柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

小谷野敦氏からの抗議を受けて。

2014年11月17日 23時32分11秒 | 日記
小谷野敦氏から、わたしの講談社の担当編集者の石井克尚氏に電話があったそうです。
柳美里のブログで、ネット上のデマとして自分のツイートが引用されている、訴訟を検討している、という内容です。
わたしは、『命』4部作(『命』2000年出版・『魂』2001年・『生』2001年・『声』2002年)の印税が合計で1億円近くあったということは事実だとして、その使途を明らかにしました。
見ず知らずの他人に使途など明らかにする必要はない、とも思いましたが、
わたしが多額の貯金があるにもかかわらず、貧乏を装って、弱小出版社から原稿料の取り立てを行っている、とネット上で誤解をされていたので、仕方なく書いたのです。

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http://blog.goo.ne.jp/yu_miri/e/60cdb5b4d6eaea93ba5d85dd07b3e878
2014年11月06日 10時37分47秒

『命』などの印税は1億近くあったはずで、それはサラリーマンの平均生涯賃金の半分」という藤田直哉氏@naoya_fujitaのツイートも141回公式RT(非公式RTを含めるともっと)されています。

確かに、『命』『魂』『生』『声』の4部作は映画化もされて、累計100万部のベストセラーとなりました。
印税は累計で1億近くありましたね。
日本の場合、累進課税で4割は税金で持って行かれるので、約6000万円ということになります。
それこそ、お金の話も『命』4部作に書いてあるので読んでほしいんですが、
15年間付き合い、14年前に54歳で亡くなった東由多加の癌闘病に大変お金がかかったのです。
東にあるのは借金だけでした。貯金はゼロだったのです。医療保険にも加入していませんでした。
最初は国立がんセンター中央病院に入院して抗癌剤と放射線治療を受けました。
本人の希望で、入院は1泊43200円の個室にしました。
これも本人の強い希望で、アメリカ・ニューヨークの「「メモリアル・スローン・ケタリング癌センター」で、日本では未承認の抗癌剤治療を受けました。
アメリカの医療保険には加入していなかったので、毎週治療費が500万円かかった、と記憶しています。
通夜・告別式は、東京新宿の千日谷会堂で行いました。
お墓は、東の郷里である長崎県の大浦天主堂の隣にある妙行寺に建てました。
これらの費用を出したのは、わたしです。
わたし、ひとりです。
お金がなかったので、借金をしまくりました。
『命』4部作が売れて、借金を返済できました。
それだけのことです。
『命』4部作が売れなかったら、生まれたばかりの息子をかかえて、わたしは路頭に迷っていたでしょうね。
売れてよかった、と思います。
しかし、『命』4部作が売れたことで鬱になったのも事実です。
そのあたりのことは、『文藝』2007年夏季号(柳美里特集号)で、リリー・フランキーさんとの対談で語っているので、読んでください。
なぜ、東由多加に、そこまでしたのかについては、『命』4部作を読んでください、としか言えません。
わたしの場合、全部書いてあります。
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小谷野さん、石井さんからメールをもらって、小谷野さんのアカウントのタイムラインを遡りました。


柳美里がそんなに困窮しているというのがどうも不思議で。『命』シリーズとか結構売れたろうに。
1:42 - 2014年10月23日
https://twitter.com/tonton1965/status/524964039340740609


累計120万部だから1億以上の印税が入ったはずで、14年で貯金がなくなるとかどういう濫費をしたのか。
1:46 - 2014年10月23日
https://twitter.com/tonton1965/status/524964938381410304


サラリーマンの生涯賃金の半分くらいだよ。
1:47 - 2014年10月23日
https://twitter.com/tonton1965/status/524965337897254913


小谷野敦氏の上記のツイートがデマでないことだけは確かです。
訴訟に持ち込むなら持ち込めばいい、とも思いましたが、現在、わたしには弁護士を立てるお金がありません。
なので、2014年11月06日 10時37分47秒にエントリーしたわたしのブログの中の記述を修正しました。
小谷野さんのツイートを、他のデマと切り離しました。

わたしは、現在、自分のTwitterのタイムラインを見ていません。
わたしの国籍を理由にした罵倒・中傷・脅迫のメンションがあまりにも多いため、
距離を置いているのです。

読めば、怒りや哀しみなどの感情で自分が掻き乱されるので、いま書いているノンフィクション作品『警戒区域』を書きあげるまでは、やめよう、と決めたのです。

ですから、小谷野さんからのメンション、読んでいません。
今日はじめて小谷野さんのツイートとブログを拝読いたしました。

小谷野敦氏のブログ「猫を償うに猫をもってせよ」「2014-11-09 柳美里と藤田直哉について」
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/2014110

小谷野敦氏Twitter
https://twitter.com/tonton19659

すぐに電話をしようと思いましたが、電話は苦手で、よほどのことがない限り、取ることもかけることもできません。
それでも、電話しようと思ったのです。

電話よりは、喫茶店かどこかで会って話をしたほうが楽だな、とも思いました。


柳美里は返事をしないつもりか。私が法的措置をとることになるのか?
14:21 - 2014年11月8日
https://twitter.com/tonton1965/status/530953236920807424


柳美里というのは返事もしないような人だったのか。
13:59 - 2014年11月13日
https://twitter.com/tonton1965/status/532759666724335616


お返事しました。
小谷野さん、どうしましょうか? 会いますか?
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