湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

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◇ 伝書鳩

2017年01月23日 19時05分04秒 | 昔々の思い出
大陸の高気圧に覆われているのか、朝は冷え込みましたが、青空がひろがりました。

宿明け勤務帰りに寄ったパン屋さんから外に出たら、伝書鳩とみられる鳥が青空をバックに一団となってグルグル回っていました。



50羽はいそうです。



マンションの上を右に回ったり、左に回ったりしていました。

近くに鳩舎があるのでしょうか。


最近ではこのような光景を見ることが少なくなりましたが、私の子供の頃は、伝書鳩を飼っている家が近所にも何軒かありました。
東京オリンピック(1964年)の頃に伝書鳩ブームがあったと思います。

私も一時期飼ったことがあります。

熊本市内に転校して中学2年生になったときですから、今から丁度半世紀前のことになります。
 
確かな記憶ではありませんが、海外テレビドラマで鳩を飼っている少年の感動話があっていたのを見て、自分も育ててみたいと思ったのです。

伝書鳩を飼っていた同級生から2羽(番)を2千円くらいで譲ってもらったはずです。
鳩舎は自分で作りました。
八百屋さんかどこかで貰ったリンゴ木箱を何個か組み合わせて大枠を作り、前面を竹の棒で区切って亀甲金網張りにしました。
トラップ(*)も取り付けました。

*:鳩舎内への入り口に取り付けるもの。
2本になった金属棒がブラブラしており、内側へは動くが外側へは動かないように取り付けます。

 
私が作ったのは "舎" にはほど遠い大きさの "箱" でした。

手探りで始めた飼育にも慣れてきた頃でした。
飛び立っていったきり2羽とも戻ってきませんでした。


****** 少し横道にそれます ******

青空がよく見えていなかった頃に聴いていた、森田童子さん作「伝書鳩」の歌詞

目にしみるぞ
青い空
淋しいぞ
白い雲
ぼくの鳩小屋に
伝書鳩が帰ってこない

もうすぐ ぼくの背中に
羽がはえるぞ

朝の街に
ぼくの白いカイキンシャツが飛ぶ
 
母よぼくの鳩を撃て
母よぼくの鳩を撃て


****** 横道から戻ります ******

帰ってこなかった鳩を熱心には探しませんでした。
糞の掃除が億劫になり、飼育にも飽きがきていたのかもしれません。

ですから私が "伝書" とはいえない鳩を飼っていたのは、ほんの一時期のことです。


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ギャラリー 061
鳩が描かれている絵
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ライセンス(3点とも): (パブリック・ドメイン)


■タイトル:無原罪の御宿り
(The Immaculate Conception)

・画家:ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ
(Giovanni Battista Tiepolo)
・制作年:1767年~1768年
・収蔵:プラド美術館<スペイン>

※キリスト教画の多くに見られる鳩は精霊(三位一体の一つ)を表しているそうです。
※蛇を足で踏みつけているのは「エヴァ(イヴ)の罪」を人間から解き放つためだそうです。

  

■タイトル:聖エウラリア
(Saint Eulalia)

・画家:ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス
(John William Waterhouse)
・制作年:1885年
・収蔵:テート・ブリテン<イギリス>

※13の拷問を加えられ13歳で殉教したと云われる少女。(350年に列聖)
※ここに描かれている鳩は殉教時の逸話からきているものと思われます。



■タイトル:江戸名所百人美女 東本願寺

・画家:歌川国貞(三代目豊国)
※景色は歌川国久
・制作年:1857年

※家禽化される前のカワラバト(河原鳩)は千年以上の昔から日本にいたそうです。

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