでは ・・・♪

       *** : 「コペンハーゲン・パーク」の歌詞

            赤いワインを ぶちまいた
            遠い夕映え 背に受ける
            湿ったアメリカ煙草が心にしみる

            セーラー気取りの少年は
            遠いあの国へ帰ったろか
            それとも今でも一人でいるのか

              人の寝入ったチャイナタウンは
               OH!
              誰もが みなし児の天使

            素肌に毛皮の 女が佇む
            一回こっきりの 夜をひろい
            異国の 淋しさまぎらす

              裏町酒場コペンハーゲンは
               OH!
              誰もが みなし児のピエロ

            苦味のツボルグ 一口飲んでは
            一回こっきりの 夜をひろい
            ガラスの器に戻るのか

              ※売買春が非合法でない国デンマーク
                行ったことがなくても勝手な想像での情景が浮かんできます

日本から出たことがない私は
もちろんデンマークへも行ったことがありません。
今の今まで、歌詞にでてくる”ツボルグ”というのを、スピリッツ系の酒だとばかり思ってました。 

迷わず「ツボルグ」を注文しました。

その苦い(のでしょう)、しかし飲み口スッキリの「ツボルグ」を飲みながら
柳ジョージさんの歌を聴いていた20代の頃を思い出しました。

   独身だった20代半ばの頃は別府市内にある賃貸アパートの1階に2年間住んでいました。
    6畳二間に狭い台所、トイレ付、風呂無し(****)
   別府に住んでいた3年(1年は別のアパートに住んでいました)の間には
   楽しかったことばかりではなく、若気の至りで見っともないことや恥ずかしいことを
   やらかして苦さも味わったはずです。
   40年近くたった今では全てが懐かしい思い出として残っています。

       **** : 泉都の別府には共同浴場が街中のいたることろにあるので、
            風呂がない賃貸アパートも多かったと思います。
            そのアパートから100mも離れていないところにもありました。
            管理人は常駐しておらず、木箱の中に10円~30円(?)を入れて
            利用していました。
            浴槽は一つしかなかったと思いますが、
            男女の利用区分がどうなっていたのか覚えていません。

柳ジョージさんの曲は今もウォークマンでよく聴きます。

   青い瞳のステラ※
   プリズナー※
   グルービー・ガール
   チャイニーズ・クィーン
   Fenceの向こうのアメリカ※
   微笑の法則 SMILE ON ME   .etc

       ※カラオケ(何年も行ってない)での数少ないレパートリーの曲です。
          歌っても盛り上がってくれませんが ・・・

傑作と云われているアルバム「YOKOHAMA」の他にも
何枚かレコードアルバムを持っていたのですが
別府のアパートの真上の住人に全部貸したままです。

  もう40年近くたちましたのでとっくに時効です。

ポータブルプレーヤーで擦切れるくらい聴いていたアルバムでしたが
私が別府を去るときに催促もしませんでした。

    テープにダビングしていたし


緑色の瓶のツボルグを飲み干して
  もちろん一回こっきりなどなく
    真っ直ぐ家へ帰りました

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